●糸魚川商工会議所拡大水曜会(その2)
私は、令和元年8月7日の午後5時30分から糸魚川市商工会議所が定例開催する「水曜会」の拡大版において講話させて頂けるということで、地元の県議や市議会議員、官庁関係者、そして最も大事な商工会と商工会議所の会員企業の経営者の皆さんなど総勢60人ほどが集まった糸魚川市「割烹倉また」の演壇に立たせて頂いた。
糸魚川市は平成の大合併で統合されて久しいが、他の地域にも見られるように、旧市町村単位で商工団体が持続していた。即ち、若い頃にドライブ途中で立ち寄った蟹の露店販売の美味さが忘れがたい旧「能生町」の商工会と、新潟県の西の外れで親不知の海の美しくも厳しい自然環境が人を魅了する旧「青海町」の商工会と、信州の山奥へ通じた「塩の道」の起点であるなど、この圏域の物流や人流の拠点として歴史と伝統が深い「糸魚川市」の商工会議所だ。参加会員の中には、稲作に適した平野に乏しく山間地が多いなど、ある意味辺境の土地柄において、公共事業等の請け負いで雇用の受け皿となりがちな土建業者が目立ったのであるが、土地そのものから生ずる貴重な資源を活かして経済的に大きな柱となっているセメント産業のプレゼンスも大きいようだ。ただ、個人的には「月徳飯店」さんの名前に目がとまる。B級グルメとして名を馳せて糸魚川の地域振興にも一役買っている「ブラック焼きそば」の本家であり、いつか賞味したいものだと思い焦がれていたからだ。
講話には一時間もの貴重なお時間を頂いたのであるが、経験的にもしゃべり始めると結構時間は足りなくなるものだ。話の導入部分とか"つかみ"が長くなって後半は早口に走り走りという講演者の姿を誰しも見たことがあると思う。私もそうしたことにならないように、バランス良く話しを展開したいものだと肝に銘じていた。役所仕事で使う資料の中でも、できるだけグラフや画像、絵柄などビジュアルを多用した分かり易いものを見繕ってA4判に編綴。選りすぐったつもりでも20ページに及んでしまった。話しながら各ページのポイントとなる部分に要領よく視線を運ばせて、よく理解していただけるように進んでいくように腐心したものだ。
そんなわけで、「若者のU・Iターン促進に向けて」と題して、「1 人口動態の概況」「2 県の人口減少問題対策」「3 U・Iターン促進に向けた主な取組」「4 U・Iターン相談者の傾向」「5 一人ひとりの生き方・選択を新潟県へと誘うヒント」と項目立てて進めた講話は恙なく時間内に終了した。講話に引き続いて行われた懇談会では、私は食事は少しばかりで切り上げて順次全てのテーブルを回って挨拶と名刺交換を行ったのだが、形式的な挨拶はそこそこに、直ぐに講話を聞いての感想や地元目線での人口減少問題に関する意見を掘り下げて聴いて回った。県都新潟から遠く離れ、少子高齢化と過疎化の進むこの地で住民生活を支える産業界の意識ある人達の思いや考えをより多く教えてもらいたかったのだ。臨場感ある根拠が実効ある施策の企画立案や実践に資するものと考えていたからだ。
会場の皆さんからは、講話内容については概ね分かり易かったとご意見を頂くことができてホッと胸をなで下ろしたものだが、人口減少問題への対策に関しては、やはり決定打となるような手立てが見出しにくく、事業の後継ぎ問題などに悩んでおられるとの声も多く聴かれた。私が、講話の最後に「県内大学生との意見交換会」と題して、大学生との意見交換で得られた若者の考えや指摘等を紹介する資料に触れたのだが、その前に説明した統計的な資料や状況分析よりも「一人ひとりのナマの声がやはり考えるに当たって響くね」という声も頂いた。人口減少問題はマクロのアプローチで明らかになるものであるが、それは一人ひとりの志向や選択の積み上げに他ならず、対策はミクロの視点が重要だという認識を改めて強めながら、参加者の皆さんと杯を交わして大いに懇談させていただいた。極めて有意義な機会を与えて頂いた糸魚川の皆さんには感謝ばかりだ。
糸魚川市は平成の大合併で統合されて久しいが、他の地域にも見られるように、旧市町村単位で商工団体が持続していた。即ち、若い頃にドライブ途中で立ち寄った蟹の露店販売の美味さが忘れがたい旧「能生町」の商工会と、新潟県の西の外れで親不知の海の美しくも厳しい自然環境が人を魅了する旧「青海町」の商工会と、信州の山奥へ通じた「塩の道」の起点であるなど、この圏域の物流や人流の拠点として歴史と伝統が深い「糸魚川市」の商工会議所だ。参加会員の中には、稲作に適した平野に乏しく山間地が多いなど、ある意味辺境の土地柄において、公共事業等の請け負いで雇用の受け皿となりがちな土建業者が目立ったのであるが、土地そのものから生ずる貴重な資源を活かして経済的に大きな柱となっているセメント産業のプレゼンスも大きいようだ。ただ、個人的には「月徳飯店」さんの名前に目がとまる。B級グルメとして名を馳せて糸魚川の地域振興にも一役買っている「ブラック焼きそば」の本家であり、いつか賞味したいものだと思い焦がれていたからだ。
講話には一時間もの貴重なお時間を頂いたのであるが、経験的にもしゃべり始めると結構時間は足りなくなるものだ。話の導入部分とか"つかみ"が長くなって後半は早口に走り走りという講演者の姿を誰しも見たことがあると思う。私もそうしたことにならないように、バランス良く話しを展開したいものだと肝に銘じていた。役所仕事で使う資料の中でも、できるだけグラフや画像、絵柄などビジュアルを多用した分かり易いものを見繕ってA4判に編綴。選りすぐったつもりでも20ページに及んでしまった。話しながら各ページのポイントとなる部分に要領よく視線を運ばせて、よく理解していただけるように進んでいくように腐心したものだ。
そんなわけで、「若者のU・Iターン促進に向けて」と題して、「1 人口動態の概況」「2 県の人口減少問題対策」「3 U・Iターン促進に向けた主な取組」「4 U・Iターン相談者の傾向」「5 一人ひとりの生き方・選択を新潟県へと誘うヒント」と項目立てて進めた講話は恙なく時間内に終了した。講話に引き続いて行われた懇談会では、私は食事は少しばかりで切り上げて順次全てのテーブルを回って挨拶と名刺交換を行ったのだが、形式的な挨拶はそこそこに、直ぐに講話を聞いての感想や地元目線での人口減少問題に関する意見を掘り下げて聴いて回った。県都新潟から遠く離れ、少子高齢化と過疎化の進むこの地で住民生活を支える産業界の意識ある人達の思いや考えをより多く教えてもらいたかったのだ。臨場感ある根拠が実効ある施策の企画立案や実践に資するものと考えていたからだ。
会場の皆さんからは、講話内容については概ね分かり易かったとご意見を頂くことができてホッと胸をなで下ろしたものだが、人口減少問題への対策に関しては、やはり決定打となるような手立てが見出しにくく、事業の後継ぎ問題などに悩んでおられるとの声も多く聴かれた。私が、講話の最後に「県内大学生との意見交換会」と題して、大学生との意見交換で得られた若者の考えや指摘等を紹介する資料に触れたのだが、その前に説明した統計的な資料や状況分析よりも「一人ひとりのナマの声がやはり考えるに当たって響くね」という声も頂いた。人口減少問題はマクロのアプローチで明らかになるものであるが、それは一人ひとりの志向や選択の積み上げに他ならず、対策はミクロの視点が重要だという認識を改めて強めながら、参加者の皆さんと杯を交わして大いに懇談させていただいた。極めて有意義な機会を与えて頂いた糸魚川の皆さんには感謝ばかりだ。
(「新潟暮らし推進課28「糸魚川商工会議所拡大水曜会(その2)」編」終わり。県職員として11箇所目の職場となる新潟暮らし推進課の回顧録「新潟暮らし推進課29「組織統廃合でレームダックを知る(その1)」」に続きます。)
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