自己内観ブログ

自己を信じて大地にしっかり根付いた生き方をするための日々の閃きを綴ります。

ニィナの旅3~月へ~

2018-04-26 09:11:18 | 物語
ニィナは星空をながめる時、いつも自分のふる里星は、どこだろうと思って探してしまう。そして、地球という惑星に理由があって遠い昔にやってきたのではないだろうか?
そんな風に星空をながめると時おり、合図を送るようにキラキラっと光る星がある。あの星かな?と、願いながら「早くもどりたいよ。いつまで?」と何故かニィナは、問いかけてしまう。

「出身星による性格」などというサイトで調べてみたら自分は、プレアデスとかアークトウルスみたいな感じがしていた。

ふる里星に帰宅願望が強いニィナだからこそ、ベルが届けられたのだろうか?

もし、ふる里星に真っ先に行ったらきっと地球に戻りたくなくなるに違いないとニィナは、強く思った。正直に言えばこの人生を放棄する気は、全くないが、執着するものもなく人もいないのも真実だ。

もし、そういう事態が起きた時はその人に関わったすべてが、消去されるという説を何かで読んでいたニィナは、あまり心配することもないし、実際そういうことは、起きているような気もしていた。
消去されるわけだから、誰も覚えていないわけだ。

それでも、プレゼントされたベルをふる里星に行く一回の旅のために使用するのは、大いなる源に対して失礼過ぎる。
ニィナが知らなければならないことや経験があるからこそ、ベルが届けられたに違いない。これが、あれこれ思いを馳せながら出た答えだった。

そして、宇宙に出る練習のためにまず地球の衛星である月に行ってみることにした。

月は、自ら光っているわけでなく
太陽の光を反射させて地球に優しい光を送ってくれる。ニィナは月が大好きだが、きっと何か他に大切な役割りがあると思っていた。

行き先が決まるとすぐベルを呼ぶと「月ですね」と言われた。ニィナの心と繋がっているようだ。
もちろん今回は、シルバーの宇宙服姿だ。半月の月の方角に真っ直ぐ進む。住んでいる地域が小さくなり日本が小さくなりそしてかなり上昇した時に、少し雑音が入りベル全体が何かの中に入った感じだ。きっと大気圏に入ったのだと思い操縦もしていないのに手に力が、入り棒状のものを握りしめた。ニィナ自身も上から震動するような感じがあったが、それは数秒ですぐ安定した。そして体が軽くなる感じがあたが、浮くことはなかった。人間が造るロケットよりはるかに優れている。重力も地球と同じ様に保たれているのだ。

これなら宇宙服も着る必要がないのではないかと思うニィナだ。
しかし、地球の服も変だし裸というわけにも行かない。やはり宇宙の旅の姿が、この宇宙服なのかもしれない。そして何かから、防護しているのだろう...などと思っていたらもう、月が目の前に迫っている。太陽の光を受けて白く見えた。地球で見る昼の月に似ている。「着陸する場所は、裏側です。」とベルが説明した。
ウサギの 餅つき側しか地球には見せていないが、その反対側という意味のようだ。
いよいよだと、興奮してきたニィナだった。
その月の裏側は、地球でいうなら空港のように見えた。
たくさんの宇宙船が出入りし周囲には、中が透けて見える螺旋系のエレベーターのようなものもがたくさんあり、それぞれがカプセル状の建物に繋がっているように見える。その建物は、太い柱状の上に乗っている感じだ。

ベルは、そのカプセル状の建物に繋がっている螺旋系のエレベーター前に浮遊し止まった。「ここが、インフォメーションに繋がる入り口です。」とベルが伝えた。
同時にニィナは、その中に出されていた。「初めての宇宙なのになんの配慮もない。」と感じながらも、これこそ宇宙的対応だとも思いニィナが一人前の宇宙人として扱われているのが心地よかった。

そして、何を案内してもらえるのか?とニィナの目は、輝いていた。

続く...




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