地理総合の研究 付2018年センター地理AB本試・追試解説 

「地理講義」の続き。「地理総合」に「2018年センター試験地理AB本試・追試の問題と解答解説」を追加。

40.ねぎ  地理総合

2019-05-25 16:01:38 | 地理講義

 日本のねぎ生産地
ねぎは収穫後は鮮度が低下しやすいので、大都市周辺の近郊農業の形での生産量が多かった。しかし、トラックによる高速輸送が発達し、大都市近郊以外でも生産量が増加している。
東日本は白ねぎ、西日本は青ねぎの生産が主流であったが、最近は年中生産出荷ができるように、東日本でも青ねぎの生産が増えている。
白ねぎは長ねぎあるいは根深ねぎと言われる。春ねぎの多くは白ねぎである。千葉県、埼玉県、茨城県で栽培される。
青ねぎは葉ねぎともいわれる。夏ねぎとしては青ねぎが栽培されることが多く、北海道、青森県は青ねぎが多い。また、秋冬ねぎも青ねぎが栽培され、千葉県、埼玉県などの生産が多い。
通年の生産出荷をめざし、ビニールハウスを利用したり、白ねぎと青ねぎを適宜選択して栽培する農家が増えている。










ねぎは種まきから収穫まで11か月~13か月を要する。作業そのものは重労働ではないが、栽培期間の長い作物である。

3月~5月に収穫するねぎは、ビニールハウス栽培が大半であり、ハウスねぎといわれる。他の季節に収穫するねぎは、畑で栽培する露地ねぎである。ねぎは生育適温が15℃~20℃であり、暑さには弱い。
産地と栽培方法により、東京市場・大阪市場には年中ねぎが入荷する。夏・秋は北海道産ねぎがフェリーと高速道路を運ばれて来るが、3日がかりの輸送ため鮮度が落ち、北海道のねぎ生産量は停滞している。


 

千葉県のねぎ栽培
千葉県には地域特産ブランドとして白ねぎの「矢切ねぎ」がある。千住ねぎを改良したものであり、江戸川河岸の自然堤防で栽培される。生産量は少なく、市場には出回らず、贈答品などとして扱われる。
東京市場へ出荷するねぎは、矢切ねぎのような少量特産物ではない。千葉県内の有力農協が手を結び、通年生産ができるように、栽培方法と品種を組み合わせた大規模農場で栽培される。県内に広がる台地は、ねぎ栽培に適している。東京市場に集中的に集中的に出荷し、輸送費用を節減するとともに鮮度を維持する。大阪などへの出荷量は少ない。


 

 

 


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