猫のあしあと

*舞台・ミュージカル・ちょこっと宝塚、な気まぐれ日記*

アンナカレーニナ

2011年01月03日 16時50分53秒 | 瀬奈さん
昨日、シアタークリエにて『アンナカレーニナ』観てきました

トルストイ原作の文学作品で、宝塚でも過去に雪組バウ公演として1999年に朝海ひかるさん主演で上演されました。
私は映像でしか観てないですが、好きな作品の一つで、名作だと思ってます

昨年暮れから始まった公演で、昨日が新年初公演ということで、劇場入口にて、メインキャストのポストカード(印刷サイン入り)が年賀状代わりとして3枚一組で配られてました。

主演アンナが一路さんと瀬奈のWキャストなので、その日のアンナ+他のキャスト2名の組み合わせ。
客席で開けてみたら、瀬奈アンナと山路さんカレーニン、ヴィロンスキー伊礼君の3枚でした

一応、配布は三が日くらいまでのようです。


ストーリー自体は、“家庭も子供もある貞淑な美しい人妻が、若い青年将校と恋に落ち、溺れていく…”と、ありがちなものなんですが
…こうして文章にしてしまうと、本当にありがち過ぎて陳腐な感じさえしてしまうのに、観終わってから心底「いいものを観た」と思えるのは、やはり原作は勿論、演出や音楽、セットや衣装、そして演じる人達の技量による賜物なのだなぁ…、と改めて感じた舞台でした

…正直なところ、あらすじ自体は以前春野さんが演じた『マルグリット』とかとほぼ一緒なんですよね。
でも国や時代背景、経緯が違うだけで、観終わって全く違う感情を持つ自分がいて、そんなことを非常に興味深く思ったり

19世紀末のロシアが舞台のお話で、個人的にこの時代のヨーロッパのファッションやらインテリアやらの文化が大好きなので、衣装やセット等も目で楽しめました
幕開きをはじめ、舞台上で何度が粉雪が舞う演出効果があったり、全体的にとても美しい舞台でした。


結末から言うと悲劇なんですが、そこだけでなく色々な人間としての感情や境遇に、2幕はほぼ泣きっぱなしで(:_;)
ラストの方は嗚咽抑えるのに必死という…。・゜・(´д`)・゜・。


遠野あすかちゃんも出演してて、彼女の舞台観るのも私は今日が宝塚以来だったのですが、活躍されててなんだか嬉しかったです〓
アンナの従姉妹のキティという、恋に夢見る女の子の役で、瀬奈と絡む場面が結構あって、「この二人が花組で一緒だった時代があったんだよな~。日生劇場でスカーレット役とかも一緒にやってたんだよな~」と、なんだか不思議な気持ちになったり
割と明るい場面の担当で、可愛いのに面白くて、思わず声出して笑ってしまう場面も〓
最初は幸せそうだったアンナと青年将校ヴィロンスキーの場面が、ラストに近づくにつれ徐々にその結末を予感させるように暗く深刻さを増していくのに対し、キティは最初は恋に悩まされるものの、最終的には想ってた人との結婚が決まって、心底幸せそうに輝いていて、そんなアンナとキティの対比がまた涙を誘います


そしてアンナ役の瀬奈サン
貞淑な良識ある子供想いの人妻が、ヴィロンスキーに愛される喜びを知って夫の元を去るも、置いてきてしまった息子のことが忘れられず、また世間から白い目で見られる孤独感から、次第に精神を病んでいく様を熱演してました

瀬奈サン本人も何かで言ってたけど、『エリザベート』の時はほぼ全編歌だったので、女役として台詞を話す瀬奈がなんだか新鮮でした。
子供役の子役との接し方に、母親らしさを感じたり。

瀬奈サンは、男役の時より女役を演じてる時の方が、役の感情がより伝わってくるような印象を今回受けました。
男役の時は“男役としての瀬奈じゅん”が前提としてあって、それから更に役を演じるという意味で、二重三重に演じなくちゃいけなかったてことかもですね。



もう1回観に行きますが、チケット買い足しちゃいそうです

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