東京地形散歩意外に起伏の多い東京の地形を撫で回します。
 
東京の中心部は武蔵野台地の東縁に位置していて、
地形的には最も凹凸が複雑に入り組んだ地帯となっています。
普段はアスファルトとビルに覆われてしまっているので
あまりそのことが意識されることはないのですが
一皮めくれば景観に富んだ東京の地形が見えてきます。

ということで、中野~浅草橋間の地形図を作ってみました。
台地の上は緑色にしてありますが、もしも東京が首都ではなく
一地方都市として発展していたとしたらこの地図のように
台地と海との間に南北に細長く発展した港湾都市の様相を
呈していたかもしれません。関東の神戸、みたいな。

都市部の後背部には台地が迫り、台地を刻む河川沿いに耕作地帯が
広がりつつも新興住宅地として開発が急速に進展中、渋谷は谷あいの
集落で新宿は草木深い尾根筋、なんていう「あったかもしれない
今とは別の姿の東京」を想像するのも楽しいものです。

その世界では家康が江戸に来なかったか、少なくとも江戸に幕府を
開かなかったことになるので、「江戸」や「東京」といった地名ではなく、
律令時代からの「豊島郡」「荏原郡」の名か、そこから発展した
「豊島市」「荏原市」といった名前になっていることでしょう。

地形的にもこれほど多くの埋立地が造られることは無く、神田川の
駿河台開削もなく、日比谷入り江の埋め立ても無かったかもしれません。

そうなる可能性すら秘めた土地であった、という目で見ると、
家康がこの地に来た時の感覚を共有できるかもしれませんね。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 小石川界隈 東京地形本の... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。