最初は参加する予定ではなかったが
依頼を受けて参加することになり、やるからには多少なりとも楽しむつもりで会場に入った。
約1年半ぶりの観衆の前でのプレイになるが、「セッション」ということで
そんなに気負いもなく
まして、そこそこ思い入れもある曲を選んでのプレイなので
むしろ、その場を楽しみたいという余裕もあった。
THOUSAND KNIVES / YMO [cover] 瑞江MOセッション@イエロー・マジック秋祭り2014
ほかの参加者の演奏より、参加者の使用している機材は毎回のことだが
一番の興味の対象で、今回もそれに稀なく目を泳がせながら観ていた。
今回は珍しく、ギタリストの
というか、初めてでもあるギターでの参加者がいることが気になっていたので興味深くみていたが
その片鱗はあまり顕著には出ていなかったので、さりげなくプレイするつもりでいたのが正直なところ。
Drumは、会場にあるものを使用。
スネアも当初は持ち込むつもりでいたが、荷物になることを避けてやめにした。
それが失敗の元だったのか、軽く叩いてもオモシロいようにデカい音がするスネアで
演奏に入る前に、その場で急いでチューニングをすることが必至になった。
スネアの音に対して
BD、FT、TTもそれぞれ急ごしらえのチューニング
それはセッションの定石。
演奏に入ると、例のギタリストも一緒で
演奏の途中、ソロに入ったあたりからはテクニックを見せ付けるかのようなアグレッシヴさを出してきたので
つい、力も入ってしまったかもしれない。
ま、同等に参加費用を払っているのだから咎められる言われはナイんだが。
THE END OF ASIA / YMO [cover] 瑞江MOセッション@イエロー・マジック秋祭り2014
別の曲での出番になるまでに少しの間が空いたが
改めて前に出ると、また先ほどのギタリスト。
今回は、彼が多少なりとも頼りがいがあることがわかったので
シンセサイザーではお馴染みの彼と
彼らを前に出せるようにプレイをしてみた。
しかし、やっぱり
スネアの抜けが異様に良くて、ほかの参加者と歴然の差が出てしまった。
彼らが叩くとここまでは抜けていないのに、なぜだか不思議に思ったくらいの抜けの良さに
ちょっと戸惑ってしまったのが正直なところ。
これがバンドとしての演奏であったら
個人的には、こんなスネアは頂けない。
「抜けている音」というのは、オンマイクの場合、タブーだからだ。
Thousand knives / 坂本龍一 covered drum cover
「セッション」ということならば
その場の提示で臨機応変で演奏するのが通説であり、それが当然なのだが
この場においてはちょっと特殊な傾向は否めない。
数回ではあるが、ほかのセッションバーやライブハウスのセッションDayでも
やはりそれが当たり前だったのに対して
このイベントにおいては、なぜか[忠実に再現]しようとする風潮がある。
セッションに限らず、他人の曲を演奏することは再現音楽とは異なる道程もある。
言ってしまえばそれはカバーでしかない。
いくら同じ機材、同じ音色、同じリズムであっても
それは断じてオリジナルではない。
どこまでやっても、どこまでいっても、それが交わることもないし「再現」できるものではない。
これは絶対的なことである。
だからこそ、オリジナルを壊して再構築することが自身の糧にもなると
それはずっと、楽器を始めたときから考えていたことでもある。
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