タケゴンは高い所だから、寒いだろうと毛布一枚、加給されていたが、一度、霜の降りた晩にはみんな「寒い、寒い」と言ってベッドの中にもぐり込んで寝たことがあった。
コタラジャから分隊長が連れて来たモンキーは、相変わらず悪戯をした。通信当番の時、サア受信と鉛筆を握ると、芯が折れている。4,5本あったのが全部折れている。慌てて別の所から捜して、ようやく受信が終る。どうしたんだろうと小刀で削り直して、鉛筆立てに立てると、モンキーの野郎、チョコ、チョコと走ってきて、鉛筆を手に取り、芯を口にくわえて、カツンと折っている。
「この野郎」と追いかけると「キャッ」と言ってあちこち逃げ回る。それから鉛筆はモンキーの手の届かない所に置くことにした。
ある時、モンキーが草についた青虫を食っていた。猿が青虫を食う事を初めて知った。
夜はベッドの中に入ってきて寝ていたが、よくオネショをした。気付いて「この野郎」と頭を叩くと「キャッ」と言って逃げた。こんな事が続くので、後では使い古しのタオルなんかでオシメをさせて私と一緒に寝た。それからは余り粗相はしなくなった。
悪さをしてからは、みんなで追いかけ回すと、終いには疲れて立ち往生をする。そこで捕まえて、長い尻尾を両手で挟んでクルクルッと回してポンと放すと、地に両手をついて、ヨロヨロとへたばった。モンキーも目を回すものだとみんな笑った。
こんな事は分隊長が外出した時、よくやった。すると分隊長が帰って来ると、走って行って飛びつき抱かれながら、分隊長の耳のところに口をつけて、何か言うようなしぐさをした。
「あいつ、言いつけてやがる」と私達は陰で笑った。
コタラジャから分隊長が連れて来たモンキーは、相変わらず悪戯をした。通信当番の時、サア受信と鉛筆を握ると、芯が折れている。4,5本あったのが全部折れている。慌てて別の所から捜して、ようやく受信が終る。どうしたんだろうと小刀で削り直して、鉛筆立てに立てると、モンキーの野郎、チョコ、チョコと走ってきて、鉛筆を手に取り、芯を口にくわえて、カツンと折っている。
「この野郎」と追いかけると「キャッ」と言ってあちこち逃げ回る。それから鉛筆はモンキーの手の届かない所に置くことにした。
ある時、モンキーが草についた青虫を食っていた。猿が青虫を食う事を初めて知った。
夜はベッドの中に入ってきて寝ていたが、よくオネショをした。気付いて「この野郎」と頭を叩くと「キャッ」と言って逃げた。こんな事が続くので、後では使い古しのタオルなんかでオシメをさせて私と一緒に寝た。それからは余り粗相はしなくなった。
悪さをしてからは、みんなで追いかけ回すと、終いには疲れて立ち往生をする。そこで捕まえて、長い尻尾を両手で挟んでクルクルッと回してポンと放すと、地に両手をついて、ヨロヨロとへたばった。モンキーも目を回すものだとみんな笑った。
こんな事は分隊長が外出した時、よくやった。すると分隊長が帰って来ると、走って行って飛びつき抱かれながら、分隊長の耳のところに口をつけて、何か言うようなしぐさをした。
「あいつ、言いつけてやがる」と私達は陰で笑った。
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