YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

ジャガイモの収穫作業~ハッゼリムキブツ滞在

2021-12-22 09:08:27 | 「YOSHIの果てしない旅」 第8章 イスラエルの旅
・昭和43年12月15日(日)晴れ~23日(月)晴れ(ジャガイモの収穫作業)
 7時前に起き、食事をしてからジープに乗ってジャガイモの収穫作業に行った。9人も一緒にジープに乗ったので、ぎゅうぎゅう詰の状態であった。
 ジャガイモ畑は広く、そしてその向こうは、木一本もない半砂漠の小高い山並みが幾重にも連なっていた。ジャガイモ収穫作業は、キブツ人が大きなトラクターを運転し、掘削機見たいな機械でジャガイモを掘り起こし、振いに掛けてベルトコンベアーで運ばれて来たジャガイモと共に泥の塊や石ころが混ざって来るので、我々の作業は左右に分かれ、その泥の塊や石ころを手で取り除く作業であった。そしてベルトコンベアーの先に麻袋が設置されていて、ジャガイモだけが袋の中へ入って行く様になっていた。従って我々が手を抜くと、泥の塊や石が混ざってジャガイモ袋に入ってしまうので、機械とベルトコンベアーが動いている間は、手を休める事が出来なかった。
 いずれにしても、荒地・砂漠化した土地を開墾し、最近ジャガイモ畑にしたらしく、石がまだたくさんあったし、畑そのものもが、まだ充分耕されていない状態であった。作業は、中腰の前屈みの状態でするので腰が疲れ、又作業を半日しているだけで、顔が土埃で真っ白になってしまった。11時近くになると、私はお昼が待ち遠しかった。
 お昼は一端キブツへ戻り、手や顔を洗ってから昼食を取った。労働をしていると、食事や休憩時間は尊いものであると感じた。今日12月15日の昼食は、ハムカツにご飯が出た。午後の作業は1時から始まり、終りはいつも3時半から4時頃であった。一日の労働が終るとホットした。
 それからここ1週間、作業内容は変わらず、ジャガイモ収穫の泥石の取り除き作業であった。毎日天気が良く、温暖な気候であった。12月中旬になっても日中は裸になっても寒くなかった。                         午前10時と午後2時の休憩の時は、私と同じ一時滞在者のアメリカ人、カナダ人やヨーロッパ人の仲間との語らい、或いはふざけ合うのも楽しいものであった。又、畑の真ん中で裸になって寝そべり、澄み切った空を見上げるとスカッと感じた。
 我々がそんなノンビリした状態であっても、警戒態勢なのか、上空には複数の戦闘機がいつも飛び交っていたし、遠くの方で時々砲撃音が聞こえていた。国境周辺では戦闘状態が続いているのか、そう思うとここは大丈夫なのか、チョッピリ不安であった。
  23日(月)の夜、フランクとピンポンをして過ごした。部屋に戻ったら、キブツから有り難い事にクリスマス・プレゼントとして各自1本、ブランディーが支給され、嬉しかった。