最近は地図遊びに凝っていますがここ「東京地形散歩」は本来、
東京の襞々のような山あり谷ありの地形をうろうろしながら
普段は表に出てこない生の東京を体感して悦にいるという、
あんまり人に言えないような淫靡な嗜好のサイトであるとの自覚はあります。
なのでまさかこういう本が出てくるとは思わなかった。
宗教学者の中沢新一が、東京の襞々地形に遺跡や神社仏閣を書き込んでもらった地図
(氏はこれを縄文地図と呼ぶ)を片手に、自転車でうろうろしながら書き綴ったエッセイ集みたいなもの。
やってることまんま同じというか、どこかですれ違ってたりして・・・
「東京は決して均質な空間としてできあがってなどはいない」という氏の主張には
大いに首肯するところでして、ぜひともこの本が売れてこの妖しい嗜好に
市民権が与えられることを切に望む次第です。
#「アースダイバー式」っていう氏の呼び方には正直萎えますが。
いやほんと、谷根千あたりならカメラもってうろうろしててもOKですが、
何の変哲もない住宅地(少なくとも、一般の人にとっては)で地形を
撮ってるんですといっても怪しまれること請け合いなので・・・。
住民に不動産屋と間違われたり、お巡りさんに声かけられたりしましたし(涙)
この東京の襞々の一つ一つに分け入り、あるいは尾根筋をたどっていく度に、
自分の中の「東京」へのイメージが壊されて新しいわけのわからないものが
積み重なっていく快感はそうそう他で得られるものじゃぁありません。
ぜひとも一度この本を手にとって、巻末のアースダイビングマップを片手に
東京を体感してみてください。
で、そうはいってもこの本にはいいたいことがいっぱいあるので
それはまた次の機会に。
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虎ノ門まで歩いて、それから地下鉄に乗りました。東京って坂道が多いですよね。