私は、今のバス会社に就職する前に地方のバス会社で3年6ヶ月の勤務経験があります。
以前、未経験者は都会の大手バス会社で3年勤務した後に田舎のバス会社に就職することをお勧めしました。
バス会社は、他の業種に比べてよくも悪くも昭和の日本型企業が多いです。
これは、同僚や先輩との接し方に至るまで、その傾向が色濃く残っています。
正に現在のガラパゴス型産業の様で、そこが懐かしかったり、窮屈だったりと様々な印象を持たれると思います。
現在の企業に慣れた方が、突然田舎のバス会社に就職すると、30年位タイムスリップしたような印象を持たれる方もいらっしゃる程です。
「古きよき」には、メリットもあればデメリットもあります。
メリットは、都会のバス会社よりも気楽に仕事が出来ることです。
規則等の縛りもさほど厳しくなく、制服なども有ってないような感じです。
抜き打ち検査や入社後の研修も緩く、取り敢えず2、3週間研修すれば独車が許される感じです。
道も空いていて、気を付けるポイントを押さえれば、さほど問題はありません。
こう考えると気楽に仕事をしたい方からしたら、うってつけの職場の筈ですが退職者が後をたちません。
給与の面は都会より安いですが、地方は物価が安いですから遣り繰りを上手に出きれば、克服できると思います。
考えられるものとして、人間関係が近いことが最大の原因と感じます。
特に地元出身の古株との関係が重要になります。
地元にずっといるバス運転士は、中学、高校からの先輩後輩の関係をそのまま引きずる人が多く、その中に馴染めるか否かが重要になります。
中には、地元の不良グループ上がりの方もいて、安易に近づくと危険な場合もあります。
次に、運転技術の面で研修制度がしっかりしていないため、亜流の運転に成りがちです。
そのため、先輩運転士から事あるごとにそこを弄られる事があります。
やはり長くバス運転士をやる場合は、都会のバス運転士を3年以上経験して、それから地方のバス会社に就職することをお勧めします。
地方のバス会社の最大のメリットは、余暇が充実することです。
観光資源が豊富で、休みの日にそこを廻るだけでも相当充実すると思います。
また、家賃が安いので3万円の家賃で、2LDKで小さな庭付きのアパートに住むこともできます。
家庭菜園などの趣味を行うこともでき、自然のなかで自分を取り戻すことにはうってつけです。
メリット、デメリットを予め認識した上で、懸命なバス運転士人生を送って頂きたいと切に思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます