長女幹子の大学院卒業リサイタル大成功!

長女曰く、「大挑戦だったエルガー・チェロ・コンチェルトよりも緊張してる。完璧に準備したという自信がある。一つのミスもしたく無い。」

髪を結う間も、無伴奏のオクターブ練習。
本番前、マーシー・ローゼン教授がこう仰った。
「Play with love, sing, sing, sing!! (愛を込めて、歌え、歌え、歌え。」
音楽一家に生まれたマーシー先生のお母さんの口癖。昔はこれを言われる度にうんざりしたが、年を経るごとに言葉のありがたさが身にしみてきた。だから子供のような愛弟子たちのコンサート前に必ずこのおまじないをするのだそうだ。おまじないは見事に効いた。難しいプログラムの楽譜の至る所に転がっている地雷の如き超絶技巧のテクニックを奇跡的に全部クリア、しかもリボンをかけたプレゼントのように、一音一音、愛を込めて歌う姿を見る事が出来た。ありがたや!!

マーシー先生に頂いた愛情の六年間に心から感謝する。お礼の品は、底に富士山が彫られてあるグラス二脚。音楽を愛する人に娘を育てて下さりありがとうございます、とメッセージを添えた。

私にとってもNYへ行ったり来たりの楽しい六年間だった。

