地理総合の研究 付2018年センター地理AB本試・追試解説 

「地理講義」の続き。「地理総合」に「2018年センター試験地理AB本試・追試の問題と解答解説」を追加。

41.たまねぎ 地理総合

2019-05-30 17:34:17 | 地理講義

輸入たまねぎ
国産たまねぎの生産量は年120万トン、中国産からのたまねぎ輸入量は年27万トンである。1kgのたまねぎ価格は国産は150円前後だが、中国産は40円~50円である。中国からの輸入業務用むきたまねぎは、1kg50円~60円である。

低価格の業務用むきたまねぎは中国から年中輸入され、外食チェーンや加工メーカーに売られる。中国では産地ごとに収穫時期が異なり、たまねぎもむきたまねぎも年中輸出できる。

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北海道のたまねぎ
北海道は全国120万トンのうち、80万トンを生産する。法人化された生産農家が多く、機械化された大規模経営が進んでいる。北海道たまねぎは北見市の生産量が圧倒的に多い。

 東京市場でも大阪市場でも、北海道たまねぎの収穫直前の端境期を除いては、北海道たまねぎの占める割合が高い。収穫後、北海道のたまねぎは炭酸ガス濃度の高いCA倉庫で長期保存され、全国に長期間にわたって出荷される。

 

 北海道のたまねぎ栽培は、米の減反政策の始まった1970年代に盛んになった。3月に種まきが始まり、5月に移植、8月~9月に収穫される。どの作業段階でも大型専用機械が用いられる。

 

兵庫県のたまねぎ栽培
兵庫県のたまねぎ生産量の97%は淡路島産である。淡路島では明治21年(1888年)に栽培が始まり、大正9年(1920年)には大阪市場に出荷されるようになった。淡路島は瀬戸内海型の少雨気候であり、野菜栽培には適している。たまねぎにはその気候と、乾燥させるための海風が都合よく、古くからたまねぎ小屋で大量に長期自然乾燥させていた。現在はたまねぎ小屋は減り、大型冷蔵倉庫で乾燥保存されるようになった。
夏の7月~8月に種まきされ、翌年の5月~8月に収穫される。淡路島のたまねぎは大阪市場を中心に通年出荷される。


 

佐賀県のたまねぎ栽培
都道府県別生産量では北海道が1位だが、2位3位は兵庫県と佐賀県が争っている。有明海北岸の白石市を中心として、たまねぎが栽培されている。北海道のような大型機械ではないが、機械化は進んでいる。大阪市場への夏の出荷量が多い。


 


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