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次亜塩素酸ガスの利用でどこまで新型コロナウイルスを抑えることができるか、その可能性2

2021年07月12日 | Weblog
空間除菌、次亜塩素酸水で歯周病、虫歯、口臭、わきが、足臭をなくそう、 蚊、ゴキブリ、蟻、ダニ防除

 ◉次亜塩素酸ガス濃度0.00002ppm*1)程度の室内でインフルエンザ感染、
  重症化抑制の例が知られています。

                          *1)次亜塩素酸ガス濃度0.00002ppm≒540000000個/ml

新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスのスパイク糖鎖タンパク質は類似化学構造のセグメントからなっており、次亜塩素酸との化学反応性は同程度と考えられ、新型コロナウイルスにもインフルエンザウイルスと同程度の感染、重症化抑制効果が得られるものと期待できます。

次亜塩素酸ガス濃度0.00002ppmの気相と接する液相最表面部の次亜塩素酸濃度は計算上0.002mg/lとなる。これはウイルスの増殖を抑制できる濃度と考えられる。(参照:技報堂出版「浄水の技術」塩素化合物の殺菌力(アメリカ合衆国EPA発表データ))。またこの濃度で4年間パソコン、ビデオ、カメラ、プリンターなど電子機器製品に支障は現れていない。


新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスは、大きさも形も非常によく似ています。いずれも直径約100nmの球状で、カプシドというタンパク質の殻の中にゲノム(遺伝物質)が入ったウイルスで、周囲にエンベローブを持ちスパイクを備えています。


両ウイルスとも、表面にタンパク質のとげのようなスパイクがついています。ウイルスが人体に感染する際、このタンパク質が人体の細胞にある受容体と結合します。新型コロナとインフルは表面についているタンパク質の種類が違うので、対応する受容体が異なります。(済生会資料より 新型コロナ&インフルの共通点と違いが分かり易く書かれています。https://www.saiseikai.or.jp/feature/covid19/influenza/ )
  *2)サイト名範囲をドラッグ(左押し+移動)し、右側クリックし、サイトに移動するをクリックすればサイトに飛びます。

スパイクは糖鎖タンパク質からなり、新型コロナウイルスのスパイク先端部の糖鎖受容体結合ドメイン(RBD)には、「ダウン型構造」と「アップ型構造」が存在し、RBDがヒト細胞表面のACE2受容体に結合して感染する際はアップ型構造をとっていることが知られています。(理化学研究所資料より 新型コロナウイルス感染の分子機構を解明 https://www.riken.jp/press/2021/20210218_2/index.html )

最もよく知られている抗ウイルス薬の一つであるタミフルは、ヒト細胞表面のシアル酸を切断する酵素を阻害することで、ウイルスの宿主への感染能力を阻害します。
これまでの研究では、ACE2のグリコシル化を阻害しても細胞表面での発現やSARS-CoVのS糖タンパク質との結合には影響しないものの、細胞内へのウイルスの侵入が阻害され、結果として感染性ウイルスの産生が減少することが示されています。


次亜塩素酸の毒性について
次亜塩素酸ガスの環境濃度、許容濃度は示されていません。空気中での次亜塩素酸と塩素は水分存在下で可逆的平衡にあることからATSDR(アメリカ毒性物質疾病登録機関)の塩素の値を次亜塩素酸の安全性評価の値と考えることが現時点では最良と考えます。 
塩素のATSDRの資料は14日未満0.06ppm以下、15日~364日0.002ppm以下、365日以上0.00005ppm未満となっています。また、負荷のない回復期間を設けることにより、容易に回復することが記されています。
(ATSDR資料 https://www.atsdr.cdc.gov/toxguides/toxguide-172.pdf )


オゾンに関する基準等について
空気中放電を行った場合、オゾンが生成されますのでオゾンについて触れておきます。
(環境感染誌https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsei/27/5/27_12-018/_pdf )
(第 86 回日本感染症学会総会学術講演会座長推薦論文http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0860060723.pdf )

オゾンの室内環境基準はアメリカ合衆国食料医薬品局(FDA)0.05ppm(24h)(最大許容濃度) (1992 年)
日本空気清掃協会オゾンを発生する器具による室内ガスの許容濃度最高 0.1ppm 平均 0.05ppm(設計基準。暫定) (1967 年)
数値は許容濃度となっていますので環境濃度へ変換します。(労働衛生上の許容濃度0.1ppmと異なるので修正係数が必要)
許容濃度は労働者が 1 日 8 時間,週間40時間程度、36年間呼吸し続けても当該有害物質の平均曝露濃度がこの数値以下であれば、ほとんどすべての労働者に健康上の悪い影響がみられないと判断される濃度。
環境濃度は全ての人が一生涯(24時間、90年間以上)呼吸し続けても人体に異常をきたさない濃度(有形物の耐容一日摂取量に相当する気体濃度)

環境濃度=無毒性量(許容濃度)/UFs(不確実係数積)
無毒性量(NOAEL);有害な影響が認められない最大の暴露濃度(ここでは許容濃度)
UFs(不確実係数積)=(種差)1×(個人差)10×(試験期間)10×(修正係数)?
(化学物質のリスク評価についてhttps://www.nite.go.jp/data/000084932.pdf )
環境濃度=0.05ppm/100=0.0005ppm  実際の利用については実態に合わせて修正係数で修正します。

オゾンやイオンは非常に反応性が大きいので、発生器と離れた場所、隠れた場所との濃度差が大きくなり易いのが難点です。
オゾンの発生量が大きい(微量に制御することが難しい)ので、利用者は部屋の広さ、換気量、経時変化など知識と注意が必要です。特に、造作物表面の還元物質によるオゾン消失の経時変化が非常に大きいので追随が難しいです。

次亜塩素酸又は次亜塩素酸水による電子機器故障(腐食)について
次亜塩素酸は水分共存下で金属に対し強い腐食性を示します。気中次亜塩素酸濃度0.005ppm以下、湿度65%RH未満ではほとんど腐食は問題となりませんが、次亜塩素酸水噴霧では気中次亜塩素酸濃度及び湿度を制御することは極めて難しく注意が必要です。特に、銅は腐食し易く、また民生用電子機器は耐食性処置が十分検討されていないことから、次亜塩素酸水の過剰噴霧と思われる接点、配線等の腐食による故障が多発していますので十分注意してください。
(できれば次亜塩素酸と水を独立してそれぞれ必要な量だけ噴霧することが望ましい。)


パラケルススの言葉
「全てのものは毒であり、毒でないものなど存在しない。
その服用量こそが毒であるか、
そうでないかを決めるのだ。」

別の言い方をするなら
絶対的に毒というものは存在しない、また、益というものも存在しない。
如何にして、安全な容量・用法を制御して生み出すか、
その具体的手段を考え出すことが重要だ。