ミセスローゼンの道後日記

金目鯛二度目の冬を迎えをり


行きつけの魚屋さん、ニックに慣れてきた。ニックが一人で行き、好きな魚を指さして、ジェスチャーで、チッチッと言いながら切る手つきをすると、三枚に下ろして、いい匂いの経木に包んで持たせてくれる。
ニックは鯛が好きなのであれば買う。金目鯛やあまだいも買う。「タイ下さい」と言って買う時もある。金目鯛もあまだいもタイじゃないんだよ、と言ってやったが信じない。
綺麗な女将さんが、「どうやって食べるの?」と親切に聞いてくれる。「オリーブオイル塗って塩胡椒してオーブンで焼きます。」と答えると、歯がゆそうな顔になる。正直な人だ。
「生姜入れて煮つけてあげたら美味しいんだけどねー」と言う。
「あまり得意じゃないんでー」とうちが返すと料理の腕の話かと思っている顔で、可哀想な外人さん、うまい金目鯛の煮付けや兜煮、いっぺん食べさせてあげたいわ、みたいな顔になる。
煮つけくらい目つむってもできるし。箸が使えるようになった頃から高校出るまで、毎日毎日鯛の刺身と鯵の開きとカワハギの煮つけばっか食べて来たけん。もう煮付けの魚と目が合うとがっかりなんじゃよ。
にんにくバターとローズマリーまぶしてオーブンで焼いてレモンかけてナイフとフォークと白ワインで食べたいんじゃよーわしら、と言いたいが外人連れで気取ってるみたいで嫌だし。ニックも刺身寿司はめちゃ好きだが、煮付はイマイチだし。料亭風ならまあ食べるが、漁師風はちょっと苦手。漁師風で二人とも好きなのはブイヤベース!
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