無数の谷に刻まれた東京という街は、
谷が絡まり集まって川をなす「水系」によって領域をわけることができる。
そもそも「東京の川」と聞いて思い浮かぶのは多摩川、隅田川くらいのもので、
下手をすると荒川や江戸川といった大河川ですら忘れられてしまうこともある。
神田川なら歌にもなったくらいだから多少は知名度が高いかも知れない。
だが実際には東京には多数の河川が存在している(いた)。
ただ、その多くが暗渠化(下水道化)して埋められてしまっていたり、
「ドブ川」として意識から遠ざけられてしまったりで気がつきにくいだけなのだ。
過去に存在した河川も含めて、東京を流れていた川をざっと挙げてみる。
※ちなみにここで言う「東京」は23区を中心とした武蔵野を含む領域で、
多摩方面は含んでいません。怒らないでください;-)>多摩の方
神田川、日本橋川、谷端川、外濠川、善福寺川、桃園川、妙正寺川、井草川、江古田川、
藍染川・谷田川、石神井川、田柄川、貫井川、汐留川、千鳥ヶ淵川(仮名)、渋谷川、
古川、宇田川、河骨川、笄川、目黒川、蛇崩川、北沢川、烏山川、立会川、内川、呑川、
九品仏川、谷沢川、丸子川、仙川、野川、出井川、蓮根川、前谷津川、白子川、
新河岸川、毛長川、綾瀬川、中川、小松川境川、一之江境川・・・etc.etc.
と、軽く40は超えてしまう。調べればまだまだ出てくる。
いずれも人が作り出した川ではなく、
自然河川だけでこれだけの数の川が東京という土地を流れていたというのがすごい。
名もなき小流に至ってはそれこそ無数に存在していたことだろう。
これでは収拾がつかないので、これらの河川を「水系」というまとまりで分類してみる。
※それぞれが合流して同じ河口に至る河川の集合
神田川水系:
神田川、日本橋川、谷端川、外濠川、善福寺川、桃園川、妙正寺川、井草川、江古田川
石神井川水系:
藍染川・谷田川、石神井川、田柄川、貫井川
汐留川水系:
汐留川
皇居水系:
千鳥ヶ淵川(仮名)
渋谷川・古川水系:
渋谷川、古川、宇田川、河骨川、笄川
目黒川水系:
目黒川、蛇崩川、北沢川、烏山川
立会川水系:
立会川
内川水系:
内川
呑川水系:
呑川、九品仏川
神田川や石神井川等は隅田川(元は荒川本流)に合流するので
荒川水系として括ることもできる(実際、そう括られる)が、
ここでは「東京」に焦点をあててそれぞれを別個の水系と扱うことにする。
分類しなかったその他の河川も同様に扱う。
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23区だけ見ていても十分興味は尽きないですね。
見た目はただのどぶ川だったり、くぼ地、坂だったり
するものが網の目のようになってつながってたりするのですから。
世界有数の人・もの・情報のネットワークの結節点である東京に、はるかな昔、一番最初から備わっていたインフラがこの水系網なのではないかと妄想してみたり。