新潟久紀ブログ版retrospective

土木部監理課1「初の土木部勤務は草創の想いに重なる(その1)」編

●初の土木部勤務は草創の想いに重なる(その1)

 多様な政策分野と業務の宝庫であり「仕事のデパート」とも言える役所。その中の一つである県庁に勤めて四半世紀を過ぎてもなお未経験の分野があるものだ。
 初の勤務となる土木部は、治水や砂防、道路など、郷土を保全し生活の利便や産業振興のためのインフラ整備を担う部署だ。
 今更言うまでもないか、我が郷土の新潟は、他県から来る人たちの度肝を抜く広大な田園が続く越後平野や、県境にそびえ立つ山々、日本一長大な信濃川をはじめとして数多ある河川、日本海、佐渡島に粟島と、地形的になんでも揃うとともに、県とそのものも広い。本県がその対策の発祥の地とも言われている「地滑り」など土木の技術や学術研究の面でも注目度が高い。異動内示を受けて以来、土木行政について少しばかり調べてみただけで、そのテリトリーの広さや奥深さに私の興味関心が高まってきた。
 思い起こせば、なぜ県職員を目指すことにしたのか。
 大学4年生までの幾多のアルバイト経験を通じて、「商い」というものの良くも悪くも移ろいゆく側面を垣間見る中で、何か普遍的なものを追い求めたい気持ちが高まったことが起点だった。ならば何が「普遍」なのかと考えていって突き詰めると「郷土」ということに行き着いたのだ。合併等により変更のありうる行政区域ではなく、災害や天変地異で物理的に失われることはありうるかもしれないが、そんな外形的なことでもなく、原風景的な意識やイメージも含めた絶対的な存在としての「郷土」のことだった。
 広告代理店でのアルバイトで県内全域を見て回り、自分が育まれた土地柄にあまりにも関心を持たず、知りもしないで生きてきたことを痛感させられたことが、いよいよ学業生活の出口を間近にした時期に、大きな意識転換を一気にしかも圧倒的にもたらしたのだ。実家のある地域を超えて新潟県全土の山、川、海、街が脳裏に思い浮かばれる。新潟県の勢いのためになる仕事を目指そう…。そうした思いの果てに県庁を目指すという帰結を見たのだ。
(「土木部監理課1「初の土木部勤務は草創の想いに重なる(その1)」編」終わり。「土木部監理課2「初の土木部勤務は草創の想いに重なる(その2)」編」に続きます。)
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