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コラム備忘録【8/3】

2020年08月04日 02時15分19秒 | マリーンズ2020
≪2020/8/3≫

ロッテ・安田に漂う「覚醒の予感」 井口監督の“我慢”が実を結ぶか

 若手を育てるためには、試合で使うしかない。経験も実績も足りない若い選手が、簡単に結果を残せるほどプロ野球の世界は甘くない。

 そんな先入観を消そうとしても、結果が出なければ、やはり使い続けることは難しい。チームの調子が良ければ我慢できても、勝てない時期が続けば、チームが崩壊してしまう。ファンだけでなく、選手からも不満が出てくるからだ。

 担当記者として近くで見ていると、ロッテ・井口監督は我慢強い人だと思う。7月21日の西武戦から4番に抜てきしている3年目・安田から「覚醒の予感」が漂っている。我慢した甲斐があったといえる。

 8月3日の時点で打率・235。ファンがこれをどう評価しているか分からないが、約1カ月前の7月5日時点で安田は20打数1安打で打率・050だった。9試合連続でスタメンからも外れていた。

 昨年は2軍で本塁打と打点のタイトルを獲得したが、それでも残した打率・258。パワーは申し分なくても、2軍で4打数1安打ペースの打者が、レベルが格段に上がる1軍投手を相手に、どれだけ対応できるかは予測不能だ。

 1軍で出場機会が減るならば、2軍で実戦経験を積んだ方がいい。将来性のある若手ならば、なおさらだ。普通ならば、そう考えるところだが、井口監督は安田を2軍に落とさなかった。

 7月7日の西武戦で10試合ぶりにスタメンで起用された安田は今季1号を放った。ルーキーだった18年年以来となる2年ぶりのアーチだ。

 能力の高い選手は、きっかけさえつかめば活躍するという。しかし、春先のオープン戦でも安田は打率・136だった。

 ただ、何がきっかけになるかは分からない。井口監督は「我慢も時には必要」という。開幕直前に行われた6月16日の巨人との練習試合で代打アーチを放ったことを評価し、「(4、5月の)自粛期間で調子を戻してきた。今年は上のレベルで合わせていかなくてはいけない」と殻を破ってくれると信じた。

 まだ、安田の才能が開花したというのは早いだろう。それでも、6月の月間打率・053、7月は同・289、8月は同・250と昨季の2軍と同程度以上の確率を残せるようになった。

 ロッテファンにとって7月7日は、プロ野球史上初の17連敗を喫した「七夕の悲劇」で有名なだが、近い将来、球団史上最強となる4番が「目覚めた日」として語り継がれるようになるかもしれない。(記者コラム・横市 勇)

(スポニチ)

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≪2020/8/3≫

レオ平良にカープ森下、ロッテ安田。
新人王候補で凄い成績は“あのドラ1”。


「新人王」はプロ野球選手にとってキャリアで1度しか獲得のチャンスのないタイトルだ。新しいスター選手の登場ということで、新人王はメディアでも大きく扱われる。

 現在の規定では1年目の新人だけではなく、以下の条件に該当する選手が対象になる。

1.海外のプロリーグでプレーした経験がないこと
2.支配下選手に初めて登録されてから5年以内
3.投手として前年まで一軍の登板イニング数が30イニング以内
4.打者として前年まで一軍の打席数が60打席以内

 今年でいえば2016年以降に一軍デビューした選手が対象になる。ただし打席数、イニング数の制限があるので、2018年デビューの選手でいえば、2019年まで458打席に立った日本ハムの清宮幸太郎に新人王の資格はない。一方で昨年まで60打席ちょうどのロッテ安田尚憲は新人王の資格がある。

 安田も恐らくそうだが、新人王を取らせるために、指導者や球団が打席数を調整するケースはしばしばみられる。


安田は4番に入って以降、好調。

 ここからは8月2日までの両リーグの新人王有資格者の成績を見てみよう。

〇パ・リーグ
<打者 安打数10傑>
1 安田尚憲(ロ)
31試102打24安3本12点0盗 率.235
2 鈴木将平(西)
25試94打23安1本8点0盗 率.245
3 小深田大翔(楽)
32試69打17安0本4点6盗 率.246
4 野村佑希(日)
13試46打10安2本8点0盗 率.217
5 太田椋(オ)
11試28打7安2本2点0盗 率.250
6 三森大貴(ソ)
19試36打6安0本2点1盗 率.167
7 小郷裕哉(楽)
21試12打4安0本2点2盗 率.333
7 川越誠司(西)
18試34打4安1本2点0盗 率.118
7 山野辺翔(西)
17試13打4安0本2点1盗 率.308
10 廣澤伸哉(オ)
16試15打3安0本0点0盗 率.200

 ロッテの安田が球団の期待に応える形で、新人王有資格の中では安打、本塁打、打点で1位となっている。2018年のアジアウインターリーグで安田はヤクルトの村上宗隆とオールイースタンの中軸を組んで、大活躍していた。ポテンシャルは村上に負けないと感じられるほどだった。

 打率こそ物足りないが、4番に座ってからは44打数14安打1本塁打7打点、打率.318と数字を残している。この先どこまでやるか? ポイントは本塁打数だろう。


西武・鈴木、楽天・小深田も健闘。

 西武の鈴木将平は20試合で1番を打っているが盗塁がないのが物足りない。

 楽天の小深田は、昨年のドラ1、社会人出身の即戦力。6盗塁は新人1位だが、楽天の野手陣は層が厚いのでどこまで活躍の機会が与えられるか。

 序盤戦、華々しい活躍をしたのが日本ハムの野村。7番三塁で殊勲打を連発したが7月7日のオリックス戦で右手小指を骨折して戦線離脱した。

 安打数の中には入っていないが、ロッテの育成出身である和田康士朗が無安打ながら5盗塁。走りのスペシャリストとして売り出している。

投手は與座が勝ち頭、平良は6H。
<投手 イニング数10傑>
1 與座海人(西)
6試2勝2敗 32.1回 防率4.18
2 河野竜生(日)
5試1勝3敗 28.1回 防率4.13
3 中村稔弥(ロ)
5試0勝0敗 17.2回 防率4.58
4 平良海馬(西)
15試0勝0敗6H 14.1回 防率1.88
5 板東湧梧(ソ)
4試0勝1敗 14回 防率3.86
6 宮川哲(西)
15試0勝0敗3H 12.1回 防率4.38
7 泉圭輔(ソ)
11試0勝1敗1H 12回 防率2.25
8 津森宥紀(ソ)
10試1勝0敗2H 11.2回 防率3.09
9 津留崎大成(楽)
10試0勝0敗1H 10.2回 防率1.69
10 浜屋将太(西)
4試0勝0敗 8.2回 防率9.35

 先発投手は2ケタ勝利はほしいが、3年目で今季一軍初昇格した西武・與座の2勝が勝ち頭。防御率も4点台と、今のところ新人王候補筆頭といえる成績ではない。

 救援では與座と西武同期入団の平良が開幕から27連続アウトという快記録を達成した。以後打ち込まれたが、160km/hを記録したこともあり、一躍注目を集めている。

 ソフトバンクの津森は6月21日、ロッテとのデビュー戦で満塁本塁打を食らって注目されたが、以後はきっちり中継ぎの役割を果たしている。

 パ・リーグは今のところ、打者だとロッテの安田がやや有利にも見えるが、今後成績がアップするのが条件になろう。20本塁打は欲しいところか。

 投手は救援を務める西武の平良、ソフトバンクの津森が有望だが、こちらも少なくとも20ホールドは欲しいところだ。


中日・石川がセ打者の安打数2位。

〇セ・リーグ
<打者 安打数上位>
1 北村拓己(巨)
23試35打10安0本7点0盗 率.286
2 石川昂弥(中)
14試36打8安0本1点0盗 率.222
3 岸田行倫(巨)
8試9打4安0本2点0盗 率.444
3 松原聖弥(巨)
5試7打4安0本0点0盗 率.571
5 渡邉大樹(ヤ)
31試11打3安0本0点2盗 率.273
5 増田大輝(巨)
28試18打3安0本1点8盗 率.167
7 石垣雅海(中)
11試14打2安0本0点0盗 率.143
7 郡司裕也(中)
3試8打2安0本0点0盗 率.250
7 岡林勇希(中)
6試7打2安0本0点0盗 率.286
10 古賀優大(ヤ)
16試27打1安0本0点0盗 率.037
10 吉田大成(ヤ)
4試5打1安0本1点0盗 率.200
10 大盛穂(広)
5試2打1安0本0点0盗 率.500
10 島田海吏(神)
5試4打1安0本1点1盗 率.250

 1本でも安打を打った選手が13人しかおらず、飛びぬけた選手は現状ではいない。2017年巨人ドラフト4位の北村が10安打しているのが最多であるものの、規定打席には遠く届かない。1番で6試合起用されたが盗塁はまだ0である。

 中日の石川は昨春の甲子園で名を上げた大型内野手である。1年先輩の根尾昂を差し置いてプロ初安打を記録。この選手が伸びてくる可能性はあるだろう。

 代走として活躍している巨人の増田は昨年まで58打席。彼も新人王を意識しておかしくない。8盗塁はリーグ2位だが、この打率ではやや厳しいか。


森下・岡野・戸郷と楽しみな先発陣。

<投手 イニング数10傑>
1 森下暢仁(広)
5試2勝2敗 31.2回 防率2.56
2 岡野祐一郎(中)
6試2勝1敗 28回 防率4.82
3 戸郷翔征(巨)
5試3勝2敗 27.2回 防率3.25
4 清水昇(ヤ)
19試0勝1敗 13HD 20.1回 防率1.77
5 勝野昌慶(中)
4試1勝2敗 20回 防率4.05
6 寺島成輝(ヤ)
13試1勝0敗 3HD 18.1回 防率3.44
7 橋本侑樹(中)
11試0勝0敗 14.2回 防率6.14
8 長谷川宙輝(ヤ)
16試1勝0敗 5HD 13.2回 防率3.95
9 吉田大喜(ヤ)
3試0勝1敗 12.1回 防率6.57
10 ケムナ誠(広)
7試0勝0敗 11.2回 防率6.94

 投手陣は楽しみな選手が多い。広島の森下はまだ2勝だが、投球内容の評価が高い。背番号「18」を継承しただけにローテを維持して2けた勝利を期待したい。

 中日の岡野は昨年のドラフト3位。社会人出身の即戦力だが、2勝を挙げたもののQS=クオリティスタート(先発で6回を投げて自責点3以下、先発投手の最低限の責任)はまだ記録していない。

 昨年最終盤に登場した巨人の戸郷は、今季は初登板から3連勝、菅野智之に次ぐ先発の柱誕生かと思わせたが、このところ連敗。大事なところでの被本塁打が目立つ。


一昨季のドラ1清水昇が好救援。

 彼ら先発陣の新人王候補に割って入りそうなのが、ヤクルトの一昨年のドラ1清水昇だ。昨年は先発だったが、今季は救援に転向。19試合に登板して失点は2試合だけ。リーグトップの13ホールドと目覚ましい活躍を見せており、投手陣が不安定なヤクルトでは一躍救援の柱になった。

 投手はどうしても先発に注目が集まりがちだが、内容的には清水が一番だろう。

 セ・リーグは野手ではまだ「新人王候補」というべき選手は出ていない。投手陣では、先発の森下、戸郷に救援の清水が有力候補といえるだろう。

 昨年のセ・リーグはヤクルトの村上宗隆と阪神の近本光司が、規定打数を楽々クリアしてハイレベルな新人王争いを繰り広げた(新人王は村上)。またパ・リーグでも規定投球回数に達し、12勝したソフトバンクの高橋礼が新人王を獲得した。これに比べると今季の序盤戦は小粒の印象があるのは否めない。

 しかしまだペナントレースは3分の1弱を消化したに過ぎない。ファームから大物新人が浮上する可能性もあるし、ブレークする選手が現れる可能性もある。今後の若手の活躍に期待したい。

文=広尾晃

(Number)


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