今の時期はドラマのシーズンオフで、番宣のゲストを出演させた特番が目につく。
ドラマも単発の二時間ドラマや、次期ドラマ番宣の絡んだ映画やドラマの再放送があったりする。
夏休みの入り口だからか、ジブリものも。
なんか心貧しい私としては、しみじみ感動するドラマや映画が観たいなぁ…
それに
新番組のドラマはどれを観ようかな?
と、番組表をウロウロ見ていて、とりあえず予約したのが、
『55歳からのハローライフ』。
第4話からだったけれど、
一話完結のオムニバス作品だからOK.
感想は、一言で良かった!
単純と言えば単純なストーリー。
CMが無いNHKの一時間のドラマ。
ドキドキとかハラハラは無くて、静かに落ち着いて観られたドラマだった。
年代が同じだから感情移入がスムーズに行ったと言うことなのかもしれないが、日本のドラマの良さを感じた。
以下ネタバレ。
幼い頃に両親が離婚し、祖母に育てられた、50代の独身男性。
寂しいだろうが、したいことをしなさいと海女の祖母に言われ、父は母にとっては悪い夫だったが男性は父が好きで、
「積まれた物はだだの物だけれど、物は運ばれてこそ生きる」と教えられ、トラック運転手になったと言う。
女性関係も華々しかったらしい。
そういう男性が自分の半生を振り返りながら、読書に目覚め、55才にして孤独感に襲われる。
ありそうだ。
心が貧しいと感じて最近読書を
始めた私だったから、
この男性に私の今の読書タイミングはマッチした!
私の年代では、こんな人生はゴロゴロあるんじゃないかと思われた。
このやり直せないような年代になり、
自らの歩んだ人生を受け入れながら、
静かに諦めの境地で暮らしていた男性の心理がリアルに解る。
読書好きになった男性は、古本屋で出会った同世代の女性に想いを寄せる。
上品で淑やかな雰囲気の彼女と、
お茶することから回を重ねて食事をするようになるが、
彼はもがく!
自分のことを語らない女性のミステリアスさにもがく!
私にもその心の模様が解る!
この男性の感情が他人事ではなく感じられ、
私は独身では無いけれど、想いを寄せるリアルな相手は居ないけれど、
いちいちウンウンと頷けた。
大人の丁寧な付き合い方、熱情に走らないプラトニックな関係。
相手のために何かしてあげたいという純粋な愛。
うーん、良いなぁ、こういうの~(笑)
若い頃にはきっとこういうドラマに
これ程感動はしなかっただろう。
そういう意味では年を取るのも悪くは無いのかもと思った。
ラストも清々しかった。
彼女と男性は、多分もう付き合うことは無いかもしれない。
いや、きっかけになるのかと思わせるような明るい未来を期待?
彼女のために何かしてあげたいと思うけれど、叶わないけれど、
誰かのためにしてみたくなった仕事が
「トラベルヘルパー」。
詳しくはこちら↓でどうぞ~♪
土曜ドラマ「55歳からのハローライフ」|NHKオンライン
主演の小林薫さんは、『極悪がんぼ』では経営コンサルタント(事件屋)所長で、陰の悪者的なお爺さん役だったのに、
今回は全然違う!
上手いね~この人も。