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小学校の国語読本にあった「冬の夜」に
「囲炉裏のはたに縄なう父は過ぎし戦の手柄を語る 居並ぶ子供は眠さ忘れて耳をかたむけ拳を握る」という1節があり、又、戦陣訓に「生きて虜囚の辱めを受けず」とあるように、必ず勝って帰ることと教育され、敗残の身では生きては到底故郷に帰れないものとされていた。それでも私がシンガポールから復員して42年の歳月が流れた。思えば早いものだ。
応召の4年間,父は何処で何をしていたのか,子供達は知りたいかもしれない。又,私も生きていた一端の証として,平凡な一兵士としてのものを書き残しておきたかった。遠い昔物語りではあるが、子供、孫達が、何かの折に手にとって懐かしんでくれるかも知れない。
そんなことを考え敢えて「私の従軍記」なる題名をつけて書き綴ってみた次第である。
平成元年11月3日
「囲炉裏のはたに縄なう父は過ぎし戦の手柄を語る 居並ぶ子供は眠さ忘れて耳をかたむけ拳を握る」という1節があり、又、戦陣訓に「生きて虜囚の辱めを受けず」とあるように、必ず勝って帰ることと教育され、敗残の身では生きては到底故郷に帰れないものとされていた。それでも私がシンガポールから復員して42年の歳月が流れた。思えば早いものだ。
応召の4年間,父は何処で何をしていたのか,子供達は知りたいかもしれない。又,私も生きていた一端の証として,平凡な一兵士としてのものを書き残しておきたかった。遠い昔物語りではあるが、子供、孫達が、何かの折に手にとって懐かしんでくれるかも知れない。
そんなことを考え敢えて「私の従軍記」なる題名をつけて書き綴ってみた次第である。
平成元年11月3日
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