40話 「再会と出撃」
ゲンナ号へ急いで戻る守里と、護衛のため外で飛んでいるベラーナ機。
麻生は待っていたかのように言った。
「すぐ改造じゃ。取り付けるのは二人乗り用のコックピットの部分。これは簡単に取り付けられる。あとはアサルトの強化、こっちもすぐじゃ。ララ機にはパワークロノスは乗せてあるから30分凌いでくれ」
守里がお礼を言おうとするが、構わないと笑い麻生は急いで取りかかる。
トキノと一緒だったが、聞いてみた。
「あの無線は本物?だったら…」
まで話すとカンナが現れて言った。
「あれ?私よ。トキノ!麻生さんと急いで!」
カンナとセイナは事前に、無線でトキノに聞かれることもあると予期していた。
セイナはトキノを完成させた話は本当だったことが分かる。
「トキノの声を改造したの。リリアンとね」
カンナが話すと、ベラーナが1人で戦っている様子があった。
ララは急いで腕まくりをして言った。
「ゲンナ号とララ機で応戦してやるわよ!」
倉庫の場所で守里の目の前に小林と鏡俊一、安藤成の姿があって嬉しさが込み上げてきた。
鏡が驚きつつ涙を拭くと、安藤は涙を拭きながら言った。
「一刻を争うんだろ?あと少しなら準備整えてセイナってのを取り戻さないと!奪われて困るのもあるんじゃん?」
守里も涙目になったものの、詳しくはまた聞けると思うと同時に麻生がOKと手で示した。
「Gビャクヤ発進!」
鏡と安藤は、目の前の光景に驚いている。
ゲンナ号が近づいてきたときも同じだったが、さらに迫力が増していた。
「剣!ザンラは倒した!2機は俺が!1機は驚け!ララ機がだぜ?」
ベラーナの声がした。
ララの声もして言った。
「だって!あたしだってやんないとセイナが危険じゃん!」
照れたように、怖さのあるように、でも夢中で倒した感じが伝わってくる。
ベラーナに強化された武器、アサルトを渡す守里。
ララ機はパワークロノスを取りにゲンナ号に戻る。
ロロナが言った。
「ジャイワナーゾがいる」
それと同時に凄い速さで近づいてくるジャイワナーゾは、周波数を合わせるように手で示す。
ここまできたら秘密がどうとかじゃない。
Gビャクヤとベラーナ機は周波数を合わせた。
「逃げることないじゃん!戦うって言ったの君だよ?守里剣君?」
嬉しそうに話すジャイワナーゾのカイリの声だったが、守里とベラーナは真剣だった。