リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

奇妙なバス釣りの車

2006-05-05 18:17:56 | 異人録 外来生物を巡って
伊自良湖にバスの産卵調査に行って、不思議な車を見た。

 トランクに大型のクーラーボックスとエアポンプを積んでいる。ボクはバス釣りの特徴として、ロッド以外のモノを持たないことだと思っていたが、最近は事情が変わったのものかもしれない。

 どんな人が釣っているのかと湖岸を歩いてみると、3人連れの青年が反対方向に歩いているのに会った。しばらく行って戻って見ると車は消えていた。

 杞憂であれば良いのだが、もしブラックバスの持ち出しを考えている人がいるとすると、不幸な事態がおこる。

 外来生物法がH17年6月1日から施行された。
  違反行為(飼育・栽培、運搬・保管、野外へ放つ・植える、販売・頒布)をすると
  ・個人の場合 懲役3年以下もしくは300万円以下の罰金、
  ・法人の場合1億円以下の罰金
 が課せられる。

 幸いなことに、現在までにバスの持ち出しで逮捕された方はいないのだが、衆目の監視の下、国、県、山県市と研究者が共同して行う伊自良湖の調査では、全国初の逮捕者という事態も想定されるかもしれない。
 
 岐阜に住むものとしては、不名誉な事態にならないことを望んでいる。

外来生物法
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18 コメント

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そろそろ打ち止めに。。。 (辻井豊)
2006-06-17 00:44:08
 そろそろこの話題は打ち止めにしませんか。



 1月に琵琶湖博物館で実施された外来魚駆除意見交換会にやってきた知人も、車にバスタックルを積んだままでした(彼は琵琶湖ではバス釣りをしません)。伊自良湖にやってきたトーナメンターが、車にライブウェルを積んだままだったということもあると思いますし。

 先述のトーナメンターとは、バスフィッシングのトーナメントに出る人のことを指して使ったのですが、今でも結構多いはずです。養成する学校(大手専門学校)があるぐらいですから。オカッパリ(ボートを使わない釣り)をやるトーナメンターなら、積んだままということもよくあると思います。彼らはトーナメント開催地まで車で移動しますし。もっとも、昨年の外来生物法の施行で生体の道路越えはできなくなりましが。使わないタックルが車に積みっぱなしであってもそれほど不思議ではないと思います。



 リリース禁止や外来生物法で、バス釣りが下火になるとしても、それには長い時間がかかる思います。もちろん、一時期ようなブームと比べればはるかに少なくなっているのでしょうけど。

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放流先の条件 (ニイムラ)
2006-06-14 22:31:12
 放流先の条件にもよると思うので、どこに何を放すのか具体的にお教えいただくとありがたい。
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Unknown (Unknown)
2006-06-14 20:15:46
車にビニールシートとロープがあるだけで、その車の所有者を殺人犯と、妄想するのと同じレベルですね。



率直に研究者と書かれているのでお聞きしますが、魚を移植した場合、移植数の何%が生き残るんですか?

生き残った数の何%が世代交代をし、繁殖するんでしょうか?
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Unknown (Unknown)
2006-05-19 01:15:14
バスフィッシング、トーナメントがブームの頃、このライブウェルでバスを持ち出して、個人放流したって話を良く聞いたものです。

ニイムラさんの危惧は間違っていないと思います。

2ちゃんねるの岐阜スレッドでも、9月までに移植しようって書き込みがありましたし。
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まさかということ (ニイムラ)
2006-05-18 08:01:16
時としてまさかということは起こる。

 ボクは以前長野県の木崎湖でコクチバスをライブウェルに入れて持ち出す現場に遭遇したことがあります。そのときは外来生物法の施行前でもあり、十分な対応が出来ませんでした。その時の苦い経験から用心してしまうのですよ。

 あなたが言われるように、アイスボックスを積んだ車をすべて疑ったらきりがないですが、エアポンプをセットした状態をみたら、「まさかということ」も考えてしまうということです。
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Unknown (Unknown)
2006-05-17 23:08:47
あのー、少し考えて解ると思うんですけど氷は入れるんですよ。飲み物を冷やす時は。それに流水だと早く冷えるのです。まあこの使用法は一例ですが、この人に限らず釣り道具は積みっぱなしの人が多いです。でもこんなトンチンカンな誤解を受けないようにバサーのみなさんはライブウェルを伊自良湖に持っていかないようにしましょう。

しかし何でも自分の立場に都合のいいように理解しようとして他人の意見に耳を貸そうとしないのはよくないことです。自称とは言え研究者を語るならライブウェルを知らなくて普通の釣り人を確認もせず推測だけで密放流者呼ばわりした事に対して何か言う事があるのでは?

ここにあるスモール関係の記事があなたの根拠のない勝手な思い込みから発信されていると自ら示しているようなものです。スモールにお詳しい研究者とバサーのどちらがスモールに詳しいか?このブログを見ていると本当に研究しているのか疑いたくなります。アマゴにスモールがとって変われるか?80年前にラージとスモールが移殖された芦ノ湖ではワカサギもマスも良く釣れてますよ。バスが他の魚を食い尽くすなんて。どう見てもアユやアマゴの方が早く泳いで逃げていってしまいバスはエサをとれずしんでしまうのがオチです。ほっておいても増えやしません。それよりも日本の河川にどうしてバスが多く生息できるようになったのでしょうか?アユやアマゴの生きられない川や湖にしてしまったのは人間ですよね。あなたが騒いだ影響で今伊自良湖の湖岸は丸出しです。これでは在来魚が隠れる岸辺がなくなっています。余計にバスを増やす事になっていませんか?密放流という犯罪者を完全になくすことは不可能。みんなで水辺を守る行動が必要です。ニイムラさん目を覚ましてください。敵は一般のバサーでなく密放流者ですよ。
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やっぱり (ニイムラ)
2006-05-16 11:27:19
バスを生かす道具だったか。飲み物用には大きすぎると思った。

でも、バス生かす水温で飲み物冷えるの?
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Unknown (Unknown)
2006-05-15 21:44:39
これはライブウェルと言ってバス釣り競技において魚にダメージを与えないように使用する装置で普通に釣り人が利用するものです。飲み物を冷やしたままにするのにも便利です。いい加減な知識で社会を混乱させないようにお願いします。伊自良湖を訪れる普通の釣り人と密放流者を混同させるような情報を発信することは密放流を行うのと同じような悪い行いだと思います。謝罪したほうがよいのでは?
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コクチバスは冷水がお好き (ニイムラ)
2006-05-11 19:26:29
コクチバスに詳しい、三重大の淀さんによると、コクチバスの産卵に適する水温は15~22℃ということです。

 オオクチバスに比べて冷水が好きですから、いったん川に入ると、上流に移動する可能性が大です。

 ボクはコクチバスを最初に農具川(長野県)で見ましたが、泳ぎがアマゴそっくりなのでびっくりしたことがあります。
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コクチバスって (辻井 豊=794@前スレ)
2006-05-11 00:00:42
 繁殖に適した水温の周年変動とかあるんでしょうか。単純に平均水温とか最低水温とか最高水温とかでなくて、周年変動。生殖腺の発達って確かこれが関係していたような。文献漁ってみるしかないですね。分布域がオオクチバスよりも比較的限られている要因があるような気がするのですが。
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杞憂であればと (ニイムラ)
2006-05-10 12:11:32
思います。

実際、潜っていて、見かけるコクチバスは口に釣り跡がある個体です。コクチバスは釣られているのですね。

 全釣り協がこんな呼びかけをしているのですが、回収箱にあるのはギルだけでした。

http://www.zenturi-jofi.or.jp/topic/gifu_garirai1.htm
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可能性として (T.EZK)
2006-05-09 23:08:01
写真を見ると、確かにでかいクーラーボックスが見えますね。車の屋根を見ると、ボート積載用のキャリーがついています。もし、この車の所有者がバスのトーナメントに参加しているなら、クーラーボックスは必需品となります。ボートにクーラーを乗せ、検量所まで生きたまま運搬しなければならないからです。検量所に死んだバスを持参すると減点となるそうです。

 もし、エアーポンプが車内で作動していたことを確認しておられたら、最悪の結果を想像せざるを得ません。そうでないことを祈ります。

 前にお話した、ヘラブナを持ち帰ったおっさんは、きちんとエアーを効かせてました。
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ありがとうございました (ニイムラ)
2006-05-07 19:33:30
当時だと遺伝的な情報がないのが残念ですね。台湾産がどこから来たモノか、分かるとおもしろいですが。

 戦前、長良川のアユ(受精卵)を台湾総督府に送っていた位だから、案外日本経由のアメリカ産だったりして?
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台湾産ブルーギルについては (「名無しの通りすがり」改め「辻井 豊=794@前スレ」)
2006-05-07 13:29:41
 メモ書きで申し訳ないのですが、以下のような記録があります。どこに移植したかは不明です。



農林水産試験研究年報 水産編 昭和42年度



滋賀県水産試験場

増養殖の中の1項目(継,39~)

 増養殖魚種としてブルーギルを移植し、生態を明らかにしつつ飼育試験を継続中である。また台湾産を移植し飼育試験中である。





郵便番号566-0001

大阪府摂津市千里丘5丁目9番16号

辻井 豊
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貝のヤツかな (ニイムラ)
2006-05-06 21:49:05
ギルとバスそれぞれが多系なら、組み合わせどこから来たかもっと絞れるかもしれんね。
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ブルーギルも (名無しの通りすがり)
2006-05-06 21:34:49
ブルーギルも複数の産地から導入されているようですよ。

滋賀県水産試験場には台湾産のブルーギルを移入した記録があるようです。
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あまり役には? (ニイムラ)
2006-05-06 16:54:34
ギルは殆ど、単一だろう思うけど、あれだけ全国的に広がって元気。遺伝的多様性というのも難しいモノだと思う。

あまり希少種の保護についての参考とはならないかもしれない。

ただ、バスは結構、遺伝的多様性を考えて、いろんなところから入れられている。

日本魚類学会の52巻2号 2005年11月25日発行にそのへんを調べた論文が載っています。

ボクも、何カ所かサンプルを送りました。



http://www.fish-isj.jp/publication/journal5202.html

日本産ブラックバスにおけるミトコンドリアDNAハプロタイプの分布

 高村健二



ちなみに、バス(オオクチ、コクチ)の遺伝的な組成はかなり調べられているので、どこから持ち出されたのかは、かなり分かるようになってきている。
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最少の放流個体数 (世界的教養人)
2006-05-06 10:59:06
もし放流目的ならぜひなんとかして欲しいものです。ところで、以前から気になっているのですが、バスに限らずどれくらいの個体数を放流したら安定した個体群として定着するのかは興味があります。個体群内の多様性は小さいのでしょうが。逆に希少種の保護に参考にはならないでしょうか。以前四国魚類研でため池ごとのバスの遺伝的な変異の発表がありましたが。
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