ねこ掛け算のブログ

そろばん暗算は出来ないな、という人たちのための掛け算暗算法
2桁・3桁同士から、そこまでやるかの4桁超までご紹介

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差分による計算法(1)

2012-05-05 00:00:00 | ディフ掛け算
2乗の計算法の2番目として、一の位の数を 片方から片方へ移動させ、移動した分の2乗を加える、
という方法を紹介いたしました。

例えば 34×34 なら
 1の位の数 4 を右から左に移動し、その2乗を足す。

   34 × 34 = 38 × 30 + 4×4
     ←4←
     移動!           +移動した分の2乗!
           = 1146 + 16 
           = 1156

これで計算が出来てしまう、ということでした。
さて、これを2乗計算以外の計算にも適用することを考えます。

その場合、単純に一の位の数を移動させて、移動量の2乗と加える、という計算は出来ません。
少し考察を深めましょう。

  移動砲、万能ならず。。。  ならば拡散移動砲? 違います。


この1の位の数を移動させるという計算法のポイントは、2桁の掛け算を4つの四角形で考えた場合の
3つの項を一つの数字でくくる ということでした。
いわゆる「分配法則」をつかって、3つの項をひとまとめにしているので、計算が楽になるのです。

実は、10の位の数 が同じ数同士の掛け算の場合、その10の位の数を使って「分配法則」が使えます。

例えば 62× 63 の例を考えます。

ここで 60 という数字に注目し 62 と 63 という数字が、
60 に対してどれだけ差があるのか、という点でとらえます。

それぞれ 62 は 60 に対し +2 の差分があるので 60+2、
     63 は 60 に対し +3 の差分があるので 60+3
     (ちょっと、考え方として慣れて下さい)

すると、 

 62×63 = (60+2)×(60+3)  
       = 60×60 + 2×60 + 60×3 + 2×3
       = (60+2+3)×60 + 2×3 ・・・式1
       = 65×60 + 6
       =  3900 + 6
       =  3906 

こう表現出来ます。

最後に足し算する部分は 2乗の計算の場合「移動量の2乗」ということでしたが、
この場合は「差分同士の積」となるわけです。

ここで、最初の 62×63 という式から 式1 の形まで直接もっていければ、
計算はより容易になりそうです。

そのための一般的な式の見方が以下の通りです。

       62 × 63 =  (60+2+3) ×  60 + (+2)×(+3
  60:  +2   +3
  基準  差分   差分  (基準+差分1+差分2)× 基準 +  差分1×差分2 

先ずは、基準の数(60)を考え、
その基準の数に対する、掛け算する数の差分をそれぞれ出します。(+2と+3)

あとは、式の通り、
基準と二つの差分を足して、基準をかけ、それに差分同士を掛けたものを足す
これで良いわけです。

その他計算例: 46×43 = (40+6+3)×40 + 6×3
              = 49×40 + 18
              = 1960 + 18
              = 1978

ここで、頭の体操に近いですが、理解を深めるための考察をします。
実は、この基準の数というものは、必ず10の位の数にしなければならないということではありません。
例えば最初の計算の場合、基準を 61 としても良いのです。良いというか、計算間違いにはなりません。
要は、差分がきちんと取れ、その後の計算も正しければ、最終的に同じ答えが出ます。

       62 × 63 =  (61+1+2) ×  61 + (+1)×(+2)
  61:  +1   +2
  基準   差分   差分 
               = 64 × 61 + 2
               = 3904 + 2
               = 3906

しかし、ごらんの通り、計算は全く簡素化されません。もちろん、
わざわざこういう計算をする意味はありませんが、基準を決め、
差分を二項に対しとって計算するという仕組みを理解するため、一度確認をしておいて下さい。

では、次の計算例、基準の数 を 掛け算する数よりも大きい数でとった場合について考えます。

例として 68×67 を考えますが、基準は 70 とします。

       68 × 67 =  (70-2-3) ×  70 + (-2)×(-3
  70:  -2   -3
  基準  差分   差分  (基準+差分1+差分2)× 基準 +  差分1×差分2
               = 65 × 70 + 6
               = 4550 + 6
               = 4556

差分がマイナスになりましたが、丁寧に式にあてはめれば、当然計算としても正しくなります。
最後、差分同士の掛け算の部分では、マイナス同士の掛け算となっており、結局足し算になっています。
計算自体も簡素化されたのではないでしょうか。

では、次に、72×69 などの例ではどうでしょうか? 10の位の数は異なります。
ここで、基準を 70 とします。差分にプラスマイナス両方出るものの、分配法則を使うことはもちろん可能です。 

       72 × 69 =  (70+2-1) ×  70 + (+2)×(-1
  70:  +2   -1
               = 71 × 70 + 2 ×(-1)
               = 4970 - 2
               = 4968

この場合、一方の差分はプラス、もう一方はマイナスですので、最後に引き算をする形となります。
これも場合によっては、クロス掛け算 を行うよりも速いかも知れません。
計算が速くなるケースというのは、必ずしも10の位の数が同じである必要はなく、
2数が 10の倍数のような 基準の数字に近く、さらに2数同士もお互い近ければ良い、ということになります。

ここで、以前紹介した「かかし掛け算」について、この「差分による計算」という点から見てみます。
例えば、73×79 という計算については、基準は中間の 76 で取り、開き(=差分)は 3 ということになります。

       73 × 79 =  (76-3+3) ×  76 + (-3)×(+3
  76:  -3   +3
               = 76 × 76 + (-3) × 3
               = 5776 - 9
               = 5767

最初の基準の数をかける部分は、差分同士が相殺されて、結局 基準の数の2乗 すなわち 中間の数の2乗 になります。
その後、差分同士の掛け算になりますが、片方が正で片方が負となりますので、すなわち2乗を引くということになります。

  

最後に、二桁掛け算の範囲で、この差分の掛け算が最も使い出がある場合を紹介します。
これまでの内容は忘れてしまっても、むしろここだけは押さえたいです。
それは、100に近い数同士の掛け算です。すなわち基準が100になる場合です。
分配法則でくくる部分が ×100 となるので、あとの差分同士の積の足し算は、
その積の結果をそのまま下二桁の数に出来るのです。

       97 × 94 =  (100-3-6) ×  100 + (-3)×(-6
 100:  -3   -6
               = 91 × 100 + (-3) ×(-6)
               = 9100 +18
               = 9118

これは、速算法 ですね。是非、慣れましょう。

 

ちなみに、息子にこの掛け算の方法を教える時、「ディフ掛け算」と呼びました。
差分⇒ディファレンス だからです。

「ディフ掛け算」は124×102 などという掛け算もできます。
126×100+24×2 で 12648 です。

12の2乗を暗記している人なら、112の2乗だって出来ちゃいます。12544です。

ちょっだけ凄いですね。

次回、差分による計算法(2) として、補足としてこの計算法を4つの四角形を使って考えます。

 

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