
飛行機の出発時刻とおぼしき頃に、ちょっっとおもてへ出て空を見てた。すばらしい夏雲だった。
ニューヨークで(たぶん)唯一駅の中で釣りが楽しめる、それがメトロノース鉄道(ハドソンライン)のリバーデールステーションだ。ホームから川岸に降りる小道がある。たまに誰かが釣り糸を垂れてる。昨日の朝、川を見ながらNY行きの電車を待ってると、頭上の電燈に鳥が止まって鳴き出した。それが不思議な声で、まるで、きりきり巻いたゼンマイがほどける時に出るような、びよーん、という声なのだ。私ともう一人の女性がその鳥を見上げてた。女性が「なんて奇妙な声なの」と言うので、私はその、びよーん、を説明したくて、こう言ってみた。「子供が遊ぶポゴスティックの音みたいだと思わない?」英語がへたなので、私は実際にポゴスティックでびょーんびょーん飛ぶマネをして見せた。すると彼女は「その通り、私も同じこと思ってた」と手を叩いた。それからまた私が、「柱時計のねじを巻くような声で鳴く鳥が登場するストーリーを今読んでるのよ」と言ったら、「教えて」と言ってくれた。本の題名と店の住所も教えといた。彼女は三島の本をいつくか読んだという。また駅で会えるといいな。
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