もう終わってしまったのですが…
先日お友達の切り絵の個展が開催されました。
元々は切り絵のブログを通してお知り合いになったのですが、
日頃は薬剤師としてお仕事をされていて
趣味から高じて切り絵を極められ
この1年でまた更にご自身の世界を広げられています。
奈良にお住いの石賀 直之さんです。
石賀さんのホームページはこちら⇒
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石賀さんのFacebookページはこちら⇒
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石賀さんの切り絵作品の紹介は私なんかが説明するより、
実際に石賀さんのホームページを是非 ご覧になって下さい。
花鳥風月をテーマに、とっても繊細な作品を切り出してらっしゃいます!
さておき。
その石賀さん、
お住まいの奈良を飛び出し、
確か夏には東京の方で、また南は九州の方でも
更にはテレビなどへの出演もされたり、
先月はパリのルーブル美術館へ…
本当に数々のご活躍をされていますが、
なんと先月の末に大阪の心斎橋で開催された個展が
石賀さんにとっては初の個展でした。
『えぇーーー!!!
個展って、これが初めてだったの?』と
個展開催のお知らせをいただいた時にはむしろ驚きました。
だって、すでに多方面でご活躍されていたので…
そんな初個展のお知らせを石賀さんからいただいたのが
確か夏ぐらいでした。
お知らせをいただいてからすぐに、
せっかくの初個展に何をお祝いとして贈らせていただこうか?と考えました。
私は誰かに何かをプレゼントする時に
必ずお相手の方が実際に使ってもらえるもの!
ということを心がけていますので、
今回の石賀さんへのお祝いも『実際に使ってもらえるモノ』と考え…
切り絵を制作される際に使うモノを考えました。
でも、
切り絵の道具って…
石賀さんもナイフ派ですから…
ナイフとカッターマット!
あとは紙!!
以上っ!!!!
…なんですよね(;^ω^)
いや、もちろん厳密には
下絵を描く為のシャーペンやら何やらはありますが、
切り絵の主要な道具はナイフとカッターマットなんです。
でもそこで思ったのが、
そもそも切り絵のカッターってそんなに種類が無いのですよ。
例えば…
書道を例に考えますと、
(それ程 書道に詳しくないですが…笑)
様々な筆がありますでしょう?
きっと筆を作っている会社も沢山あるでしょうし、
筆に使う毛も様々な毛を使うでしょうし、
筆には用途別の色んな太さがありますし、
初心者用、中級者用、上級者用…などの区別もあったり…
でも、
石賀さんや私も主に使ってる『オルファ社』のナイフは
主に32.8°と23°の2種類のナイフしかないんです。
いや、もしかしたら歴代のナントカ仕様とかあったかもしれませんが?
でも、いま普通に店頭でオルファのナイフを買おうと思ったら主にその2種類です。
つまりは、
今日初めて切り絵を始めた『切り絵初日』の初心者も
石賀さんのような数々の賞を取ってらっしゃる切り絵師さんも
同じ黄色いナイフを使う事になります。
なので今回、
その種類の無いナイフを何とか石賀さん用に
特別にカスタマイズできないものか?…と考えました。
そこで思い出したのが、
以前 切り絵をされている方のブログに
『知り合いの輪島の職人さんに加工してもらいました』と
オルファのナイフに蒔絵を施されている写真がupされていたことを。
なので、
まずはその方のブログの記事をさかのぼりましたが、
それはもう数年程前の記事で
なおかつ、どこに依頼したなどの詳細は記されていませんでした。
そのブログの主の切り絵師さんとは以前 切り絵の購入の際に
何度かメールのやり取りをさせてもらった事もあったのですが
実は現在体調を大きく崩されていることを知っていたので…
一から自分で探すことにしました。
そこで自分なりに色々探してみたんですが、
私のような個人からの依頼、
しかもオルファのナイフのようなものに
伝統工芸である蒔絵を施して下さるような職人さんを
なんの“ツテ”も無しに探すのは… ちょっとだけ苦労しました。
それでも、
とうとう辿り着きました!
石川県の輪島の職人さんで坂口 政昭さん。
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ダメもとで坂口さんにコンタクトを取りました。
蒔絵の事を何も知らない私がどう問い合わせをして良いか?など
かなり戸惑いもありましたが、
でも、その時に思っていたことをそのままお話して…
すると坂口さんは私のような一個人の問い合わせにもとても丁寧に対応して下さり、
また、蒔絵や漆塗りの事に興味を持った事に感謝の気持ちを表して下さいました。
諸々の事情で、
問い合わせはしたものの、一度は依頼を見送ったのですが
でもやっぱりお断りした1か月後にどうしても諦めきれずに
坂口さんにお願いすることにしたんです。
それに合わせて、
鳥好きの石賀さんご本人にそれとなく
石賀さんが一番好きな鳥は何か?と聞きました。
ナイフのデザインにする為です。
石賀さんと言えば、
私の中では鳳凰のイメージが強かったのですが
どうせならご本人に聞いてみよう…と。
そして、
『サンコウチョウ』(三光鳥)という鳥だとお聞きし
何気に『ちょっと描いてみてくれませんか?』とお願いしたところ
すぐに下絵に起こして下さったので、
その石賀さんご本人が描いて下さったサンコウチョウの画像を
今度は坂口さんにお送りして、
そのサンコウチョウを基にして
オルファのアートナイフプロに蒔絵を施してもらいました。
そして、
石賀さんの初個展の初日に
無事に石賀さんにお贈りすることができました。
石賀さんもとっても驚き、喜んで下さり、
坂口さんも限られた予算の中で最大限の表現をして下さいました。
それに、これは後日談ですが。
無知とは最強でして…
問い合わせの段階ではもちろん、
依頼の段階でも、
制作の最中でも、、
坂口さんが数々の賞を受賞されている とても名の通った職人さんだとは知らず…
(((坂口さん、失礼しました!!!)))
何と言いますか、
とっても無邪気に依頼させてもらっていました(^^;)無知、最強ー!
石賀さんにも
坂口さんにも、
私の想いは既にそれぞれにお伝えさせてもらいましたから
もうここにはあえて書きませんが、
まだまだこれから無限に世界を広げていかれる石賀さんが
素晴らしい職人さんの手がけて下さった自分だけの道具を手にして
更に羽ばたいていかれる姿を間近で見させてもらえることに感謝しています。
そして、
今回お世話になりました坂口さん。
きっと問い合わせ段階からかなりの失礼があったのではないかと
今更ながら恐縮しておりますが…
私の想いに寄り添って依頼を受けて下さり
本当にありがとうございました。
◆ ◆ ◆
もしも、
このブログをご覧の方で
漆塗りや蒔絵にご興味を持たれた方は
坂口さんの
ホームページや
Facebookページを
覗いてみて下さい。
そして是非一度
坂口さんに問い合わせをしてみて下さいね。
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by ねっこ