ナカナカピエロ おきらくごくらく

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病室のなかで

2012-09-20 00:06:56 | 日記
病室のなかで

闇の中をさまよって、Meは目を開けた。病室の中だった。意識が昏迷する中、Meは首の皮一枚で生き残った。いっそのこと首が切れて死んでしまった方が幸せなのかもしれない。首の周りは包帯でぐるぐる巻きにされ、少しも動かすことがないよう固定されていた。またしばらく意識が昏迷。。。

もう何日たっただろう。Meには分からない程、時間とやらは進むらしい。4,5時間と思う時もあれば、10年過ぎたようにも思った。

朝方の光が白いカーテンを通して、薄い線のような道筋をつける頃、ドアの開く音がして、 小さな女の子が入ってきた。摘み取ったのか、小さな草花をMeの手におき、指を動かして、握りしめた。Meの手には、小さな草花が握られていた。聞くところによると、その小さな女の子は毎日Meの所にやってきては、そうしていたという。

Meは道化であることを忘れて、泣いた。涙が止まらなかった。

FINITE.
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