直木三十五記念館の日々

直木賞にその名を残す直木三十五の記念館は市民参加型のミュージアム。運営の悪戦苦闘をストレートにお伝えします。

134回直木賞候補作品決まる

2006年01月05日 | Weblog
 本日1月5日第134回直木賞の候補作品6作品が発表された。
この中から1月17日に直木賞が選考される。候補作を以下に示す。
 
 伊坂幸太郎  「死神の精度」
 荻原 浩    「あの日にドライブ」
 恩田 陸    「蒲公英草紙」
 恒川光太郎  「夜市」
 東野圭吾    「容疑者Xの献身」
 姫野カオルコ  「ハルカ・エイティ」

 まずまずのラインナップといえるが、またも東野圭吾が候補にあがっている。
直木賞の非公式サイト「直木賞のすべて」で行われている大衆選考会ではサイト管理者のP.L.B氏は嫌味で東野圭吾(絶対直木賞をとらないだろうと意味で)をリストアップしていたが、まさか本当に候補になるとは本人も迷惑に感じてはないだろうか。
候補にあがらないと賞はもらえないのであるが、東野さんは今回で6回目になる。ちなみに伊坂幸太郎は4回目、姫野カオルコは3回目、恩田陸は2回目である。おもしろいのは前回候補にあがった絲山秋子が今回は芥川賞の候補になっている。

 私は先日夕刊フジの取材を受けたときにしたり顔で「直木賞は時代の反映するような作品が選ばれて、芥川賞は時代を代表する才能が選ばれる」と表現したがこれもあんまり的を得てないかもしれない。黒井千次さんが言われた「芥川賞は短編か中篇、直木賞はなんでもあり」という解説が一番正しいようである。

 この年に2回のお祭り騒ぎに記念館として便乗できないかと常々考えている。17日の夜には記念館で「勝手に選考会」とか「長屋路地裏選考会」と称して遊んでみようかと思う。しかしながら、12日間で6作品読むのは兼業事務局長としては少し大変である。