最近一番多い問い合わせは、マンドリン・コードでした。
クラシック・マンドリンではコードで弾くことはあってもコード・ネームで
弾くことはほとんどありません。
たぶん問い合わせのほとんどの方がフラット・マンドリンでしょう。
普通のコードは弾けるが、テンション・コードが解らないというものが大多数ですね。
ギターも同じなんですが、最近はやたらに難しいテンション・コードを弾きたがりますが、
もっと根本的なことをしっかり学んでから使ってほしいですね。
教える側にも問題があるのですが、昔の教会旋法などを持ち出して、
CMajor Chordの時のD音B音F#音やDm7 Chordの時のE音やG音が
テンション・ノートですというのは、間違えではありませんが、正しくありません。
テンション・ノートとは何か?
(Tension Note)
簡単に言うと緊張する音、「何だそのまま直訳だ ! (笑)」
専門用語を使うと、倚音Appoggiatura「転過音changing noteとも言う」や
掛留音「suspension note」など
強迫上に現れる音で主にメロディーに対して不協和な関係である。
強迫上ですよ、
だから、三拍子でC Major Chordでドレミとあったら
この弱拍のレの音(D音)はテンション・ノートではありませんよ。
たんなる経過音「passing note」ですよ。
ドレドと戻っても同じです。只の補助音でしかありません。
レドミと弾けば、この強迫のレの音(D音)はテンション・ノートです。
ですから、G7のコードで#9や♭9.♭13.#11等があっても強迫上かLong tone
でもない限りテンション・ノートとは言えません。単なるオルタード系の
スケール・ノートでしかないのです。
C Major ChordでD音はテンション・ノートとだけ教えている
偉い先生がいらっしゃいますが、正しくありません。
やたらに難しいスケールを振り回さないで、基本的なことを学んでから
マンドリンでもギターでもピアノでもコードを勉強しましょうね。
コードを学ぶのでしたら、最低でも音程と非和声音「Non Chord Tone」は
知っておきましょう。
あるコードにそのコードの構成音以外の音が入ってきた時にどう処理するかが大事なのです。
この音はこのコードに対して何なのか? 考えることです。
このコード・ネームはどういう指の形で押さえるのか何ていうことよりもずっと大事ですよ。
指や手の形だけで覚えない様にね。「これも大事だけれど」
語学もそうですけど、誰でも簡単にとか一ヶ月であなたも簡単にとか書いてある教則本に
質の良いものは１つもありません。
 | Sam Bush Teaches Mandolin Repertoire & Technique: Solos, Licks and Variations to Eight Great Tunes (Listen & Learn)Homespunこのアイテムの詳細を見る |
