国際情勢について考えよう

日常生活に関係ないようで、実はかなり関係ある国際政治・経済の動きについて考えます。

北朝鮮に査察が入ります

2007-06-24 | 地域情勢
一部報道されている通り、あさって26日、北朝鮮に核査察が入ります(関連記事)。査察を行うのは、IAEA(国際原子力エネルギー機関)という国連の専門機関です。

これまで国際社会は、IAEAを北朝鮮やイラクといった疑惑のある国に送り込んできましたが、これらの国々は、後ろ暗いところのあるときは必ずIAEAの査察官を国外退去させてきました。IAEAの査察官というのは、純粋に技術的な査察を行い、その科学的に検証された査察結果をそのまま公表してしまうので、政治交渉のようにごまかしがきかず、都合の悪いときは査察官を追い出すしか方法がないからです。

ですから、今後も、もしIAEAの査察官が国外退去させられたら、今回の北朝鮮の合意は、これまでと同じ外交テクニックの一つだったことを示していることになります。また、もし退去させず、査察官が自由に北朝鮮を出入りできるようであれば、それは世界標準の本当の国際法上の合意だったことを示していることになります。ある意味で、とても分かりやすい話です。今後の動向に注目したいものです。

人気blogランキングへ