ボリショイ劇場 & シドニ-オペラハウス観劇記

元モスクワ、現在シドニ-赴任の元商社マンによるボリショイ劇場やシドニ-オペラハウスなどのバレエ、オペラ観劇記です

新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』1月15日(土)

2011年01月18日 | Weblog

昨年もたくさん寄稿頂いたNさんより今年最初の寄稿です。

マトヴィエンコが出ていたんですね。見たかった。

今年最初の新国立劇場バレエ団公演『ラ・バヤデール』に
行って参りました。
初日の感想を寄稿いたします。
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新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』
1月15日(土)
ニキヤ:小林ひかる
ソロル:デニス・マトヴィエンコ
ガムザッティ:厚木三杏
大僧正:森田健太郎 マグダヴェヤ:吉本泰久
黄金の神像:福岡雄大 トロラグヴァ:貝川鐵夫
ラジャー(王侯):逸見智彦
舞姫たち:
湯川麻美子 楠本郁子 北原亜希 千歳美香子
今井奈穂 大湊由美 川口藍 小村美沙 若生愛(交替出演)
ジャンペの踊り:
井倉真未 大和雅美
伊東真央 細田千晶 今村美由起
川口藍 加藤朋子 益田裕子
つぼの踊り:湯川麻美子
ブルーチュチュ:西川貴子 寺島まゆみ 丸尾孝子 本島美和
ピンクチュチュ:さいとう美帆 高橋有里 西山裕子 米沢唯
 
影の場
第1ヴァリエーション:寺島まゆみ
第2ヴァリエーション:西川貴子
第3ヴァリエーション:丸尾孝子
 
2011年最初の新国立劇場バレエ団公演、
どんな幕開けになるか期待して劇場に向かった。
ニキヤ役の小林ひかるさん(英国ロイヤルバレエ団ファーストソリスト)は
初めて観たが、とてもしなやかでスケールの大きい綺麗な踊りで心に響いた。
ザハロワの代役、更にはニキヤは初役というプレッシャーを感じさせない
堂々たる舞姫であった。
筋の通った凛としたニキヤで、ただ悲しみを湛えているのではなく
自分から幸せを勝ち取りに行こうとする強さをそなえているようであった。
マトヴィエンコとのパートナーシップも良く、2人の間に交わされる愛が伝わってきた。
 
マトヴィエンコはソロや身体を目一杯使ったソロが圧巻で、
嵐のような拍手が沸き起こっていた。
影の王国では愛する女性が息絶え、悲しみに打ちひしがれているはずなのに
エネルギーを爆発させていてやや不思議ではあったが
(夢の中だからか、アヘンを吸引したら元気が出たのだろうか)
そんなことを忘れ去ってしまうほど、見せ場を作り上げていた。
どんなに多く回転したり高い跳躍をしても
決して器械体操にはならずあくまでバレエになっているところは流石であった。
 
感情表現もとても強く、
息絶えたニキヤを前にしたときは叫び声が聞こえてきそうなほどであった。
小林さんを大切に、心を込めて丁寧にサポートをしていることが伝わってきて、
彼女が安心して踊っているようであった。



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