失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「ありがとう」 布施明 meets KADOMATSU 1996年

2009-06-18 | 黄魔術系
ちょっと前に出た『細野晴臣の歌謡曲~20世紀BOX』(略して細野歌謡箱)がスゴイ。6枚組で全115曲のボリュームで、先月買ったけどようやく全部聴けたってところ。

細野作品はそこそこ追いかけていたつもりだったが、まだまだだった。ごめんなさい。そして、ありがとう、細野歌謡箱。

DISC-1の一曲目が「ありがとう」。小坂忠のみが歌う、シングル・ヴァージョン。いきなりのレアトラックにクラクラ。お次は斉藤任弘が歌う「終りの季節」のオリジナル・ヴァージョン!なんなんだ、箱。すごいぞ。3曲目がかまやつひろし「仁義なき戦い」これはどうよ。スライっていえばスライ。でもやっぱりホソノ・グルーヴはあるんだなあ。トゥーサンな久保田麻琴「バイ・バイ・ベイビー」にも同じことが言える。ライナーでも触れられているとおり、ブレット&バター曲の「50 ways to leave your lover」っぷりや、サバンナ・バンド過ぎる次の曲はご愛嬌。
で、今さらと言われそうだが、いしだあゆみ「バイバイ・ジェット」にノックアウト!細野さん自身もお気に入り作品とのこと。林立夫のドラム最高だな。裏「エクゾティカ・ララバイ」でしょ、これは(いや、あゆみが表か?)。やっぱり買うべきか、『アワー・コネクション』。でも4曲もこのBOXに入ってるんだよね。
…こんなペースじゃとても6枚分語れない。そのうちDISC-2編もやろうっと。


8㎝は、まあ…珍品系?

角松敏生プロデュースによる、布施明のシングル。たぶん60~70枚目のシングル。

①AROUND THE WORLD
作詞・作曲・編曲:角松敏生
打ち込みブラジル系リズム+エコー深めのリゾート系サウンドに、朗々とした布施明の歌声。なんだかミスマッチ感漂うんだけど、力技で納得させられちゃう感じ?並の歌い手さんでは音外しているように聞こえそうな、半音を駆使したサビ前の難メロディが素晴らしい。そのわりにサビが今ひとつ輝いてないのが残念。

②ありがとう(Ultra SETAGAYA Mix)
作詞・作曲:細野晴臣、編曲:角松敏生
じつはこれのひとつ前のシングルが「ありがとう」。聴いたことないけど、それがオリジナルミックスで、次の本シングルのカップリングにリミックスを収録したって話だ。リミックス一般によくある評価をここでも言いたくなる。「無駄に長いっ!」打ち込みでダンサブルに仕上げる曲じゃないよな、やっぱり。後半、KADOMATSUも歌いだす。布施明に小坂忠役をあて、自らは細野晴臣を演じてみせたってこと?プロデューサー・角松の「日本のロック」の継承者たらんとする意志の現れか。

③①のカラオケ

定価1000円、中古で10円。
「meets」だから必ずしも裏方という位置づけではないのか。ジャケでも対等なTK(って略すといけないか?)と明。



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2 コメント

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Unknown (yoiko)
2009-06-18 22:21:36
>やっぱり買うべきか、『アワー・コネクション』

絶対買い!ティンパン相当色っぽい演奏です。熱望され続け再発されたのって去年でしたっけか?はい「バイバイ・ジェット」いー。
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そーだよね (nakamura8cm)
2009-06-19 01:09:51
うん、買うよ。
そうそう、yoikoさんとこで見たとき買おうと思ったんだった。
でもいつの間にか忘れてた(笑)。
あゆみの声もいいですなあ。
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