2016年12月30日 ☀ 九重連山 大船山
プロローグ 長者原からの続きです
いつものコース
いつもの歩き…
久住山に訪れると駐車場の関係から
どうしても長者原経由となる事が多いです
今年もまた
雨ヶ池経由の 法華院温泉付きコースです
2016年12月30日 コースタイム
8:00 長者原ビジターセンター駐車場 ⇒ 8:13 届出 8:15 → 8:45 指山分岐 → 9:34 雨ヶ池 → 10:05 坊ガツル・法華院分岐 → 10:15 坊ガツル~避難小屋 10:42 → 11:40 五合目 → 12:20 段原 12:30 → 12:57 大船山 1786.4m 13:10 → 13:18 御池 13:22 → 13:28 大船山 → 13:45 段原 → 14:24 坊ガツル 14:35 → 14:50 法華院温泉山荘(泊)
ただ 今回の主役は 久住山ではなく 星生山!
そして星生山から見える
久住山の稜線から昇る旭日を拝めればと…
期待感大きく踏みしめての入山です
登山届出
山は いつになく静かです…
深い眠りから目覚めず
ひっそりとした朝の空気が佇む森の中
踏みしめる足音だけがついてくるだけです
指山分岐
雪が積もった地面は 無雪期に比べて歩きやすく
息は上がるものの まだ 良いペースで歩けます
いつの間にか 指山の分岐に辿り着き
少し開くなったそこには
雪を被ったベンチが寂しく佇み
通り過ぎる人を見送るだけでした
三俣山
指山分岐を過ぎて 間もなくの事…
崩れたルンゼ状の谷を横断する箇所にでます
ここから三俣山が 違った姿で覗け見えます
さてここから暫し急な山道を踏ん張れば
展望所にでます
そうすれば 道も緩やかに 少し楽になるはず…
ファイトでございます♪
第一展望所
長者原方面を眺めながら
一呼吸つきます
この展望所に着くと 何故かホッとします
ここから先は 然程、急な坂道は然程無く
自然林の中をゆっくりと歩くだけです♪
樹林のトンネル
急登の登りで拭き出していた汗も
冷たい風に拭きとられ いつの間にか引いています
日が高くなるにつれ
低くなる樹林の間から覗く空の青さが
元気をそそる様に励ましてくれます
樹林帯から抜けた 開けた場所
雨ヶ池
樹林の中を抜けて 開けた場所に出ると
その先に また 樹林のトンネルがあり
そこを通り過ぎると
今度こそ 解放感にあふれる湿原が広がります
そこが雨ヶ池湿原です
雪の木道に沿って歩けば
冬枯れの湿原を堪能する事に…
青い空がそれを一層 盛り立てます
いつもは 黒泥の泥濘ですが
気にせずの登れるのが この季節の特権です
バリバリ
ザクザク
時に ズルっ!
冬ならではの感触を愉しみます♪
ただ…
この辺りから 体調の悪さが足かせとなり始めます
誤魔化しの衣を纏い歩き続けますが
何処まで通用するでしょう…
持参した薬を飲みながら
ふと 自分の体と相談する事が増えてきます…
坊ガツルが見える最初の第2展望所ト
樹林帯の合間から
坊がつるが見える第2展望所に着きます
明るい坊がつるを取り囲む山々
平治岳 大船山の頭には 白髪混じりとなっております
坊がつるの景色を一旦樹林帯の中に隠し
もうひと踏ん張りです
再びリョウブの樹林帯の中を歩きます
歩きにくいはずの石と泥濘の山道は
季節限定の白い道へと仮舗装され 歩きやすく
下りの滑る所を覗けば 楽々登山道になっております
どんどん下って 樹林帯から抜けると
目の前に壮大な草原が広がります
四面山に囲まれたこの草原こそ 坊がつる
見慣れた景色に 癒される時です♪
法華院温泉へ延びる道 坊ガツルへ延びる道
十字路の分岐の自然歩道に出ます
左に向かえば 暮雨ノ滝経由の吉部登山口へ
右に向かえば 法華院温泉経由の久住山へ
真直すれば 坊がつるキャンプ場経由の平治岳・大船山へ
真直ぐ横断して坊がつるの方へ向かいます
鳴子川の渡渉
坊がつるにはまず鳴子川を渡らねばなりません
玖珠川の源流から続く川ですが
澄んだ流れを湛え 今日は穏やかに
渡渉箇所の飛び石橋が綺麗に出ています
平治岳
枯れ色の大草原の中で
目の前に広がる平治岳の姿に存在感を感じます
奥の方に鎮座する大船山は この時はまだ存在が小さく
右手に見える三俣山は 格上の風格で見下ろしています
先に行ってるよ~
チチはおトイレ目指して 急ぎ足…
私は…季節を過ぎたススキの枯れ穂が揺れる草原を
のんびりと歩きます
坊ガツル避難小屋に向かいます 避難小屋の中
取りあえず
坊がつるのおトイレをお借りした後は
避難小屋で小休憩を取ることにします
鉄筋コンクリートの打ちっぱなしの小屋の中は
小さな音でも 良く響きます
ここでカラオケをしたら
きっと上手くなった様に聞こえるでしょうか…
エコーが半端なくかかります♪
小屋の中には 荷物をデポしている方がおられるよう…
私もデポして行きたいくらい…
でも…それはできません…
まずは身体のエネルギー補給です
食べたくなくても 少しでも何か口にして…
胃の痛みを和らげるようにして…
体調を見つつ 靴の紐を締め直し
さて…出発です♪
大船山へむかいます 大船山への入口
ここでも平治岳が存在を大きく見せてくれます
真直は 大船山へ
左に進むと 大戸越から平治岳へ
今日は大船山 1座のみとします
取付きからは 急登が容赦なく続きます
樹林帯の薄暗い中を登って行きますが
身体が既にt級にずっしりと重く感じています
踏ん張る足が 攣ります…
ここからが 自分との闘いの様なものでした…
引いていた汗が 再び吹き出します
いつものさらっとした汗ではなく
脂っぽい 冷たい汗です…
ふと…
だんだん…登るたびに
体力が無くなって行く様な錯覚を覚えます…
限界かも…いえ 限界ではなく
自分の山歩きを見直す時が 本当に来たのかも…
薄暗い樹林の中で 一人悶々と
そんな事を 考えて歩く自分がおりました…
急な道の連続 樹間トンネルの雪道
自分の喘ぎを聞きながら 高度を稼ぐため
攣り掛けた足を必死に前に出して登っていきます
次第に樹木が低くなり 届かぬ光が届き出し
明るい世界が戻ってきます
五合目
五合目から見る九重連山
ジグザグの道の丁度 カーブした所で展望が開け
九重連山が一望できる箇所に出ます
ここが五合目…半分まで登ってきました
痛んでいた胃のあたりの痛みも
一瞬忘れるほどの展望…!
これがあるから…お山は止められません…
三俣山と法華院温泉
九重連山をバックに 急登は続きます
でも 今までの樹林帯とは異なり
ここからは 別世界への誘いに しんどい身体に
元気のエッセンスを落としてくれる事になります
霧氷
段原(だんばる)
段原に近づくにつれ 険しい道が
霧氷の宝庫と化して行きます
そんな景色に励まされながらも
体調は回復せず 身体が動かなくなりそうで
吐き気と腹痛と 動悸が激しくなってきます…
段原に着くと同時に
倒れ込むように座り身体を休めますが
心折れかかり チチに
チチだけ 先に行って頂上を踏んで来て…
弱音を吐きます
下ろう…
チチのその一言が 私の心に火を点けます
ここまで来て…
もうそこに頂が見えています…
牛乳を飲み 口に入れられそうなものを入れ
もう一度自分の身体と相談します
吹く風が優しく語ります
眩しいほどの空が 元気を分けてくます
振り向く先の大船が誘います
いつしか心は 頂へと向かい始め
再び立ち上がります
心配そうに見るチチも
何も言わずに 私に合わせてくれます
行こうか…
はい…
段原と平治岳の頭
大船山
眩しいほどの空は
恍惚たる姿の者にも優しく
最高の展望を与えてくれます
段原からの展望
恵まれた環境の中
しんどいはずの身体は 何故かまだ動き
足が止まることなく登って行きます
灌木の樹林帯 通行禁止の避難小屋への入口
氷の芸術
光を浴び 輝くばかりの氷の華
六角花の見事な姿に
涙が出てきそうになります
更に灌木のトンネル
斜面の向こうに大船山
ミヤマキリシマの灌木の間から見える大船山
その姿をアップすると 山肌の荒々しさと
洗練された姿が圧巻で見惚れてしまいます
乱れた吐息も吸い込まれ
別世界の美の結晶を愉しみます
アップの大船山
坊ガツル方面の景色
海の様な空と山のサンゴ礁
更に急な岩肌を登ると… 山のサンゴ礁
山に居るのに 山でない様な…
ここは 山岳という海底…
サンゴ礁に囲まれているよう…
霧氷と大船山
光り輝く宝石の花の向こうで
大船山が凛とした姿を見せて
疲れもどこかに忘れてしまいそう
霧氷と白口岳方面
自然の遊びは何処まで深い…
赤く膨らむ新芽を
飾りにして氷の華が咲気乱れます
そんなお華を見ながら
雪に包まれた岩肌の急斜面を登って行くと
天に届きそうになる錯覚と共に
大船山の頂に立ちました
大船山 1786.4m
大きなため息と 涙が 零れます…
かつてこれほど静かな大船山の頂に
立った事があるでしょうか…
360度の展望を独り占めにします
阿蘇五岳 祖母・傾連山 福岡方面の連山など
遥か彼方の峰々も 幻想的な姿を見せています
猫耳の由布岳も間近に見え
九州の麗峰を目に留めます
そして…
眼下の御池も周りは然程白くなくとも
池自身は白く凍っている姿を見せています
不思議なものです しんどくても
御池まで行ってみたくなります…
阿蘇 猫耳=由布岳 白い御池
休んでいると 静かな空気を割る様に
団体の声がして 一気に山頂が賑やかになります
その声が押しとなって 御池まで下る事にします
池までの道は急坂!
滑らない様に 一気に下って行きます
御池
天然のスケートリングが広がっています
今回は迷うことなく 堂々と歩けるほど…
暫し 池の神と戯れましょう~♪
対岸より 霧氷の縁 大船山へ戻る
しかし…長居は無用…
登ってこられた団体さんが
池まで行く様な事をお話しておりましたので
あの狭い急坂道での離合は大変です
早々に退却する事にし
大船山の頂まで戻って行きます
米窪
丁度 山頂で入れ替わる様に
団体さんとすれ違います
ここも長居は無用と
そのまま止まらず 大船山を下って行きます
氷の芸術と新芽
氷の下で 春を待っています♪
赤みを帯びた新芽が
一冬越して春を待ちわびている姿が愛らしい…
段原
下りは 一気に下って行きます
重い身体は 転がる方が速いという事でしょうか…
足に変に力を入れると すぐに攣ってしまいますが
そこは心得たもので 上手く誤魔化し
一気に下る事に集中します
段原からの下り 急な道も一気下り 入口
坊ガツルと三俣山
下りは1時間かからず坊ガツルに戻ります
ドンと鎮座する三俣山の貫録に圧倒されながらも
青い空の明るさに 飽きることなく感動を貰えます
水場から大船山を振り返る
凍結した水場
少し坊ガツルで休憩を取った後は
今日の宿…法華院温泉へと向かいます
この時には もう 山歩きというより
温泉客気分で 温泉の事ばかり考えておりました
だけど…胃が痛いのは変わりなく
立ち上がると軽い眩暈を感じます
今日はゆっくりと休む事が大切だと
自分に言い聞かせる自分も居ます
やはり下って来た安堵から麻痺していても
身体の疲れは変わりないようです…
法華院温泉までの緩やかな登りすら
足に堪え 身体が重く感じます…
法華院温泉
法華院温泉に着いて受付を済ませると
すぐに部屋に上がって 冷えた身体を温めるべく
お風呂の用意です
この時期は 受付された順に個室から埋めていくそうで
6畳一間の個室で二人止まらせて頂く事に…
大きなストーブが廊下に付けられており
ほんのり温かな空気に包まれホッとします
廊下のストーブの周りに濡れた物を干した後
食堂の方に行き
温かなコーヒーと 私は牛乳を戴く事に…
その後に温泉に入って身体を温めます♪
この時は、自分が山に居る事を忘れていたかも…
アーベントロート大船山
空は何処までも穏やかで
夕日に染まる大船山もまた
明日のお天気を保証するように微笑み返します
自炊なし!
設営なし!
片づけなし!
年に一度の贅沢の一時…
昼間のしんどさも すっかり忘れてしまっています
今日は至福の時をこのまま明日に持ち越せるように
早々に床について 生気を養う事にします…
このまま 体調回復して 明日こそ
山歩きを楽しめる事を願って…
ぬくぬく布団にもぐりこみました
つづく
★覚書
大船山 別名:国見山
大分県久住町の北東部にある山です
九重連峰の東の盟主と呼ばれ その優美なる姿は
あたかも船が転覆したかのように横たわって見えるところから
そう呼ばれるようになったと言われます
トロイデの多い九重火山群の中で 唯一のコニーデで、
最新の噴火は約1300年前ごろかと推定されるそうです
コニーデとは
「成層火山」とも呼ばれます
円錐型の姿が特徴の 円錐状の火山
富士山がその代表的なお山です
トロイデとは
「鐘状(しょうじょう)火山」とも呼ばれます。
ボコボコ固まった溶岩が押し出されて、盛り上がるのが特徴です
大山がその代表的なお山です
プロローグ 長者原からの続きです
いつものコース
いつもの歩き…
久住山に訪れると駐車場の関係から
どうしても長者原経由となる事が多いです
今年もまた
雨ヶ池経由の 法華院温泉付きコースです
2016年12月30日 コースタイム
8:00 長者原ビジターセンター駐車場 ⇒ 8:13 届出 8:15 → 8:45 指山分岐 → 9:34 雨ヶ池 → 10:05 坊ガツル・法華院分岐 → 10:15 坊ガツル~避難小屋 10:42 → 11:40 五合目 → 12:20 段原 12:30 → 12:57 大船山 1786.4m 13:10 → 13:18 御池 13:22 → 13:28 大船山 → 13:45 段原 → 14:24 坊ガツル 14:35 → 14:50 法華院温泉山荘(泊)
ただ 今回の主役は 久住山ではなく 星生山!
そして星生山から見える
久住山の稜線から昇る旭日を拝めればと…
期待感大きく踏みしめての入山です
登山届出
山は いつになく静かです…
深い眠りから目覚めず
ひっそりとした朝の空気が佇む森の中
踏みしめる足音だけがついてくるだけです
指山分岐
雪が積もった地面は 無雪期に比べて歩きやすく
息は上がるものの まだ 良いペースで歩けます
いつの間にか 指山の分岐に辿り着き
少し開くなったそこには
雪を被ったベンチが寂しく佇み
通り過ぎる人を見送るだけでした
三俣山
指山分岐を過ぎて 間もなくの事…
崩れたルンゼ状の谷を横断する箇所にでます
ここから三俣山が 違った姿で覗け見えます
さてここから暫し急な山道を踏ん張れば
展望所にでます
そうすれば 道も緩やかに 少し楽になるはず…
ファイトでございます♪
第一展望所
長者原方面を眺めながら
一呼吸つきます
この展望所に着くと 何故かホッとします
ここから先は 然程、急な坂道は然程無く
自然林の中をゆっくりと歩くだけです♪
樹林のトンネル
急登の登りで拭き出していた汗も
冷たい風に拭きとられ いつの間にか引いています
日が高くなるにつれ
低くなる樹林の間から覗く空の青さが
元気をそそる様に励ましてくれます
樹林帯から抜けた 開けた場所
雨ヶ池
樹林の中を抜けて 開けた場所に出ると
その先に また 樹林のトンネルがあり
そこを通り過ぎると
今度こそ 解放感にあふれる湿原が広がります
そこが雨ヶ池湿原です
雪の木道に沿って歩けば
冬枯れの湿原を堪能する事に…
青い空がそれを一層 盛り立てます
いつもは 黒泥の泥濘ですが
気にせずの登れるのが この季節の特権です
バリバリ
ザクザク
時に ズルっ!
冬ならではの感触を愉しみます♪
ただ…
この辺りから 体調の悪さが足かせとなり始めます
誤魔化しの衣を纏い歩き続けますが
何処まで通用するでしょう…
持参した薬を飲みながら
ふと 自分の体と相談する事が増えてきます…
坊ガツルが見える最初の第2展望所ト
樹林帯の合間から
坊がつるが見える第2展望所に着きます
明るい坊がつるを取り囲む山々
平治岳 大船山の頭には 白髪混じりとなっております
坊がつるの景色を一旦樹林帯の中に隠し
もうひと踏ん張りです
再びリョウブの樹林帯の中を歩きます
歩きにくいはずの石と泥濘の山道は
季節限定の白い道へと仮舗装され 歩きやすく
下りの滑る所を覗けば 楽々登山道になっております
どんどん下って 樹林帯から抜けると
目の前に壮大な草原が広がります
四面山に囲まれたこの草原こそ 坊がつる
見慣れた景色に 癒される時です♪
法華院温泉へ延びる道 坊ガツルへ延びる道
十字路の分岐の自然歩道に出ます
左に向かえば 暮雨ノ滝経由の吉部登山口へ
右に向かえば 法華院温泉経由の久住山へ
真直すれば 坊がつるキャンプ場経由の平治岳・大船山へ
真直ぐ横断して坊がつるの方へ向かいます
鳴子川の渡渉
坊がつるにはまず鳴子川を渡らねばなりません
玖珠川の源流から続く川ですが
澄んだ流れを湛え 今日は穏やかに
渡渉箇所の飛び石橋が綺麗に出ています
平治岳
枯れ色の大草原の中で
目の前に広がる平治岳の姿に存在感を感じます
奥の方に鎮座する大船山は この時はまだ存在が小さく
右手に見える三俣山は 格上の風格で見下ろしています
先に行ってるよ~
チチはおトイレ目指して 急ぎ足…
私は…季節を過ぎたススキの枯れ穂が揺れる草原を
のんびりと歩きます
坊ガツル避難小屋に向かいます 避難小屋の中
取りあえず
坊がつるのおトイレをお借りした後は
避難小屋で小休憩を取ることにします
鉄筋コンクリートの打ちっぱなしの小屋の中は
小さな音でも 良く響きます
ここでカラオケをしたら
きっと上手くなった様に聞こえるでしょうか…
エコーが半端なくかかります♪
小屋の中には 荷物をデポしている方がおられるよう…
私もデポして行きたいくらい…
でも…それはできません…
まずは身体のエネルギー補給です
食べたくなくても 少しでも何か口にして…
胃の痛みを和らげるようにして…
体調を見つつ 靴の紐を締め直し
さて…出発です♪
大船山へむかいます 大船山への入口
ここでも平治岳が存在を大きく見せてくれます
真直は 大船山へ
左に進むと 大戸越から平治岳へ
今日は大船山 1座のみとします
取付きからは 急登が容赦なく続きます
樹林帯の薄暗い中を登って行きますが
身体が既にt級にずっしりと重く感じています
踏ん張る足が 攣ります…
ここからが 自分との闘いの様なものでした…
引いていた汗が 再び吹き出します
いつものさらっとした汗ではなく
脂っぽい 冷たい汗です…
ふと…
だんだん…登るたびに
体力が無くなって行く様な錯覚を覚えます…
限界かも…いえ 限界ではなく
自分の山歩きを見直す時が 本当に来たのかも…
薄暗い樹林の中で 一人悶々と
そんな事を 考えて歩く自分がおりました…
急な道の連続 樹間トンネルの雪道
自分の喘ぎを聞きながら 高度を稼ぐため
攣り掛けた足を必死に前に出して登っていきます
次第に樹木が低くなり 届かぬ光が届き出し
明るい世界が戻ってきます
五合目
五合目から見る九重連山
ジグザグの道の丁度 カーブした所で展望が開け
九重連山が一望できる箇所に出ます
ここが五合目…半分まで登ってきました
痛んでいた胃のあたりの痛みも
一瞬忘れるほどの展望…!
これがあるから…お山は止められません…
三俣山と法華院温泉
九重連山をバックに 急登は続きます
でも 今までの樹林帯とは異なり
ここからは 別世界への誘いに しんどい身体に
元気のエッセンスを落としてくれる事になります
霧氷
段原(だんばる)
段原に近づくにつれ 険しい道が
霧氷の宝庫と化して行きます
そんな景色に励まされながらも
体調は回復せず 身体が動かなくなりそうで
吐き気と腹痛と 動悸が激しくなってきます…
段原に着くと同時に
倒れ込むように座り身体を休めますが
心折れかかり チチに
チチだけ 先に行って頂上を踏んで来て…
弱音を吐きます
下ろう…
チチのその一言が 私の心に火を点けます
ここまで来て…
もうそこに頂が見えています…
牛乳を飲み 口に入れられそうなものを入れ
もう一度自分の身体と相談します
吹く風が優しく語ります
眩しいほどの空が 元気を分けてくます
振り向く先の大船が誘います
いつしか心は 頂へと向かい始め
再び立ち上がります
心配そうに見るチチも
何も言わずに 私に合わせてくれます
行こうか…
はい…
段原と平治岳の頭
大船山
眩しいほどの空は
恍惚たる姿の者にも優しく
最高の展望を与えてくれます
段原からの展望
恵まれた環境の中
しんどいはずの身体は 何故かまだ動き
足が止まることなく登って行きます
灌木の樹林帯 通行禁止の避難小屋への入口
氷の芸術
光を浴び 輝くばかりの氷の華
六角花の見事な姿に
涙が出てきそうになります
更に灌木のトンネル
斜面の向こうに大船山
ミヤマキリシマの灌木の間から見える大船山
その姿をアップすると 山肌の荒々しさと
洗練された姿が圧巻で見惚れてしまいます
乱れた吐息も吸い込まれ
別世界の美の結晶を愉しみます
アップの大船山
坊ガツル方面の景色
海の様な空と山のサンゴ礁
更に急な岩肌を登ると… 山のサンゴ礁
山に居るのに 山でない様な…
ここは 山岳という海底…
サンゴ礁に囲まれているよう…
霧氷と大船山
光り輝く宝石の花の向こうで
大船山が凛とした姿を見せて
疲れもどこかに忘れてしまいそう
霧氷と白口岳方面
自然の遊びは何処まで深い…
赤く膨らむ新芽を
飾りにして氷の華が咲気乱れます
そんなお華を見ながら
雪に包まれた岩肌の急斜面を登って行くと
天に届きそうになる錯覚と共に
大船山の頂に立ちました
大船山 1786.4m
大きなため息と 涙が 零れます…
かつてこれほど静かな大船山の頂に
立った事があるでしょうか…
360度の展望を独り占めにします
阿蘇五岳 祖母・傾連山 福岡方面の連山など
遥か彼方の峰々も 幻想的な姿を見せています
猫耳の由布岳も間近に見え
九州の麗峰を目に留めます
そして…
眼下の御池も周りは然程白くなくとも
池自身は白く凍っている姿を見せています
不思議なものです しんどくても
御池まで行ってみたくなります…
阿蘇 猫耳=由布岳 白い御池
休んでいると 静かな空気を割る様に
団体の声がして 一気に山頂が賑やかになります
その声が押しとなって 御池まで下る事にします
池までの道は急坂!
滑らない様に 一気に下って行きます
御池
天然のスケートリングが広がっています
今回は迷うことなく 堂々と歩けるほど…
暫し 池の神と戯れましょう~♪
対岸より 霧氷の縁 大船山へ戻る
しかし…長居は無用…
登ってこられた団体さんが
池まで行く様な事をお話しておりましたので
あの狭い急坂道での離合は大変です
早々に退却する事にし
大船山の頂まで戻って行きます
米窪
丁度 山頂で入れ替わる様に
団体さんとすれ違います
ここも長居は無用と
そのまま止まらず 大船山を下って行きます
氷の芸術と新芽
氷の下で 春を待っています♪
赤みを帯びた新芽が
一冬越して春を待ちわびている姿が愛らしい…
段原
下りは 一気に下って行きます
重い身体は 転がる方が速いという事でしょうか…
足に変に力を入れると すぐに攣ってしまいますが
そこは心得たもので 上手く誤魔化し
一気に下る事に集中します
段原からの下り 急な道も一気下り 入口
坊ガツルと三俣山
下りは1時間かからず坊ガツルに戻ります
ドンと鎮座する三俣山の貫録に圧倒されながらも
青い空の明るさに 飽きることなく感動を貰えます
水場から大船山を振り返る
凍結した水場
少し坊ガツルで休憩を取った後は
今日の宿…法華院温泉へと向かいます
この時には もう 山歩きというより
温泉客気分で 温泉の事ばかり考えておりました
だけど…胃が痛いのは変わりなく
立ち上がると軽い眩暈を感じます
今日はゆっくりと休む事が大切だと
自分に言い聞かせる自分も居ます
やはり下って来た安堵から麻痺していても
身体の疲れは変わりないようです…
法華院温泉までの緩やかな登りすら
足に堪え 身体が重く感じます…
法華院温泉
法華院温泉に着いて受付を済ませると
すぐに部屋に上がって 冷えた身体を温めるべく
お風呂の用意です
この時期は 受付された順に個室から埋めていくそうで
6畳一間の個室で二人止まらせて頂く事に…
大きなストーブが廊下に付けられており
ほんのり温かな空気に包まれホッとします
廊下のストーブの周りに濡れた物を干した後
食堂の方に行き
温かなコーヒーと 私は牛乳を戴く事に…
その後に温泉に入って身体を温めます♪
この時は、自分が山に居る事を忘れていたかも…
アーベントロート大船山
空は何処までも穏やかで
夕日に染まる大船山もまた
明日のお天気を保証するように微笑み返します
自炊なし!
設営なし!
片づけなし!
年に一度の贅沢の一時…
昼間のしんどさも すっかり忘れてしまっています
今日は至福の時をこのまま明日に持ち越せるように
早々に床について 生気を養う事にします…
このまま 体調回復して 明日こそ
山歩きを楽しめる事を願って…
ぬくぬく布団にもぐりこみました
つづく
★覚書
大船山 別名:国見山
大分県久住町の北東部にある山です
九重連峰の東の盟主と呼ばれ その優美なる姿は
あたかも船が転覆したかのように横たわって見えるところから
そう呼ばれるようになったと言われます
トロイデの多い九重火山群の中で 唯一のコニーデで、
最新の噴火は約1300年前ごろかと推定されるそうです
コニーデとは
「成層火山」とも呼ばれます
円錐型の姿が特徴の 円錐状の火山
富士山がその代表的なお山です
トロイデとは
「鐘状(しょうじょう)火山」とも呼ばれます。
ボコボコ固まった溶岩が押し出されて、盛り上がるのが特徴です
大山がその代表的なお山です
東京からだとちょっと遠いのが・・・
でも、いつか行ってみたいと思っています。
真っ青な空に雪化粧した大船山に霧氷がため息が出ます。
今シーズンまだ雪を踏んでいないので、
凄く羨ましく拝見させてもらいました。
御池も完全凍結していますね。
続きも楽しみです。。。
まずは
なつかしやあ 大船山
法華院温泉は山小屋泊登山フェチの錫杖聖地の温泉。
正月早々なんと贅沢かつ温かなブログ記事でしょう。
元気頂きましたよ
nanekobi5963さん 今年もよろしくお願い致しますね
久住山は 九州のお山といえど
寒い所ですよ♪
だけど、登りごたえのあるお山だと思います
いつの日か
山ばか夫婦の山歩様のブログから
久住のお山のご様子を聞ける日を楽しみにしております♪
今年もどうぞよろしくお願い致します♪
今年も浅いと言えば浅いのですが
雪景色の大船山を登る事ができて
嬉しく思います
霧氷の華の美しさ
この時期のご褒美ですね
これからもっともっと満開に霧氷の華を咲かせてくれるのでしょう♪
楽しみですね
バボ様のブログから
その様子を拝見させて頂けるのを
楽しみにしております♪
いつも コメントをありがとうございます♪
何と、 やはり…大船山に登られておられまし方♪
法華院温泉は まさに聖地の温泉ですよね
それに、山小屋…として
こちらの山小屋ほど、ゆったりとしたスペースを戴いて
温かな山小屋は 他に知らない私です♪
お山での贅沢は いつもここで…と思ってしまいます♪
元気が届けられましたか?
何と嬉しいお言葉♪
今年はきっといい年になりそうです♪
今年もどうぞ、よろしくお願い致します♪