
7月23日を最後に9月1日までボリショイはお休みです。
現在日本は世界バレエフェス一色のようですがモスクワでは7月1日から8月28日まで夏のバレエフェスティバルを開催中で英語のHPもあります。観光客対応ですね。因みにボリショイのHPは最近チケット購入Siteのみが英語で後の部分がロシア語だけで自動翻訳ソフトなどで読まないといけない大変不便な状況でしたが最近やっと英語のHPが再開しています。但しバレリーナの紹介のところなど一部の人のみが英語化されています。たぶん現在公演中の英国公演に間に合わせる為に慌てて英語Siteを復活させたのでしょう。
このSummer Ballet Festivalは今年が2回目で昨年は延べ4万人の観客が見たそうです。
ボリショイ通からはお勧めではないと言われてはいたのですが上演される新オペラ劇場にも行ったことが無かったので試しに8月4日思い立って行って見ました。
演目は季節外れのくるみ割り人形。以前のブログをご覧に頂ければお判りの様にボリショイではくるみ割り人形はその内容の通り年末にかけて集中して上演される演目で12月31日のくるみ割り人形の舞台は年を締め括るボリショイでもっとも高いチケット(最前列8000RUB)です。
3つのバレエ団が交替で上演するのですがこの日はThe State Children's Music Theater named after Natalia Sats
子供のという名前がついていますがこれは子供が踊るバレエ団でなく子供の為の演目を踊るバレエ団で1965年設立と長い歴史を誇るバレエ団。
出演者が実は良く判らないのです。パンフはSummer Ballet Festival全体のパンフしかなく主演のMariaはS. Tomillina, N. Tverdohlebovaと2名の記載。
振付はBoris Myagkov。オケはSimphony Orchestora Of Russia. 指揮はSergei Safronov。オケは精々20人という少人数でバイオリンが上ずったり今一。
肝心のバレエもCorps De Balletが12人と一寸寂しい編成。
踊りでまあまあだったのは主人公2人とOrientalの踊りで柔らかな体を存分に披露したE. Musica、Chineseの踊りあたり。特にひどかったのはこの写真の左端のロシアの踊りを踊った2人(I. Polishuk, A. Grigoriev). 特に男性は見るからに太っていてとてもバレエを踊る体型ではない。バレリーナも太めで何と男性がこのバレリーナをリフトしようとして途中で諦めるというぶざまな場面すらあり。
面白い演出としてはくるみ割り人形が出てくるのが大きなくるみだったりくるみわり人形の王子がネズミの王と戦う場面は最初は王子軍はお面をしていて王子がやられそうになってMariaが撃退、そこで倒れた王子からお面を取ると若々しい王子の素顔が見えるというところなど。
子供の為のバレエ団なのでか夏の観光客向けのバレエという程度。。
先シーズンは、画像が語る観劇記で、ふんだんに楽しませていただき有難うございました。バレエフェスの話が出てきたので遅まきながらフェスのボリショイ組感想を少々。
今年の夏は、私は仕事帰りに遅刻しながらバレエフェスに行ってきた口です。モスクワ、ボリショイ劇場は夜7時開演でしたっけ。世界バレエフェスティバル(バレエフェスとか世界フェスとか通称)は、今年は夜6時開演でした。
世界的な傾向なのか一部なのか、スターダンサーが高齢化してるのか?というムードで、フェス全体傾向として小粒化したともいわれてますが、肩の凝らない雰囲気になって、こちらも気軽に楽しめました。古典の水準はあまり高くなく、モダンの方が触発されました。自分的にはOKですが、バレエ関係の板を少し見ると、新しいお客様が増えていて、その客層向けには、あの古典が基準になるのはマズイかも、と思うのもちとあり。悪いとこは記憶せず、いいとこだけ見てほしいような。そんな中、ボリショイのステパネンコは、「ライモンダ」では別格。
フェスへの友人たちの態度もそれぞれで、もうNBSのファンで全日気合入れていく知人もいれば、昔はフェスは見たけど、もう卒業という人もいて。10年前位が一番興奮したと。昔はスターダンサー同士が火花散らしたのですが、今年はスターが出てきて、さあどうだ!調のが無くなって、静かに作品を見られるようになったことがプラス要素。よくいえば大人のフェスかと。お客さんがバレエの技術をきっちり見られる人がすごく減ったように思えるのがマイナス要素でした。それと、プロデューサーさんの心が伝わるような感じもしました。
ボリショイではあまり見られない、ドラマチック系の演目(マノンとか椿姫とか、普通のロミオとジュリエットとか、)がプログラムごとに振付や、場面、演じ手を変えて上演されるので、スターだけでなく作品を比べて見る気でいると面白いかも。バランシン「ダイヤモンド」も、フランスのペアが形をきれいに踊り、ロシアのペアは、物語があるように踊っていて、こちらのボリショイのバランシンとも、作品の印象が全く違うと思いました。いろんな踊り方があるんですね。
今回私は「全幕特別プロ」には行かなかったのです。後半の全幕は良かったそうだから、部分の踊りのガラコンだけ見た私には、フェスの全貌はわからないのですが。
Aプロ、第3部「ライモンダ」で登場したステパネンコ。出てきただけで、まあチュチュの似合う体型、着こなし、堂に入った身のこなし、ポーズの美しさ。ろくに踊らないうちからその存在感とスターオーラに圧倒されました。(あまり気付いてる人は少なそうなのでしめしめと思いましたが、本当は手術したという脚の状態は完調ではないし、よってガラの「タリスマン」は「ライモンダ」に変更。でも観客にそれと気付かれなかったのはさすがというべきか?)
古典をきちんとかつ美しく踊れる人が減ってるために一層輝いていたのかも。
彼らのヴァージョンは、ボリショイ「ライモンダ」の2幕と3幕の一部をつないだもの。今回、女性の技術でアピールするほどソロの踊りを見せてはいませんでしたが、その艶姿で補完してました。メルクリエフの男性ソロは、割と地味に、色んなPDDのソロパートで見かけるありがちな男性ソロの振り付けだったような・・。
メルクリエフは、Bプロともに、本人が、「自分は代役」と思ってるみたいでした。フェスの、拍手が非常に多い雰囲気にも驚いて、ちょっとフェス独特のムードに引き気味でしたね。
元々、ステパネンコ、ウヴァーロフが5月公演に出なかったこと、ボリショイの男性舞踊手が不足してること、もっといえばフェスのスターが高齢化、若手は小粒化?してること、諸々の要素で、この二人は出てきただけで、有難みをじ~んと感じてしまいました。似たようなことを思ってる人も多かったのか、ステパネンコ、技術だけなら昔のほうが上だったと思うけど、スター扱いの盛大な拍手でした。サクラでないブラヴォー、記憶してるのはステパネンコとフランスのスターダンサーでした。
メルクリエフは客観的に見ればまあまあ位の人なのかもしれないし、バレエ板では格落ちと書かれていたし、ステパネンコと並ぶと存在感は薄いけど、でも、来てくれただけで有難かった。ステパネンコを横抱きにして、マントを翻してアダージョ踊る時軽さがあるのが良く、ボリショイの衣装も似合ってた代役としてはよかったです。
円熟期のステパネンコが、年下でフェス初参加のメルクリエフを、演技でも一生懸命リードしようとして、いつになくいい演技をしてたのが、この日の収穫でした。ライモンダ姫の婚約者への思いが、ステパネンコ自身の相手役への優しい気遣いと重なって、彼女にしては女っぽく、いい目をしてました。この日の彼女はきれいだったし。
このコンビは、メルクリエフの初コンビながらひたむきなサポートの好感度と、今までさりげなく見事なパートナーリングの技術を見せていた欠場ウヴァーロフの、普段意識しなかった良さを再認識させた点で、一度見ると二度美味しいペアでした。私は、始めはグラチョーワ派で、ステパネンコはそんなに好きなプリマではなかったのです。ステパネンコ、ウヴァのペアも、最高の技術を見せなければ、各国スター達の中にあって、ロシアよりも西欧、米びいきの日本のバレエシーンにあって、(ツィスカリーゼの新聞コメントの通りです)どこか割りを食う所もあって、片腹痛いペアでした。いつもがつがつと、高い技術を誇示しアピールするこのペア。でも、そこまでやらなくても、昔のグラチョーワ・ウヴァーロフ ペアなら、非ロシアびいきのバレエファンも黙る位の叙情性はあったので。いつもステパネンコに「女」の要素が不足して歯がゆく思っていたこのペア。それでもだんだんに愛着が沸き、ウヴァ相手のステパネンコが、ちょいかわいく見える時もあったり、妙に情が沸いてしまったのですが。課題の表現力はさておき、二人でいつもよく相談して、本当に上手に踊るペアだったな~と、今更思いました。今回はステパネンコだけが目立つし綺麗な線を見せていたけど、ウヴァは、ステパネンコと踊って、釣り合う位、隙なく美しい線をみせていたこと、メルクリエフも良かったけど、ウヴァのリフト、サポートは上手すぎて、難しいことをやってると意識させなかったな、と。ステパネンコをきれいに片手で横抱きにして、空いた手で鮮やかにマントを裁いて見せたのは、皆、彼の美質だと思ってるけど、ノウハウは先輩のヴァシュチェンコに似てました。精進あっての美だと。ウヴァを忘れれば、メルクリエフもよくやってるほうだと思うのですが。
メルクリエフ、シュピレフスキーもボリショイ移籍だそうで(立場は契約とか?)マトヴィエンコ、それにこのブログでは今一つ?のスクヴォルツォフ、ヴォルチコフも加わって、ウヴァーロフの抜けた穴や、ザハロワの相手役などを争っていくことになるんでしょうね。メルクリエフも、他のダンサーも昔のボリショイの男性ダンサー知ってる人には不足はあるかもしれないけど、今の時代で現実的な選択肢としては、いいんじゃないかなと思います。男性ソロの技術は、Bプロ「カルメン」も見た限りでは、マトヴィエンコ>ネポロジニー>メルクリエフ位の感じかなと思ったけど。若手は先もあるし、伸びもするから、まだわからないけれど。
Bプロ、アロンソ版「カルメン」、ステパネンコ・メルクリエフ、やってくれて感激でした!牛の絵の垂れ幕、後ろに細長い椅子と、舞台装置も用意して、雰囲気演出してました。やっぱビゼーの「カルメン」は良い!こちらも拍手も大きかったです。これ以上のキャストはありえるかもしれないけど、この版はスター級で踊ってる人もまだ日本じゃ少ないし。
Aプロのプティ版と比較して見られる企画になってました。曲も同じ箇所入ってて。
こっちはステパネンコさんがいつもの姉御になってました。もっときれいにできるのに、ヘア、衣装、メーク。もったいない。長くて散漫ですみません。では。
8月11日から20日まで帰国していました。A,BプロやGalaは都合つかず(というか正確には本フェスのことを気がつくのが遅くGalaなんかS席6万円の値で売られていましたがとても手が出ず)何とか知り合い経由で全幕特別プロの17日のジゼルを見ました。初めての日本のバレエ団の踊りでしたが東京バレエ団のコール・ド中々でしたよ。
マリインスキ-では、ザハロワが2番手扱い、ヴィシニョーワは技術を高く評価され人気もあったと思うけど3番手扱い、かな、という印象の、プリマでしたが。私の個人的趣味ではザハロワの方が好きだったけど、いい意味で苦労人の彼女が、円熟期にむけて一皮剥けてきたかなと。いままでのヴィシニョーワ、マラーホフは、スターコンビにありがちな、愛し合っているのではなく、愛し合った振りをしている演技をオーバーにやりそうな気がして、「ジゼル」で、観たいとは思わなかったのですが。この二人の関係の見せ方も、前よりは自然になった気がしました。
東京バレエ団は、自分の観てるときは、いつも一生懸命踊っていて、個人的には好感が持てます。どこのバレエ団も経営、運営上の問題があるらしく、人の入れ替わりがあって、コールドの水準は変動するのかもしれませんが。私は彼らの踊りも楽しく観られるのですが、フランスの人気プリマが主役の時、知人が「プリマに比べて脇役の踊りは見劣りがする」というようなことを辛辣な言葉でいうので、う~ん、自分は見る目がないのか、その脇役の踊りにも感動できたと思って困ったことがあります。スターのゲストは、そんな風に浮いてしまうことが多いのですが、前回のステパネンコ、ウヴァーロフの全幕「ドンキ」は、東バとゲストの一体感が、東京バレエ団のおっかけにも高く評価されてましたし、スターだけを凄いと思ってみるのではなく、もっと全体を楽しく観られました。今回のマラーホフは、東京バレエ団との共演が多いので、その中間位かと。ヒラリオンは木村和夫さんあたりかな。マラーホフとは、息のあった演技になってたんじゃないかと思います。バレエ団ごとに特徴があって、ここは男性が強いかなという感じをもってます。モダンもよくこなすし。女性のコールドの女性美が印象的なバレエ団もあるし、各バレエ団によって、微妙に雰囲気が違っていたりしますね。
主役は好みが違うと、人が良いと言っても自分はピンとこない時もありますが、管理人さんには、ヴィシニョーワより、ザハロワのジゼルの方がよいかな???私見では、ザハロワは愛の喜びを知る女性。ヴィシは愛の破局が役の解釈に投影されている女性、という気がします。恋を知った今のザハロワのジゼル、いつか交流のある演技のできる相手役で観てみたいです。ヴィシニョーワの気持ちも発言も理解はできるのだけど、愛を信じてるふしのあるザハロワが、女性の目で見て、眩しくて、表現的に良いな~と思ってしまいます。
自分ばっかりじゃべってしまいましたが、そんなわけで、管理人さんのバレエフェス観劇公演は、一般的には、そっちの方が良かったみたいですよ。では。
世界バレエフェスティバルは、A・Bプロのみの鑑賞でした。
今年が最後になるであろう、ダンサー達が多くて、3年後はがらっと変わりそうなメンバーでした。
振付も、マクミランとノイマイヤーが多くて、基本的な古典作品は若手が踊ったので、ペアによってはいろいろでした。
ボリショイからは、当初、ウヴァーロフが来日される予定でしたが、ボリショイに移籍して間もない、メルクリーエフになりました。
Aプロの「ライモンダ」はガリーナの素晴らしさに押され気味でした。
余裕たっぷりのガリーナに寄り添う若者という感じでしたが、技術的にはなかなかのものです。
Bプロの「カルメン」はアロンソ版なので、気の弱いホセで調度良く、ガリーナに振り回される雰囲気は、良く出ていました。
数日の間に、パートナーシップも良くなり、だんだん上手になって行きました。
いつものことですが、世界バレエフェスティバルは、オーケストラが良くないので、残念です。
今後、10月から新国立劇場の06/07シーズンが始まります。
「ライモンダ」「白鳥の湖」と、続けてザハロワとウヴァーロフの来日が予定されていて、今から楽しみです。
dvdも買って今回の舞台と比較しましたが今回の舞台の方が出来が良いように感じました。DVDも出ているように何度も一緒に演じているのでしょう。コール・ドの皆さんも気合入っていたように感じました。
やわかつまさん
初めまして。当方ブログにようこそ。今後も時々comment宜しくお願いします。ザハロワはマリインスキーにいる時は余り自由に海外公演に参加出来なかったのがボリショイへの移動の一つの理由のようでボリショイに移ってからは海外にどしどし出掛けられることを条件で契約したとのことのようです。日本のファンにはそうなって今の様に度々見ることが出来てラッキーでね。
新国立では、どちらの演目も人気が高いくチケットが取りにくくなっています。
10月の「ライモンダ」までに、ウヴァーロフの怪我の具合がどうなるかが心配です。
ザハロワは、ロベルト・ボッレと組んでミラノ・スカラ座からDVDを出していますし、ボリショイの「ファラオの娘」では、フィーリンとのDVDが出ていますので、家にいながらも見ることが出来ます。
マリンスキーは11月の終わりから日本に来ます。ヴィシンヨーワ・ルパートキナ・ゼレンスキーが目玉です。
私も秋の新国立劇場、同じチケット持っています。ロンドンの公演なんて、良いご友人をお持ちですね!
もしいいお話があったら、お友達のBolshoi in London感想などもお聞かせいただければ、尚嬉しく思います。
管理人さんも、強力ブレーンのボリショイ通の方や、良いご友人に囲まれて、高嶺の花・ザハロワさんと、交流なんて実現したら楽しそうですね。彼女は高嶺の花なので、どうなるかわからないけど、実現したら内輪で盛り上がって、ネットには出せる話だけチラリと教えてくださいね!
新国立劇場関連:まず、新国立は、男女別々にオファーをかけるので、ウヴァーロフが万一出なくても、それだけではザハロワは降板にはならないはずなので、ご安心を。新国立は主役降板なら払い戻しきくはずなので、ノープロブレムだと。
マトヴィエンコ関連:ショックなのは、ザハロワと同じシーズンスペシャルゲストなのにマトヴィが、キエフ・シュフチェンコバレエ団の都合で降板したことです。こういう降板の仕方で、立場を悪くしなきゃいいけど。
万一ウヴァ降板の時、ひょっとしてマトヴィが代役候補の一角になれるか?という当てもあったから残念。ザハロワが困らないパートナーなら、誰でもいいんですけど。
ウヴァ関連:
ウヴァーロフは21歳で主役になり、ソ連崩壊後、ボリショイの混乱期に、非常に多く主役を踊り、グラチョーワ、ニーナ、ステパネンコ、ザハロワと、歴代トッププリマを総なめにしてきた男性プリンシパルなので、それに禁断のスパルタクスも踊ってしまったし、ここらで故障リタイヤも普通かも。年齢は中堅でもキャリアはベテラン。特にソ連崩壊後、混乱のあった劇場で、状況が変わってもお客様にはそれを見せずに責任を果たしてきた人だから、身体的にもかなり無理もしてたと思います。なので、これで出てきたら、超人。
私はニーナもたくさん見たし、ウヴァのジャンプも一杯みたので、「無理はしてほしくない」派です。ごめんなさい。私は凡人だから、「無理」ってすぐ思ってしまいます。ウヴァは美女ザハロワよりもご自分のファンの方がお好きのようですから、10月も出てこようと頑張ってしまうでしょう。それが心配で・・。
私、ニーナに挨拶されたことあって(知り合いではない)そばで見たウヴァーロフ、見た目は優しげな好青年。あの甘い顔に似合わぬスーパープロ根性で、今まで困難を克服してきたお方だけに、今度ばかりは、ハードボイルドなご性格が返って怖いです。
日本でも公演予定あるけど、アキーモフやグリゴロ氏のガラが予定されていて、彼はこっちも無理してでも出られるものなら出そうな公演かも。御身大切に。2月に怪我で(片足の腱断裂、でしたっけ?)4月踊ってたって聞きました。無理しすぎ。世界フェスのリハで再発って、いわんこっちゃないっ。
ウヴァーロフがもし出なかったら、・・
本人公式HPで画像見られるのはご存知ですよね。(男性ソロだけだし、私が見てきた踊りより水準低い)ザハロワとの「カルメン」稽古写真with アロンソらしき女性、もあります。日本でのテレビ放送5本はあるので、お持ちでなければ、バレエファンを当たれば持ってると思います。ほかにクラシカでグラチョーワとの「ジゼル」全幕。(画質いまいち)DVDなし。ビデオは新書館「栄光のロシアバレエⅢ」にちょこっと。「プロコフィエフガラ」でヴェトロフ「イワン雷帝」のコールドに出てるなんてのはマニア向け話題。こんなもんで笑って許してってダメですか。
そのウヴァーロフが大切にしたパートナーのザハロワ。日本公演ではネットで批判?も書かれてて、やっぱりウヴァがいいのかな~と心配したけれど、ロンドンでは、スクヴォルツォフ相手の白鳥でも大成功だそうで喜んでます。
もう一方のベストパートナーのゼレンスキーはノヴォシビリスクの芸監になるそうで、時の流れを感じます。ウヴァーロフだけでなく、もう一度ゼレンスキー、ザハロワの「白鳥」も見たかった。(無理)
二人の男性スターの愛を受け、(ウヴァはダンスールノーブルとしての愛だけど)ザハロワが、彼らから受けた芸術的啓示を、彼らと離れても発展させていくと信じています。
ネットでザハロワ、ウヴァ含むボリショイダンサーの動画見られます。(URL失念、役立たないっ・・。)
ザハ、ウヴァばっかりになっちゃいました。フィーリンの話なども機会がありましたら。では。
何時もながら貴重な情報連絡ありがとうございます。もう直ぐボリショイの新しいシーズンが始まりますのでUPお楽しみに。
グラチョーワはどんなもんが好きか、とかツィスカリーゼがなんと言ったかは、聞いたことあるんですけど。(あら思いっきりミーハーモード)
ロシア人は色は赤が好きだっていう人がいるけど、ザハロワって私服の色シックで、デザイン、あまり派手めではないような。レッスン着がいつもおしゃれで素敵だと思うけど。彼女みたいな人って何を喜ぶ人なのか、全然わからないですね。そちらはブレーンがいらっしゃるから、私の話すことでもないか・・。
ボリショイではありませんが、芸術家を囲んで食事会、参加だけなら私もしたことはあります。セットした人が何かしゃべってくれという雰囲気で、その芸術家に感想をお話したら、とても喜んでくれて、次の舞台は嬉しそうに踊ってました。私などは知らないことだらけだから、接点があると何でも勉強になるんですが、相手にとってわずかでもプラスになることなら、まあ、よかったかなと思ってます。でも凄いきれいな人で、凄いファンでもないのに側によるのが気がひける位でした。本当は物凄くファンの人でやるのがいいんでしょうね。
ザハロワの移籍の理由について、2年前位だったか、
日本のバレエ雑誌のインタビューでは、(手元にないので言葉正確に再現できません。以下、うろ覚えの要約)
確かに、ボリショイ側が提示した契約条件がものすごく良かった。
(たぶん金額が高いとか、もあるけど、他のボリショイダンサー達と違い、団員であっても、好きな時に他のバレエ団にゲストで出られる、その他かな)
というのは、あるけれど、それが決定的な理由ではない、と主張していた。そういう契約条件の有利不利を天秤にかけて、功利的な考えで移籍を決めたわけではない、というような。
「移籍の理由は他にある。」「嫌な事があったから。(それは何か聞かれると)・・ごめんなさい、それは言いたくないの」だそうです。
ボリショイ、キーロフの事情通はなら、もっと知ってることはあると思うけれど、本人が「言いたくない」といってるので、それは、そこまでの話で、ほじくりかえさなくても、いいんじゃないかと思ったりしました。
人が何かを決めるとき、心は一つでないこともあるので、そちらでご覧になったインタビューで、彼女が移籍の理由を「海外で自由に踊れるから」といったなら、今の気持ちはそうなのかもしれないし。あるいは日本語インタビューの訳の段階で意味が違ってしまったか、私が誤読してるかもしれないし。
特にダンスマガジン誌などは、かなり編集の手が入るようで、必ずしもダンサーの真意が伝わってるかどうかはわかりません。また、必要性があって、事実と違うことを言うときもあり。
「海外で自由に踊る」ことと、「嫌な事があった」ことが、リンクしてるってことだって考えられますしね。たとえば、海外のオファーを受けて、バレエ団にも伝えてあったのに、急に主役ダンサーが怪我降板でもして、代役で出ろと言われて、自分に仕事をくれた大事な海外の先を、泣く泣くキャンセル、とかね。
多少のことなら耐えるかと思うので、ようは、彼女が、望むほど大事にされてないとか、理不尽だと思うようなことがあったのかと憶測してるのですが。今の彼女にとってそれは、もうどうでもいいことなんだろうし。
逆にボリショイに来たときは、破格の待遇のように見えました。移籍後のパリ公演、知人が見てきて様子を教えてくれたのですが。初日のキャストって、大事みたいで、「白鳥」だけでなく、「ファラオ」までザハロワが初日キャスト。「ファラオ」の初演者で、この作品をボリショイに持ってくるのに功あったアナニアシヴィリよりザハロワを上に扱ったキャスティング。ニーナがバレエ団側を切ったのか、逆かしりませんが、そのあと、ニーナはボリショイ海外公演で名前を見なかったような。(これはニーナが悪いんじゃなくて、ザハロワが大切にされてたって話です)
ザハロワは移籍後「一番のバレリーナ」としてボリショイでは大事に扱われた時期があったことは、確かだと思います。彼女の実力ならそこまでしなくても成功できたといえばいえますが、仕事をする上で、大事に扱われるかどうかは、労働条件の一つですから。グラチョーワも、ザハロワの方が上に扱われてましたしね。(キャスティングとか)
ザハロワ、日本語インタビューに戻ると、彼女的には功利的な理由だけを最優先にする人ではないのかもしれないと、自分的にはそれだけは言えるかも、と判断しています。
別のインタビューによると、新国立劇場が、まだ若い彼女を使ってくれたことには感謝しているみたいです。
ルンキナが巨費を投じて自分を売り込んでくれたNBS公演での成功の後、あっさりと新国立劇場で仕事したのとは対照的。これは立場の違いもあるでしょうけど。
ザハロワは、ちょっと義理堅い人なのかなと、その件では思いました。
いくつか違う視点から物事を見るほうが複合的にわかるので、ロシアで見られたインタビュー、もしUPできたら楽しみに見ます。でもシーズン始まってそれどこじゃなかったら、気が向いたものをUPしてくださいね。
私はムハメドフがボリショイを出た本当の理由を今でも知りません。それはもしわかればこっそり知りたいなとは思うけど。(公式には「モスクワは環境が悪くなって子供の教育上良くない」だったか。それも一つの大きな理由でしょうが)ボリショイ通に聞けば知ってるかもしれないけど。(友人とは、「これ以上ボリショイにいてスパルタクス踊ったら、体がやってらんないんじゃないの?」なーんて冗談いってました。)
ダンサーの現在形の公式見解とは、それはそれで尊重されるべきものだから、私の書いたことは含みとしてこんな話もあるということで、読み流していただければ。彼女は、さほど非常識な判断をする人ではないような気がするので、人が聞けば納得するようなそれなりのことがあったのだろうと勝手に思ってます。逆に移籍を迷った理由で、教師の問題をあげていました。
ボリショイとは関係ありませんが、前のブログで宇治さんが名を上げていた、ザハロワファンのH大学のS教授の、バレエ雑誌の今月号の記事に、大バレエ団のプリマ同士の主役争いと、リンクした芸監、振付家の相克の話が出ていて、興味深く読みました。世紀のカップル、マーゴ・フォンティンとヌレエフ、彼らに主役の座を阻まれた、マクミランのミューズ、リン・シーモアのお話。
大バレエ団のトップ争いでは、理不尽なこともあるけど、トップになりたいなら戦いには勝たなければいけないってことかな。(ちょっと違うか)ザハロワは移籍で成功してトップになれましたから、スターの身の処し方って、あるもんだな~と、感慨深く読みました。マーゴのエネルギーの強さはプリセツカヤに似てるけど、シーモアが、もし権力持ってる監督のアシュトンと男女関係になってたら、(マーゴがアシュトンと付き合いがあったそうだから)逆のことがあったろうかとトホホにダーティーなことを考えて。
一方、よい条件先に移籍で逃げるってのも、賢い手だと。それでは。