mumeisouの《 雑記帳 》

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「屁の河童」考

2014年10月22日 | 雑文

“屁の河童”という慣用句があり、簡単なこと、たやすく出来ること、という意味で使用されています。「猿にとっては木登りなどは“屁の河童”だ。」といった使い方をします。
しかし、“屁”と関連がある動物といえば、普通は“イタチ”か“スカンク”です。なぜ“カッパ”なのかが少し気になります。

「河童の屁」ならば水中で出すので、音も匂いも消されて大した事はない、“軽い軽い!”という意見もありました。でも、あまり説得性がありません。

次は、河童のランク分け説です。最も強力なのが「イの河童」で、ロ、ハ、ニ、・・・と順々に力が落ちて行き、“ヘ”まで来ると弱くて大したことはない、ので「“ヘ”の河童」という説です。ここまで来ると完全なコジツケです。

使用例をたどると、古くは江戸時代初期まで遡るようで、最初は“河童”は関係なくて、「木っ端(こっぱ)の火」、つまり、火をおこす時に使用された小さな薄っぺらな木切れで、すぐに燃え尽きてしまうもので、“ささやかな物”という意味で、「そんなもん大した事は無い“木っ端の火”だ」と云うように使用されたのだそうです。

これが、時代とともに発音が訛って「カッパのヘ」になり、更に江戸後期になって、ふざけて言葉の順序をひっくり返して遊ぶのが流行して、この時に「屁の河童」になったという事で、どちらにしても“言葉遊び”の産物だったようです。

“屁のような話”に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。



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