PCが描く奇妙な画像集(数学的万華鏡と生物形態等の世界)

・インタープリタBASICによるフラクタルとカオスの奇妙な画集。

583 マンデルブロ画像の赤黒縞模様画像についての解説と復習

2014-08-30 10:13:14 | Z^2マンデルブロー集合




上図はZ^2マンデルブロ画像の赤黒縞模様画像の一例である。

以下に赤黒縞模様画像の作成手順を詳しく説明する。

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巡回式:Z←Z^2+C (Cは複素定数)を

点列:Z0,Z1,Z2,Z3,・・・,Zn,・・・,Znmax・・・・・・(1)

で表す。但し、Z0=C とする。

|Zn|>2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)

いま、与えられた複素平面座標範囲:Dで点Cmを与え、点列(1)が初めて(2)を満足する点Znが存在すれば、点Cmを、n が偶数ならば黒、奇数ならば赤にして表示する。

同様なことを座標範囲:Dの全ての点Cで行えば、Dで赤黒縞模様画像が得られる。但し、点列(1)がZnmaxになっても(2)を満足しないときは当該点Cは何も表示しない。

(ちなみに、nmax→∞ でも(2)を満足しないような点Cの集合をマンデルブロ集合という。通常は適当な有限値に設定する)

マンデルブロ画像を作るとき、通常、C は D の長方形の上端の左端から右端へ、これを上端から下端へと繰り返して変化させる。此の方法でなくてもよい( 其の一例が極座標表示 )が此の手順が最も簡単である。

上図は此の手順で作成した画像である。点Cが与えられたとき、その点でのNoは点Cで異なってくる。

上図は、nmax=5000としていて、点Cが、No<700の場合のみ赤黒縞模様画像化している例である。画像から分かるように此の画像の場合は赤黒縞模様画像は特異な形をしている。

赤黒縞模様画像の赤黒が整然と連結しているということは、Noが規則正しく 1 ずつ変化していることを意味していて、その点でも此の画像が秩序をもっていることが分かる。

次に此の画像での座標範囲:Dを、以下で順に示していく。先ず元々のマンデルブロ画像から始まり、その中の部分を順次拡大していく。但し、画像の色は適宜変えているが、画像の形態には無関係だと思ってよい。ここでの関心事は、上の画像は、いかなる座標範囲:D なのか、だからだ。












このように、座標範囲:D は 1-11-3-5-3 の部位である。
ちなみに、この1-11-3-5-3部位にある赤黒縞模様画像画像の中にある縞模様の「2本の絡まり」の拡大図を下図に示す。この画像の拡大率は最初の図に対して 1126871 倍にあたる。



また、下図は No<463 の場合の赤黒縞模様画像である。(緑の色の箇所は No>2000 の箇所である。)
この画像のほうが、赤黒縞模様画像 から分かる画像の特徴が理解しやすく、その特徴を下記しておく。



赤黒縞模様は分岐構造をしている。その分岐は更に複雑に分岐を重ね、大ざっぱに見て以下のような分布構造となっている。
***
1.分岐の本体部が存在し、その本体部の黒赤の節目、即ち、Noが1増すごとに新しい分岐が本体の両側から発生し、その発生した新しい分岐は、同様な分岐を繰り返していく。その場合の分岐部分の大きさと方向は随時変化していて一定ではない。

2.分岐の本体は、螺旋模様に或る一点へと収束していく。

3.2の場合、二本の別の本体が、螺旋模様となって共通の収束点へと向かうが、その螺旋は互いに、からまった状態(下図がその例)となっている。

4.本体部分から派生した複数の分岐は、他の派生した複数の分岐と集まっていき、同一座標点へと向かって収束している。

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