ちょこっとGUM

今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム備忘録【9/20】

2019年09月20日 22時05分44秒 | マリーンズ2019
≪2019/9/≫

ロッテ福浦の“金言”が生んだ絶対的キャプテン・鈴木大地「自分が情けなかった」

キャプテン就任初年度の2014年に背番号「9」から得た金言

 千葉ロッテマリーンズで絶対的なキャプテンシーを発揮する鈴木大地内野手にとって、その原点となっている出来事がある。それはキャプテンに指名された2014年だった。

 遠征先の宿舎ホテルでのこと。その日のナイトゲームに敗れて、チームは6連敗を喫していた。鈴木は1人、ホテル内に設置されているビデオルームに向かった。スコアラーが収集した映像が流され、選手たちがいつでも映像をチェックすることができる部屋だ。試合に敗れ、憔悴しきった表情で部屋に入ると先客がいた。福浦和也内野手だった。最初は特に会話もなく時が流れた。2人はそれぞれ自分たちの打席映像を見ていたが、ふとした瞬間、大ベテランは鈴木に問いかけた。

「なあ、大地。今日の試合でひとつ気になることがあった。ピッチャーがピンチの時、内野手は誰もマウンドに行って投手に声をかけなかったよな」

 この日は、西武ドーム(現メットライフ)でのライオンズ戦に5-10で敗れていた。3点リードの2回、先発の唐川侑己投手が5本の長短打を浴びせられ、逆転を許した。その場面をベンチで見守っていた福浦は、ピンチで内野陣が誰も投手の唐川に声をかけることがなかったことに疑問を呈したのだ。映像に見入っていた鈴木だったが、その一言が胸に突き刺さった。何度も自問自答した。

「福浦さんの一言でハッとさせられました。もしかしたら自分が間を置いて、ポンと肩を叩くだけで、リズムや流れが変わったかもしれない。声をかけるだけで少し気持ちが楽になったかもしれない。小さいことかもしれないけど、キャプテンとしてやれることをしていなかった。それが恥ずかしかった。こんなに勝ちたい、勝ちたいと気持ちでは思っているくせに、やれることをせずにそう願っていただけの自分が情けなかった」

福浦が口にしたキャプテンとしての役割、鈴木はどう変わったのか

 問いかけた疑問に若きキャプテンがなにかを感じたと察した福浦は言葉を続けた。今度は映像を見るのを止め、鈴木に鋭い眼光を向け、強く願うように話し出した。

「オレは試合に出たり出なかったり。オマエは今、全試合に出ている。だからオマエが先陣を切ってやって欲しい。グラウンドでは年齢も関係ないし、遠慮する必要もない。そうすることで何かが変わる可能性はある。ならば、した方がいい。悔いのないようにできることは全てしたほうがいい。だいぶ昔のことだけど、オレも先輩にそう教わった」

 それからの鈴木は動いた。翌日には練習前にグラウンドで選手だけのミーティングを開催した。福浦らベテラン選手たちにも意見を聞いた。若きキャプテンである自分が鼓舞するだけではなく、ベテランの含蓄のある発言によって、選手たちの心を動かそうと考えた。勝ちに対する思いをもう一度、共有した。そして、守備ではことあるごとに投手に声をかけるようになった。連打を食らい、気持ちの整理がつかない状態になっていると思った時はひと呼吸を置くためにマウンドに歩み寄った。時には声をかけ、時にはポンとお尻を叩くだけの時もある。叱咤したり、激励したり。ただ見守るのではなく、動くことで事態をなんとか好転させようと努力し続けた。

 月日は流れ、今、鈴木にキャプテンという肩書きはない。もう肩書きはいらないのだ。グラウンドで誰もが認めるキャプテンシーを発揮している。後輩が多くなったチームにおいてマウンドの投手を叱咤激励し続ける姿は不変だ。チーム状態が悪い時は率先して選手たちに呼びかけて、ミーティングを開きチームをまとめ上げている。その原点には大ベテラン、福浦の存在は欠かせない。

「最高の形で福浦さんを送り出したいです」。鈴木は事あるごとにそう口にした。背番号「9」の背中から様々なことを学んだ8年間だった。時には直接聞き、教えてもらった。マリーンズ愛の詰まった言葉の数々。今度は鈴木が後輩たちへと受け継いでいくことになる。

(マリーンズ球団広報 梶原紀章)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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≪2019/9/≫

ロッテが台風15号における被災地支援の募金活動 井口監督、楽天平石監督も参加

募金活動のほか、株式会社千葉ロッテおよび選手会より義援金200万円を寄付
 ロッテは19日、台風15号における被災地への支援のため、楽天との一戦の前にZOZOマリンスタジアムにて募金活動を行った。井口資仁監督、平石洋介監督の両監督に加え、選手からは、ロッテ選手会長・鈴木大地内野手、清田育宏外野手、石川歩投手、種市篤暉投手、中村奨吾内野手、唐川侑己投手、楽天・美馬学投手、辛島航投手の計8選手が参加した。

 球場正面で行われた募金活動には、早くから赤い「CHIBAユニフォーム」を着用したロッテファンと楽天ファンも列を作った。両監督と選手たちはファン一人ひとりとハイタッチした。

 募金活動を終えた鈴木は、「正直、野球をやることがいいのかわからないときもありましたけど、こうやって野球を通じてたくさんのお客さんに募金をやっていただきましたし、本当にありがたい気持ちで今ハイタッチをさせてもらいました。僕らだけだと思っていたんですけど、平石監督と楽天の方も入っていただいたというのは、すごく大きい意味があると思いますし、影響力のあることをやらせてもらっているんだなと感じました。球団関係なくこういうことができたのは良かったと思います」と神妙な面持ちで話した。

 さらに続けて、「台風の時は僕ら福岡にいまして、ニュースでしか被害がわかっていなかったですけど、日を重ねるにあたって、僕のSNSに被害に遭われている方からロッテの勝ちが勇気づきますという連絡が多くきて、より一層頑張らなきゃという気持ちでプレーしている。僕らは僕らで野球をやることしかできないですけど、一生懸命プレーして少しでも勇気を伝えることができたらいいことだと思うので頑張るしかないと思いました。その先のCSにつながることができたら、1試合でも多く千葉の方々にプレーを見てもらえる機会が増えると思う。そういう思いをしっかり感じながら、全力で戦いたいです」と決意を述べた。

 募金箱は、19日(木)、22日(日)、23日(月・祝)、24日(火)に開場から試合終了まで、マリーンズカスタマーセンター(ZOZOマリンスタジアム球場内)に設置される。

 今回の募金活動での寄付金のほか、株式会社千葉ロッテマリーンズならびに選手会より合わせて義援金200万円を寄付することが発表された。

(「パ・リーグ インサイト」菊地綾子)
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