リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

日本タンポポの前線

2006-05-12 18:53:40 | 『田んぼのチカラ』2004-
田んぼを始めてから、日本のタンポポが気になるようになった。

 この水路に挟まれている部分のタンポポは日本産。シナノタンポポといわれるものであるようだ。
 
 対して、道路際のタンポポにはセイヨウタンポポが優占している。この区画の水路が、日本タンポポと西洋のタンポポの前線。というわけだ。

 しかし、以下の記事を見ると、日本のタンポポも長期戦では善戦しているようだ。クローンが「たこつぼ」ならば、という話だけれども。

関東のタンポポ、4割クローン…セイヨウ生き残り図る (読売新聞) - goo ニュース

☆テキスト版
関東のタンポポ、4割クローン…セイヨウ生き残り図る

 関東地方に咲くタンポポの4割が、遺伝子が全く同じクローンであることが、農業環境技術研究所(茨城県つくば市)などの研究グループの調べでわかった。
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 クローンはカントウタンポポなどの在来種と外来種のセイヨウタンポポの雑種。かつては在来種を脅かすと言われたセイヨウタンポポが、雑種となって生き残りを図ったといえる。

 研究グループは、環境省が実施した2001年の「身近な生きもの調査」で集めたタンポポのタネのうち、サンプル数が約370個と多かった関東1都6県のタネを培養して調べた。

 咲いた花などの遺伝子を分析したところ、造成地などに咲くセイヨウタンポポとの雑種が6割で、その7割近くが同じ遺伝子を持つクローンと判明した。主に林の入り口などで咲く在来種は4割だった。

 セイヨウタンポポは、受粉しないで自分と全く同じ遺伝子を持つクローンのタネを作る能力がある。一方で、少量の花粉も作り、在来種との間で雑種が生まれた。クローンのタンポポは、クローンのタネを作る能力を引き継ぎ、大量のタネを作り、風などで拡散。在来種からは春先などちょうどいい気温の時だけ発芽する能力も引き継いだとみられ、これらが爆発的に増加した原因らしい。

 研究グループの芝池博幸主任研究員は「クローンは造成地などに多く、これ以上在来種を脅かす可能性はないと思うが、今後、どう変わっていくのか、定期的に調べていく必要がある」と話している。
(2006年5月12日15時12分 読売新聞)
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