いったいに気象予測士だったっけ、ああいう職種の人員を増やしたのは、三十分、一時間毎の天気をより正確に言い当てる為だった。それも主にアメリカの穀物相場の為に。
笑ってしまう。陰謀もいいところ。
今は日本も三時間おきの予測を出すようになったが、まったく昔よりさらに当たらない酷い天気予報を出してしゃーしゃーとしている。
母の天気予報は抜群だった。昔の人は偉かった。農家の人はさらに偉かった!
今日は昨日より五度も十度も気温が低い、どころか眩しいくらいに太陽は燦々。
そして空は青く高かった!
私達はようやく雪で倒れかけた即席の小屋をつぶして、そこを焼くことが出来た。まったく見事なほど乾いた竹や木の枝はよく燃えて、今日は昼までには全部焼き終えた。
時間があまったので、今日は雪が溶けなかったほうの竹薮にも手をつけた。
雪っていうのは凄い。竹は皆倒れてるし、小さい杉の木も倒れかけていた。
一時間、二時間。はかどったような、はかどっていないような。
しかし積まれた竹を見るとだいぶ頑張ったことがわかる。
竹は実は風や雪の重みで複雑に倒れまくっているから根元から切るのは大変で全然はかどらないのだ。もぐって切るとこれが腕に怪我する。目に枯れ笹が入る。
でも一箇所だけ境界線まで行った。
私は何をしているのか。
時々思う。充実した時間を過ごしているのだからいいじゃないか、と自分に言う。
私が特にやらなければいけないことなんぞ決められているわけじゃない。
私にはエネルギーがある。長大エネルギー。まったく人が呆れるくらいの。
それがなぜかわからない人が呆れる。
私が呆れるのはその呆れる人達がものすごいエネルギーを出す時。
本人達はそれの意味がまったくわかっていないらしいが、今ではそのことの意味がこちらにはわかっているからいつも笑えるようになった。本当に面白い。
今日はめちゃっ子も畑近くだったからいつもより相当遊んだ。
何も生えなかった竹薮にも草が生えてきている。
しかし今日は久々頑張った。
竹は二千本以上は切ったと思うな~。
こんなことばかりやってるから手の甲は5ミリくらい美厚くなった気がする。
分厚く固くなって痛いんだ。この間指輪を久々はめてみたら入らない。べつにいいんだけどね、指が太くなってるわけだ。
昔のお祖母さんの手は大きかったが、きっとこういうことなんだ。
昔の人は死ぬまで頑張って生きたもの。