いつかのキャバリーマン

だらだら生きていたぐーたら大学生がキャバ○ラ経営者にのし上がる。~人生は20代をどう生きるかで決まる!~

「女性の強さ凄さ」いつかのキャバリーマン Vol.17

2006年04月21日 | 日記
面接が終わったら次は入店のための手続き。
確実に店で働いてもらうために様々な工夫がある。

まず、その日もしくは翌日に体験入店をしてもらう。
2時間~3時間ほど働いてもらって、店の雰囲気や仕事に慣れてもらうのだ。
体験入店の場合時給は低く設定するが、給料は全額日払いする。

これは、表向きは体験入店と表してるが、実際は他店に面接に行かれないように
全額日払いという武器をつかっての囲い込み作戦なのだ。
その日に現金がもらえるという条件は強く人の心を惹く。

体験入店後、本入店してくれる確率は90%以上。
しかし、長く続く人は少ない。ここで言う「長く」は3ヶ月以上。


短いと思われる方もいるかと思うが、キャバクラの接客ほど知略とストレス耐性の
いる仕事は無い。先日紹介したが、接客相手は酒をたらふく喰らった殿様だ。
容赦なしに無理難題を押し付け、口説いてくる。これを、ウィットに富んだ
トークでかわしながら、お客様を楽しませる。さらに、お客様に気に入ってもらって次回の来店を促す。

お客様の暴言に耐えられずに泣き出すコンパニオンも少なくない。
ストレスで精神的にまいってしまう人もいる。
まさに、体を張った仕事だ。

こんな中、3ヶ月以上続く人は大体面接を受けた人数の10%以下だ。
厳しい環境で、明るくこの仕事をやり抜いているコンパニオンには本当に脱帽する。当時の僕の理解を通り越して、凄みすら感じた。
女性の強さなのだろう。おそらく男性ならもっと脱落者が多いだろう。

また、よくどんな人が働いているの?って聞かれるが、僕の回答は
「至って普通の人で、人間として魅力ある人が多い」と答える。

フリーターや学生もいるが、美容師の見習いや、専門学校生など志を持った人が
生活をかけて働きにくるケースが多い。
また、バツイチで子供の養育費と親の面倒を見ないといけないという一家の大黒柱
として働いている人もいる。

こういう、何か大切なものを背負った人は、魅力的で仕事もできる。


この頃から、僕は、コンパニオンを管理する仕事を徐々に任されるようになった。



つづく。