ねこ掛け算のブログ

そろばん暗算は出来ないな、という人たちのための掛け算暗算法
2桁・3桁同士から、そこまでやるかの4桁超までご紹介

少し頑張れば出来る! 100台の数同士の暗算

2012-05-07 00:00:00 | ディフ掛け算
ここで、差分による計算法をつかって、100以上の数の2乗 並びに 100台同士の数の掛け算 
を具体的に考えてみます。

方法としては、もちろん、100との差分 をとって考えてます。

先ず、2乗の方から考えます。

例は 124 × 124

差分をとって考えれば、

   (100+24+24)×100 + 24×24
  = 148×100 + 576
  = 15376

となります。4つの四角形で表わしてみましょう。



この図でも判ります通り、124 の 2乗 と 24 の 2乗 は下二桁が同じですよね。
先に3つの四角形の合計 (10000+2400+2400) を出したら、あと、576 を足すわけですが、
桁同士がぶつかって実際に足し算をするのは100の位(または1000の位)です。

つまり、148 に 5 を足す計算を考えれば良いわけです。

意外と、簡単でしょう。

  

さらに、100台同士の数の掛け算一般を考えます。
別に、変わったところはありません。



例は 131 × 123 ですが、

この場合、31 × 23 を 最初に計算しておいた方がいいでしょう。これを先にやって、ちょっと覚えておく。

あとは、131 に 23 を足して 100倍 すなわち 15400 を考えて、覚えておいた 713 を足す。

答えは 16113


あるいは、147 × 168 でしたら

まず、 ×  を考えて。。。 
       
      7×6 + 4×8 =42+32=74 内側同士外側同士、それぞれ掛けて足す
      74×10=740        それを10倍する
      2400+740=3140    それに10の位同士の積を足す
      3140+56 = 3196   それに1の位同士の積を足す
 
  3196 これを覚えておいて。。。

147+68 = 215  ⇒ 21500

 これに 3196 を 位どりに注意しながら足す

   21500
    3196
   24696   答えは 24696

少し、集中力と注意力が要りますが、やってやれない計算ではありませんね。

 

この計算法になれるための方法が一つあります。

それは、101×101、102×102、103×103。。。と順に暗算して行くのです。

最初は簡単なんですよ。。。

 101×101 =  10201  (10200 +  1)
 102×102 =  10404  (10400 +  4)
 103×103 =  10609  (10600 +  9)
 104×104 =  10816  (10800 + 16)
 105×105 =  11025  (11000 + 25)
 106×106 =  11236  (11200 + 36)
 107×107 =  11449  (11400 + 49)
 108×108 =  11664  (11600 + 64)
 109×109 =  11881  (11800 + 81)

  楽勝です。

しかし、だんだん、最後の2乗の足し算のところで100の位への繰り上がりが起きてきます。
最初は1だけですが、

 111×111 =  1221  (12200 + 121)
 112×112 =  1244  (12400 + 144)
 113×113 =  1269  (12600 + 169)
 114×114 =  1296  (12800 + 196)

次第に、繰り上がる数も増えます。

 115×115 =  13225  (13000 + 225)
 116×116 =  13456  (13200 + 256)
 117×117 =  13689  (13400 + 289)
 118×118 =  13924  (13600 + 324)
 119×119 =  14161  (13800 + 361)
 120×120 =  14400  (14000 + 400)
 121×121 =  14641  (14200 + 441)
 。。。。
             
さらには万の位にも繰り上がり

 141×141 =  19881  (18200 +  1681)
 142×142 =  20164  (18400 +  1764)
 143×143 =  20449  (18600 +  1849)
 。。。。 

後半、終盤はかなりきつくなりますね。

 182×182 =  33124  (26400 +  6724)
 183×183 =  33489  (26600 +  6889)
 184×184 =  33856  (26800 +  7056)
 。。。。

最後はこうなります。

 198×198 =  39204  (29600 +  9604)
 199×199 =  39601  (29800 +  9801)
 200×200 =  40000  (30000 + 10000)

これを自分なりにきつくなるところ、「もういいや」というところまで暗算してみます。
計算方法自体にはなれるでしょう。
私は半分位まで行くとかなり考えるなぁ。。という感じになります。

ただ、曲がりなりとも3桁同士の掛け算を暗算でやるわけですから、
今までやったことのない人でしたら「プチ凄いな」感は得られます。

  
では、以上を踏まえ、以下の計算を暗算してみて下さい。
(答えは白色文字で書いてあります。色を反転させて確認が出来ます。)

 135 × 165 = 22275 

 142 × 158 = 22436

あっと思った方、この計算法が判った方です。

 
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差分による計算法(2)

2012-05-06 00:00:00 | ディフ掛け算
差分による計算法に関する補足として、基準の数字が掛け算をする数より大きい時、
この計算法を4つの四角形で表わすとどうなるか、ということを考えます。

例えば 94 × 97 の場合、



上記の様に差分の(-6)と(-3)を四角形の1辺としてそのままあてがいます。

図としては、マイナスの長さ、あるいは、マイナスの面積、という形になり、その実態は何?と
考えると良く判りませんし、子供に説明しようとしても難しい。

但し、イメージとしてはこの様な計算しても問題は無いですよね。

それで、基準の数で3つの項をくくれます、という部分、下図のように並べ変えると良く分かります。



  100×100+100×(-6)+100×(-3) は ひとまとめにして
 (100-6-3)×100 すなわち 91 × 100 になります

ということでした。あとは 18 を足せばよいということになります。

 


差分による計算法(1)

2012-05-05 00:00:00 | ディフ掛け算
2乗の計算法の2番目として、一の位の数を 片方から片方へ移動させ、移動した分の2乗を加える、
という方法を紹介いたしました。

例えば 34×34 なら
 1の位の数 4 を右から左に移動し、その2乗を足す。

   34 × 34 = 38 × 30 + 4×4
     ←4←
     移動!           +移動した分の2乗!
           = 1146 + 16 
           = 1156

これで計算が出来てしまう、ということでした。
さて、これを2乗計算以外の計算にも適用することを考えます。

その場合、単純に一の位の数を移動させて、移動量の2乗と加える、という計算は出来ません。
少し考察を深めましょう。

  移動砲、万能ならず。。。  ならば拡散移動砲? 違います。


この1の位の数を移動させるという計算法のポイントは、2桁の掛け算を4つの四角形で考えた場合の
3つの項を一つの数字でくくる ということでした。
いわゆる「分配法則」をつかって、3つの項をひとまとめにしているので、計算が楽になるのです。

実は、10の位の数 が同じ数同士の掛け算の場合、その10の位の数を使って「分配法則」が使えます。

例えば 62× 63 の例を考えます。

ここで 60 という数字に注目し 62 と 63 という数字が、
60 に対してどれだけ差があるのか、という点でとらえます。

それぞれ 62 は 60 に対し +2 の差分があるので 60+2、
     63 は 60 に対し +3 の差分があるので 60+3
     (ちょっと、考え方として慣れて下さい)

すると、 

 62×63 = (60+2)×(60+3)  
       = 60×60 + 2×60 + 60×3 + 2×3
       = (60+2+3)×60 + 2×3 ・・・式1
       = 65×60 + 6
       =  3900 + 6
       =  3906 

こう表現出来ます。

最後に足し算する部分は 2乗の計算の場合「移動量の2乗」ということでしたが、
この場合は「差分同士の積」となるわけです。

ここで、最初の 62×63 という式から 式1 の形まで直接もっていければ、
計算はより容易になりそうです。

そのための一般的な式の見方が以下の通りです。

       62 × 63 =  (60+2+3) ×  60 + (+2)×(+3
  60:  +2   +3
  基準  差分   差分  (基準+差分1+差分2)× 基準 +  差分1×差分2 

先ずは、基準の数(60)を考え、
その基準の数に対する、掛け算する数の差分をそれぞれ出します。(+2と+3)

あとは、式の通り、
基準と二つの差分を足して、基準をかけ、それに差分同士を掛けたものを足す
これで良いわけです。

その他計算例: 46×43 = (40+6+3)×40 + 6×3
              = 49×40 + 18
              = 1960 + 18
              = 1978

ここで、頭の体操に近いですが、理解を深めるための考察をします。
実は、この基準の数というものは、必ず10の位の数にしなければならないということではありません。
例えば最初の計算の場合、基準を 61 としても良いのです。良いというか、計算間違いにはなりません。
要は、差分がきちんと取れ、その後の計算も正しければ、最終的に同じ答えが出ます。

       62 × 63 =  (61+1+2) ×  61 + (+1)×(+2)
  61:  +1   +2
  基準   差分   差分 
               = 64 × 61 + 2
               = 3904 + 2
               = 3906

しかし、ごらんの通り、計算は全く簡素化されません。もちろん、
わざわざこういう計算をする意味はありませんが、基準を決め、
差分を二項に対しとって計算するという仕組みを理解するため、一度確認をしておいて下さい。

では、次の計算例、基準の数 を 掛け算する数よりも大きい数でとった場合について考えます。

例として 68×67 を考えますが、基準は 70 とします。

       68 × 67 =  (70-2-3) ×  70 + (-2)×(-3
  70:  -2   -3
  基準  差分   差分  (基準+差分1+差分2)× 基準 +  差分1×差分2
               = 65 × 70 + 6
               = 4550 + 6
               = 4556

差分がマイナスになりましたが、丁寧に式にあてはめれば、当然計算としても正しくなります。
最後、差分同士の掛け算の部分では、マイナス同士の掛け算となっており、結局足し算になっています。
計算自体も簡素化されたのではないでしょうか。

では、次に、72×69 などの例ではどうでしょうか? 10の位の数は異なります。
ここで、基準を 70 とします。差分にプラスマイナス両方出るものの、分配法則を使うことはもちろん可能です。 

       72 × 69 =  (70+2-1) ×  70 + (+2)×(-1
  70:  +2   -1
               = 71 × 70 + 2 ×(-1)
               = 4970 - 2
               = 4968

この場合、一方の差分はプラス、もう一方はマイナスですので、最後に引き算をする形となります。
これも場合によっては、クロス掛け算 を行うよりも速いかも知れません。
計算が速くなるケースというのは、必ずしも10の位の数が同じである必要はなく、
2数が 10の倍数のような 基準の数字に近く、さらに2数同士もお互い近ければ良い、ということになります。

ここで、以前紹介した「かかし掛け算」について、この「差分による計算」という点から見てみます。
例えば、73×79 という計算については、基準は中間の 76 で取り、開き(=差分)は 3 ということになります。

       73 × 79 =  (76-3+3) ×  76 + (-3)×(+3
  76:  -3   +3
               = 76 × 76 + (-3) × 3
               = 5776 - 9
               = 5767

最初の基準の数をかける部分は、差分同士が相殺されて、結局 基準の数の2乗 すなわち 中間の数の2乗 になります。
その後、差分同士の掛け算になりますが、片方が正で片方が負となりますので、すなわち2乗を引くということになります。

  

最後に、二桁掛け算の範囲で、この差分の掛け算が最も使い出がある場合を紹介します。
これまでの内容は忘れてしまっても、むしろここだけは押さえたいです。
それは、100に近い数同士の掛け算です。すなわち基準が100になる場合です。
分配法則でくくる部分が ×100 となるので、あとの差分同士の積の足し算は、
その積の結果をそのまま下二桁の数に出来るのです。

       97 × 94 =  (100-3-6) ×  100 + (-3)×(-6
 100:  -3   -6
               = 91 × 100 + (-3) ×(-6)
               = 9100 +18
               = 9118

これは、速算法 ですね。是非、慣れましょう。

 

ちなみに、息子にこの掛け算の方法を教える時、「ディフ掛け算」と呼びました。
差分⇒ディファレンス だからです。

「ディフ掛け算」は124×102 などという掛け算もできます。
126×100+24×2 で 12648 です。

12の2乗を暗記している人なら、112の2乗だって出来ちゃいます。12544です。

ちょっだけ凄いですね。

次回、差分による計算法(2) として、補足としてこの計算法を4つの四角形を使って考えます。

 

2桁の数の2乗 ちょっとした応用

2012-05-04 00:00:00 | 平方数 2乗の数
2乗の数をせっかく暗記しましたという前提で、
平方数の積を持つ2桁掛け算をいくつか挙げてみました。
一応、見ておくと良いと思いました。

   6 × 24 =   144  (12 × 12)   
   7 × 28 =   196  (14 × 14)   
   8 × 32 =   256  (16 × 16)   
   9 × 36 =   324  (18 × 18)   

  11 × 44 =   484  (22 × 22)   
  12 × 48 =   576  (24 × 24)   
  13 × 52 =   676  (26 × 26)   
  14 × 56 =   784  (28 × 28)   

  16 × 64 =  1024  (32 × 32)   
  17 × 68 =  1156  (34 × 34)   
  18 × 72 =  1296  (36 × 36)   
  19 × 76 =  1444  (38 × 38)   

  21 × 84 =  1764  (42 × 42)   
  22 × 88 =  1936  (44 × 44)   
  23 × 92 =  2116  (46 × 46)   
  24 × 96 =  2304  (48 × 48)

   6 × 54 =   324  (18 × 18)
   7 × 63 =   441  (21 × 21)
   8 × 72 =   576  (24 × 24)
   9 × 81 =   729  (27 × 27) 
  11 × 99 =  1089  (33 × 33)


欲張らずに、片方が3桁になってしまうものは含めませんでした。

掛ける数 が 掛けられる数 の4倍、あるいは9倍になっていますが、
4倍または9倍であることにちょっと気がつきにくいとかな、
と思われるものに色を付けました。

ある数を4倍する練習、9倍する練習をしておくとピンと来やすくなるかもしれません。

応用としては、本当にちょっとしていますね。

また、9×81 などは逆にここから 27×27 を計算する
手掛りになる事例でしょう。


   

2桁の数の2乗 暗記法 その7 個別の数 トピック

2012-05-03 00:00:00 | 平方数 2乗の数
2桁の数の2乗、暗記法もこれで最終回となります。

とは言え、今回はこれまでと比べて、全く緊張感がない内容となります。非常に気楽です。

  ふぅーっ。。。

2乗の掛け算を記憶する際に多少の補足的なこと、思い付きを並べます。
かなりどうでも良いことを含みます。

どうでも良いことであっても、何か引っかかって記憶の補助になるかも知れない。

そんな主旨です。


1.2乗すると下二桁の数がもとの数と同じになるもの
→ 25 と 76

  25×25= 625
  76×76=5776

  → ちなみに 625 は2乗すると 390625 となり、
    下三桁に再び 625 が出てくる。
   

2. ぞろ目 下3桁 
→ 38 のみ
   
  38×38 = 1444
  

3. ぞろ目 下二桁 4がそろう場合あり 
   
  12×12 =  144
  38×38 = 1444
  62×62 = 3844
  88×88 = 7744


4. ぞろ目 百の位と十の位: 1,2,4,7,8 がそろう
  
  46×46 = 211

  15×25 =  22
  35×35 = 122
  65×65 = 422
  85×85 = 722

  21×21 =  44
  38×38 = 144

  76×76 = 577

  83×83 = 688


5. ぞろ目 千の位と百の位

  34×34 = 1156
  47×47 = 2209
  58×58 = 3364
  67×67 = 4489
  88×88 = 7744
  94×94 = 8836

  
6. ぞろ目キング(00は除く)

  キング: 88×88 = 7744 
  
  次点:  38×38 = 1444

  ※順番、どっちにしようか迷いましたが、やはりその数自身もぞろ目というのが
   キングの名に値すると判断しました。


7. 元の数の2つの数字が2乗の数の数字のどこか含まれる
  
  25×25
  × =  
  63×63 = 3969
  64×64 = 4096
  74×74 = 5476
  95×95 = 9025
  96×96 = 9216


8. 26の2乗には、6が2回出てくる。
  
  26×26 = 676  (だからなに。。)


9. もとの数の数字を足した合計と、2乗の数の数字の合計が等しい

  18×18=  324
  19×19=  361

  45×45= 2025
  46×46= 2116

  55×55= 3025
  90×90= 8100

  99×99= 9801


10. 2 の倍数だらけ (偶数兄弟!)

  22×22 =  484
  68×68 = 4624 (しかも真ん中の 6 と 2 を一緒にすると 484)

11. 3 の倍数だらけ

  63×63 = 3969  (これはすごい。。アホになりそう)


12. 両脇の数字が同じ
  
  22×22 =  
  68×68 = 62 (また、偶数兄弟)

  39×39 = 52
 (40×40 = 1600)
  41×41 = 68 

  75×75 = 5625
  97×97 = 9409


13. 元の数を含めて6つの数字が登場

  53×53
  54×54
  57×57
  59×59 

  72×72 = 5184
  79×79 = 6241
  84×84 = 7056


14. 数字が昇順で登場 (昇り龍!)

  13×13 = 169
  16×16 = 256
  17×17 = 289
  37×37 = 1369 4桁ではこれのみ

15. 数字が降順で登場

  29×29 = 841
  31×31 = 961

16. 逆にすると2乗も逆になる組み合わせ

  12×12 = 144
  21×21 = 441

  13×13 = 169
  31×31 = 961


17. 同じ数字が現れる組み合わせ

  ダブル

  32×32 = 1024
  49×49 = 2401

  35×35 = 1225
  39×39 = 1521

  19×19 =  361
  56×56 = 3136

  34×34 = 1156
  81×81 = 6561

  64×64 = 4096
  98×98 = 9604

  37×37 = 1369
  44×44 = 1936

  7が割り込む!
  24×24 =  576
  76×76 = 5776
  
  9が割り込む!
  23×23 =  529
  77×77 = 5929

  両脇が入れ替わる!
  42×42 = 1764
  69×69 = 4761 

  トリプル

  12×12 =  144
  21×21 =  441
  38×38 = 1444

  13×13 =  169
  14×14 =  196
  31×31 =  961

  36×36 = 1296
  54×54 = 2916
  96×96 = 9216

  16×16 =  256
  25×25 =  625
  75×75 = 5625

18. 暗記する上で、隣り合わせでややこしい。

  36×36 = 1296
  37×37 = 1369  
    ⇒ 14のトピックも合わせて覚えて間違えないようにしましょう。

  
 

以上、が「2乗の数の暗記法」となります。
最悪、ゴロ合わせもある程度ご紹介いたしましたので、御参考になさって下さい。