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NICE CHOICE

ファイナンシャルプランナーの日常生活での気づきをコメントするブログです。FP実務で役立つ知識も日々入手して発表してます。

医療保険制度の改正 その2

2006-08-24 14:17:24 | 保険
2006年10月からの改正の紹介です。政府管掌保険を前提にしていますので、健保組合の方は気をつけてください。

○高額療養費の自己負担額が引き上げられます。

高額療養費とは、病気やけがで高い医療費がかかっても、1ヶ月1件あたりの医療費自己負担額が限度額を超えたときに、超えた金額が戻ってくるという制度です。

医療費が多額になってしまったとしても、この制度によって自己負担する上限額が決められていました。

今回の改正により、その上限額がアップすることになります。具体例として70歳未満の一般の人の例で説明します。

改正前
70歳未満の一般の人
自己負担額 72,300円+(医療費-241,000)×1%
改正後
自己負担額 80,100円+(医療費-267,000)×1%

医療費の自己負担の上限額が7,800円上がりました。なお、医療費とは、窓口で3割負担している金額ではなく、10割の金額をいいます。

○出産育児一時金が引き上げられます。
改正前は、1児につき30万円だったのが、35万円に引き上げられます。双子が生まれると一時金が2倍になります。

○埋葬料が見直されます
改正前は、原則被保険者の月収分支給されましたが、5万円に引下げられました。

○70歳以上の患者負担が見直されます
70歳以上の方で、月収が28万以上(現役並みの方)の場合の自己負担が2割から3割に変更となります。2008年4月からは、現役並み以外の方の自己負担が1割から2割に変更となるそうです。

○70歳以上の入院の食費・居住費負担が見直されます
療養病床に入院する70歳以上の高齢者の食費・居住費の負担が見直され、1月3万円程度の自己負担額が増加します。

こうして見てみるとほとんどが負担アップするものですね。





医療保険制度の改正 その1

2006-08-23 14:56:52 | 保険
加入している保険組合から「医療保険制度が変わります」というパンフレットが届きましたので、改正点について紹介します。

まず、今日は改正スケジュールです。

2006年10月から
・高額療養費の自己負担限度額が引き上げられます。
・出産育児一時金が引き上げられます。
・埋葬料が見直されます。
・70歳以上の患者負担が見直されます。
・70歳以上の入院の食費、居住費負担が見直されます。

2007年4月から
・傷病手当金や出産手当金が見直されます。
・標準報酬月額の範囲や標準賞与額の見直しが行われます。

2008年4月から
・新しい高齢者医療制度が創設されます。
・小学校入学前の乳幼児は2割負担になります。
・健診・保険指導が義務づけられます。

順次解説していきますが、個人的に一番ダメージが大きいのは、2007年4月から任意継続被保険者に対する傷病手当金が廃止されることです。

退職後の健康保険の選択肢

2006-07-26 14:40:56 | 保険
久しぶりの更新となってしまいました。サラリーマンをやめて自営業の道を歩んでいますが、スタッフが一人もいないので結構忙しいです。

さて、今日は、そんな脱サラ後の健康保険についてです。

サラリーマン時代は、政府管掌か健康保険組合の健康保険に入っていた場合には、退職後は3つの選択肢があります。

1.家族の扶養に入る。
収入による制限がありますが、ご家族の健康保険の扶養家族として入ることができます。この場合は保険料は0です。

2.国民健康保険に入る。
一番オーソドックスなパターンです。保険料の計算が各市区町村で異なっているのと、前年の収入をベースに計算されますので、要注意です。

3.今までの健康保険を任意継続する。(退職前に2ヶ月以上健康保険に加入している場合のみ)
今までの健康保険に2年間だけ継続して入ることができます。ただし、これはご自身で退職後20日以内に手続きに行かなければなりません。また保険料は、今まで会社負担だった部分も支払わなければならないので2倍になります。(一部例外あり)

自営業の場合1を選択できる可能性は少ないと思われますので、2か3を選択することになります。

ちなみに僕は2と3の保険料を比較して同じぐらいだったので、3を選択しています。3を選択すると2にはない傷病手当金という病気になって働けなくなった場合に手当金が支払われるという制度があるからです。

雇用保険、65歳以上の新規加入可能に

2006-07-18 12:50:27 | 保険
たまにはFPらしい記事を。

今日の日経に雇用保険、65歳以上の新規加入が可能になるという記事がでていました。

記事によると現在65歳以上の就業者が500万人もいるそうです。65歳以上で働いているということは、何らかの事情がある方が多いはずなので、セーフティーネットの面から見るといいことですね。

自動車保険について(1)

2005-09-19 21:10:00 | 保険
我が家の車の保険の更新時期が近づいてきました。

自動車保険は最近保険金の支払いが何万件も行われなかった事件がありました。自動車保険自体が複雑になっていることも原因ですが、保険会社は保険金の支払いをできるだけしたくないという考え方なのでしょうか。そういった姿勢に問題はあるのですが、ここでは、自動車保険の加入者が、自分の加入している自動車保険について知ることにより、保険金の未払という事件をなくすために少しでも役に立てればと思います。

ネタ元は、三井ダイレクトの重要事項説明書です。

さて、早速ですが今日は対人賠償と対物賠償です。

賠償保険とは、他人を死傷させてしまった時や他人の物を壊してしまった時など、自分が加害者になり、法律上の損害賠償責任を負担した場合に保険金が支払われる「他人のための保険」です。

まず、対人賠償保険ですが、自動車事故で歩行者、相手の車に乗っていた人、自分の車に乗せていた人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負担された場合に保険金が支払われます。

通常は1名につき無制限で契約をしていると思います。具体的には、自賠責保険でカバーされる死亡や後遺障害3,000万円、ケガの場合120万円を超える金額が加入している自動車保険から支払われます。

これは他人を自分の責任による自動車事故で死亡させてしまった場合、億単位の賠償もありえますので、無制限をお勧めします。

次に対物賠償ですが、自動車事故で他人の自動車、家屋、ガードレール等に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負担された場合に保険金が支払われます。

これは、1事故の限度を決めることができます。例えば2,000万円とか。また無制限というのも選べます。

これは、判断に迷いますが、スーパーなどに車を突っ込んでしまい、スーパーの什器備品を壊すとともにしばらく営業をすることができなくなった場合、建物損害、休業損害を負担しなければならなくなり損害賠償額が多額になることも考えられます。

従って、無難なのは無制限です。保険料を安くしようと思うのであれば、2,000万などの選べる限度額から選ぶことになります。

対物賠償を無制限にしても保険料は月1,000円ぐらいしか上がらないようです。

今日はここまでです。

傷病手当金の抑制検討

2005-07-28 12:12:51 | 保険
今朝の朝日新聞に傷病手当金・埋葬料の抑制を厚生労働省が検討していると出ていました。

傷病手当金は、政府管掌保険や健康保険組合に加入している者が、病気により働けなくなった場合、標準報酬の6割相当額が最長1年半健康保険から支給される制度です。

これが今回の記事では6割相当支給しているものを5割から4割に削減しようと厚生労働省が検討をしているそうです。

通常病気で働けなくなった場合に備えて医療保険に加入されていると思われます。入院一日○○円というやつです。よく営業の方が、サラリーマン5千円、自営業1万円を目安にしてくださいと言われています。今回の削減が実施された場合、サラリーマン5千円の部分の見直しをしておく必要があると思います。

こうなるとやはり以前のエントリーで書いたように、給与を12分割でもらうメリットが全ての人にありそうです。

1年組立保険

2005-07-05 12:42:22 | 保険
ある方から僕がどういう保険に入っているのか質問を受けましたので、ちょこっとだけ紹介します。

僕は損保ジャパンDIY生命の1年組立保険というのに加入しています。

これは生命保険で、保障額を1年毎に自分で計算して設計する定期保険です。特約は何もつけていません。

何でこの保険を選んだのかというと、まず、保険料が安いこと(保険料が安いと評判の○リックス生命より安かったです)、毎年必要な保障額を計算して加入するので、無駄がないということ、自分で計算するというのがいかにもFPっぽいというのが理由です。

保障額を自分で計算することが出来ないという人は、HPで必要な数字を入力することにより、保障額を計算してくれます。

欠点はないのかというと、終身保険ではないので、加入は65歳までとなってしまうこと(66歳以降になくなっても保険金は出ません)、更新の際に保障額を上げようと思ったら、病気などの理由で断られてしまう恐れがあること、毎年の保障額の計算が面倒なことなどではないでしょうか。

ちなみに、今年は保障額をアップさせなきゃと思ってましたが、スイスに行っている間に、申込が終了してしまいました。

FPやマネー雑誌には人気のある保険ですが、まだ一般的には流通してないようです。

長期収入サポート保険

2005-06-04 01:17:44 | 保険
最近長期収入サポート保険の資料を取り寄せて検討していました。この保険は、病気やケガで、長期間に渡って働けなくなった場合、60歳まで月額1口5万円払いますという保険です。保険金は平均月収の60%まで5万円単位で掛け口を増やせます。通常の医療保険(120日が平均)、健康保険の傷病手当金(1年6ヶ月)は、期間がわりと短期なので、もし万が一長期に渡って入院したり、自宅療養が必要になって働けなくなった時には、この保険が役に立ちそうです。

ただ、気になっているのは、就業不能になると保険金がでるのですが、少しでも働くと保険金は出ないようです。重い病からの復帰する場合、少しずつ働いていくと思うので、この点がちょっと不満です。

資料には、入院患者のうち、3年以上入院した人は18.5%いるそうです。

気になる保険料ですが、年齢、職業により異なります。営業職、事務職で40歳の人の場合、1口月1.245円です。これで90日の免責期間後(就業不能になってから90日後)から月5万円の保険金がでます。

僕が知る限りでは、長期の収入をサポートしてくれる保険はこれだけです。さて、どうしようかな?

失火責任法と火災保険その2

2005-05-28 10:47:57 | 保険
ちょっと質問を受けたので説明します。

Q.重過失とはどういったケースですか?

A.過去の判例では、
1.てんぷらを揚げていて、ちょっと台所を離れたときに油に引火して火事になった場合は重過失となっています。
2.寝たばこをしていて火事になった場合は重過失となっています。

ちょっと注意をしていれば、火事を防げた場合は重過失となりますが、実際の判例では、重過失と認められることは少ないようですので、火災保険には、必ず入りましょう。では。


失火責任法と火災保険

2005-05-27 15:53:00 | 保険
意外と失火責任法について知らない人が周りに多かったので、今日はこれについて書きます。

失火責任法
民法第七百九条の規定は失火の場合には之を適用せず。但し失火者に重大なる過失ありたるときはこの限りに在らず。

民法709条は、
故意又は過失に因りて他人の権利又は法律上保護される利益を侵害したる者は之に因りて生じたる損害を賠償する責に任す。

何を言っているかというと、自分が原因の火事で他人の家を燃やしてしまったとしても、重大な過失がなければ、責任をとらなくてもいいですよ、と言っています。知らない人が聞くとびっくりするような内容です。

火事による被害は多額になりやすいので、それを個人に賠償させるのは酷だという考えに基づいて明治の時代に作成され、現在でも残っています。

失火責任法により、自分が原因の火事でも、他人が原因の火事でも重過失でない限り、自分の持ち物については、自分で損害を負担しなければなりません。だから、必ず火災保険に入りましょうということになるのですが、賃貸住宅の人は更に注意が必要です。

賃貸住宅には、貸主との契約の中に原状回復義務があります。火事によって原状回復義務を果たせなくなると、貸主に対し損害賠償責任を負うことになります。これは原状回復義務を果たさないことが、契約による義務を果たさない(債務不履行)となるからです。民法709条は、故意又は過失による損害に対するものですので、債務不履行により貸主から損害賠償請求を受けた場合、失火責任法の適用はありません。

これ(債務不履行)に対する賠償については、「借家人賠償責任担保特約」をつけることにより、損害をカバーすることができます。

また、重過失による他人の家への損害については、「個人賠償責任担保特約」をつけることにより、損害をカバーすることができます。

賃貸住宅にお住まいの方は、火災保険に入ることはもちろんですが、借家人賠償責任特約がついているかどうかチェックしてみてください。

ペット保険について(1)

2005-05-14 17:30:24 | 保険
ペットの話が2本続いたので、ついでにペット保険について今日は書きます。

ペットブームでペット関連産業がにぎわっている中で、ペット保険はいまいち普及率が悪いそうです。なんと加入率は1%程度らしい。ペット保険自体あまり知られていないのかも知れないし、生命保険のように営業マンがたずねてくることもないから、薦められるがままに入ってしまったという人も少ないのかもしれません。いずれにしても、いまだマイナーなペット保険について、これからシュナちゃんがくるまでに検討して見て、その内容をこのブログに書いていきます。

当然ながらペットには人間の健康保険が使えません。病院に行くと、治療費などを10割負担することになります。昨年1度だけコザクラちゃんが、外傷で3日通院しました。その時に約1万円ぐらいかかりました。健康保険がないので、病気になると人間以上にお金がかかってしまいます。

そこで、ペット保険が出てくるのですが、ペット保険は現在2種類のタイプがあります。1つは健康保険タイプ、もう1つは医療保険タイプです。

健康保険タイプは、人間の健康保険と同じで治療費の一定割合を保険が負担してくれます。アイペットクラブやアニコムなどはこのタイプです。

医療保険タイプは、人間の医療保険と同じで入院日額いくら、手術1回いくらといった形で保険金が給付されます。日本ペット共済会や日本ペットオーナーズクラブなどはこのタイプです。

アニコムと日本ペットオーナーズクラブのHPを見て保険料を計算してみましたが、健康保険タイプのアニコムの方が掛け金が高く、その分給付金も多くなっていました。

具体的には、東京在住のシュナちゃんが0歳の時のアニコムの保険料は、月1,930円で年間23,160円です。これで、治療費の50%を入院、通院、手術とそれぞれ20万円ずつ最大60万円まで保障してくれます。(年会費とか年払い割引、健康割増引制度などがあるのですが、それを含めると複雑になるので省いています。)年間23,160円で50%保障ですから、年間の治療費が倍の46,320円以上かかった場合は、保険に入っていたほうがお得になります。保険料は年齢を重ねるごとに上がっていき、また前年、前々年の給付金の受給状況によって、割引が、割増になります。

一方、日本ペットオーナーズクラブは、スタンダードプランの場合、0歳のシュナちゃんの保険料は月1,400円で年間16,800円です。これで入院日額6千円(最大18万まで)、1治療6千円(年3回まで)この他に死亡、ガン、手術お見舞い金が1万から5万ぐらいでます。また飼い主とその家族とペットの他人に与えた損害について賠償保障(5千万)もつきます。年間16,800円ですから、入院を3日以上すると保険に入っていたほうがお得になります。保険料は約3年きざみで上がっていき、共済金の支払いがない場合、翌年の保険料が割引になります。

健康保険タイプと医療保険タイプとどちらがお得になるかは、治療の内容がどういうものかによると思います。また、ペットがどれくらいの頻度で病気になるのかにもよります。その辺については、まだ勉強不足なので、コメントはできませんが、たとえガンになった時の治療費でも説例では16万ぐらいでしたので、保険に入らず、自分で全額払うというのが賢い選択なのかもしれません。シュナが15年間生きていた場合、総保険料は、アニコムは約50万円、日本ペットオーナーズクラブは約35万円かかりますので。