
ぎざぎざの森を抜けて月を見た。
犬友達が増えて名前が覚えきれん。書いとこう。
敬称略です。
しおん
めりめめ
せりもも
麦
ポポ
ココ
トントン
大五郎
大五郎君は、同じ名前の松山の俳人にちょっと似てる。眉毛が太い。
ニックと、プロコフィエフのピアノソナタ七番を、聞き比べて遊ぶ。
第3楽章 Precipitatoは、性急に、速く、という音楽の速度用語。
ニックは、プレスィピタートは、苦しいほどわくわく急いで、先へ先へすっ飛ばして行く、崖っ淵までフェラーリで突っ走るように弾くのだ、と言う。
だとすると、真にPrecipitatoしてるのはホロヴィッツだけだと思う。
アルゲリッチは、猛烈に激しく弾くんだけど、速さを感じない。多分重さを感じさせるから。
ソコロフも叩き過ぎて重くなり、引きずられて聞こえる。
プレトノフが1番速く弾いてるのに、なぜだ、急いでるように聞こえない。
ホロヴィッツは、一切の重さや激しさから解き放たれ、死にそうに急いで、加速してゆく。指が鍵盤に触れるより先に音が走り出す。流線形の音楽。魔法だもうこれは。
さいごにグールド聞いた。やっぱしグールドはグールドだった。Precipitatoほぼ無視。全然急いでない。だけど速さはある。滝の水は速いけど、別に急いでるわけじゃない、そんな感じ。