リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

あだぶてぃぶ

2007-11-14 14:36:40 | 琵琶湖”逍遙”撮影記
小春日和

 久しぶりの自宅で冬ごもりの準備をしていた。
朝から、メールが来る。琵琶湖からだ。先日の雨で川にビワマスがのぼってきているという。A川の支流の堰堤でのぼれないビワマスがたくさんいるので記録して欲しいという依頼だった。

 依頼主は昨年来お世話になっているMさん。昨年は産卵の季節、全くの渇水でA川にはビワマスがのぼらなかったようだ。水がある状態ではどんな状況なのか確認しておこうと午後から出かけた。

 堰堤着午後1時30分。遡上のピークが去ったのか、堰したに留まっていたビワマスが採り尽くされてしまったか、堰堤下で跳ねているビワマスはあまりいなかった。

 それにしても、ひどい魚道である。魚道に水が流れていないし、堰堤からの水に誘われて堰下に集まった魚には魚道の入り口がわからない。
 Mさんは多少なら堰堤の操作ができるというので簡単な「実験」を提案した。

 1.魚道に水が流れるように、堰を少し高くする。
 2.魚道の入り口に魚が集まるように、土砂吐(堰の上の土砂を流す装置)を少しだけ開けて水を流す。

 堰を5cmほどあげたのだが、魚道の水量はあまり増えない。アイスキューブ型というタイプの魚道だが、隔壁に穴が開けてあるタイプだそうで水が抜けているのだった。ウナギなどにはいいという説のある穴(潜穴)だか、マスには効果は無い。

 下流の流路は土砂吐からの流れで魚道まで連続したが、下流のビワマスはすでに堰直下に移動した後のようだった。新たにのぼってくる個体はなかった。

 環境管理の方法として「アダプティブ マネージメント」というものがある。

 現場合わせで出来る方法を試してみたかったので有益な午後となった。
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