箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

カメ歩きもいいよ!

2020-08-26 | *編集・冬/1月

カメ歩きもいいよ!

 今日(17日)は教学の森から西尾根ハイキングコースへ入りました。

登り口に 「ここから六箇山まで25分・・・」 との木札が掛かって

います。

ドンカメ歩きの私には無視するしかないような時間ですが・・・ でも、

自分の浸り歩きではどのぐらいかかるのか?  初めて計ってみる

事にして、出発時間を覚えておきました。

 

この周辺にはヤブツバキの木が多くあり、赤い花が咲いていて冬枯

れの森に美女と野獣ならぬ?  この木だけがひときわ光彩を放って

います。

近くにはアラカシの巨木があり、その大きな地上根がまるで大タコの

足のようで、昼間だからいいものの夜にここを通ったら気の弱い私など

、その格好に恐くて足がすくんでしまいそうです・・・  (笑)

そんなアラカシを腰を反らして見上げていると、後から私より年配の

方が・・・

   *  やあ!  こんちわ!  気持ちのええ日でんな・・・!

と、言いながら通り過ぎていかれました。

 

凛とした冷たい森は、確かに気持ちのいいものです。

尾根道にでると、天の開けた冬枯れの森に木漏れ日が差し込み、

林床を明るく照らしています・・・ 

私は早速帽子をとり、薄くなった髪と体いっぱいに太陽を浴びます。

吸い込む息に、冷たい空気と太陽の光が一緒になって胸に入り込んで

くるようです。

気持ちいい!   至福の一時です。

 

木の芽はまだ固くしっかりと閉じて春を待っているようですよ・・・  

でもきっと、暖かい太陽を浴びてそろそろ顔を出す準備をしている

頃でしょう。

ミツバツツジはもうその枝先にふっくらと新芽をつけていました・・・

昨秋に落葉した枯葉を踏みしめながら、ゆっくりといつもの森の散策を

楽しみます。

ドングリが沢山落ちていたので、少し拾ってポケットに入れました・・・  

急に昔のドングリ駒遊びを思い出したので作ってみたくなったのです。

 

しばらく歩いていくと・・・  コンコンコンコン!  と、森の大工さん

がいるようです。   どこにいるのかな?

木の上ばかり見ていたのに、なんとすぐ横のアカマツの木の幹に 

コンコンコン!と、木をつつきながら縦に上がっている鳥を見つけ

ました。

アカゲラ(キツツキ科)のようです。  頭部は赤く、黒と白の羽根です。

木の幹の中にいる昆虫を探して繰り返し、繰り返し、根気よくドラミング

しながら上っていきます・・・  

その度に枯れ松の表皮がはがれて落ちてきます・・・

幹の中に潜んでいる昆虫は魔の時間ですね・・・ (笑)

私はそれにつられてドンドンと顔を上げて腰を反らして見上げている

と、一枚の小さな松の表皮がヒラヒラと落ちてきて、私の口の中に

ストライク!  

思わず ゴホン ゴホン と、むせてしまいそのうち大きなクシャミまで

一発!   

その音に驚いたのかアカゲラは飛んでいってしまいました・・・ (笑)

ゴメン ゴメン!  

 

 

海の見える丘を過ぎ、六箇山で向う上り坂の横にはクヌギやコナラの

大木があります。  丁度一息ついて見上げた時でした・・・  

目の前にいた一羽の鳥と目が合いました・・・

大きくて黄色いくちばしが目立ち、帽子をかぶったような黒い顔・・・  

イカルです。

しばらくの間にらめっこです・・・  

でも逃げもせず、ずっと見つめあっているのはおかしな感じが

しました。

そんな姿を上から下りてきた人が眺めていました・・・

 

   *  何してはりまんのん?

(よく見ると、先程アラカシの木の前で出会ったおじいさんです・・・  

もう山頂まで行ってきたのでしょうか?)

・  いやね・・・  あそこにいるイカルとにらめっこをしてました・・・

   ハハハハ!・・・ (照れ笑いですが・・・)

   *  エエでんな!  この辺は鳥が多いさかいな・・・ 

       ほな、さいなら!

 

再び登って行くと、常緑のリンボクの大木があり、夏場は木蔭で涼しい

ものの、冬場は太陽が遮られて寒い!

このリンボクの木は桜の仲間とのことですが、初秋に白い花を咲か

せると、甘い香りがこの辺に漂い、それは心も甘く温かくなります。

見上げるとこのリンボクの小枝を、アトリの鳥たちが飛び交って

います。

 

やがて尾根道に出て左に行くと石澄の滝・・・ しかし、ここへ下りる

にはまるで絶壁のような所を下りねばならず、かつて知らない私は

ひどい目にあったものですが・・・

さすが今は小さな表示板に注意書きがあり、枯れ木で通せんぼをして

います・・・

右へ登って行くとやがて六箇山の尾根が見えてきます・・・

山頂付近のここでは 「みのお里山ふれあいプラットフォーム」 の

ボランテイア活動をされている所があり、毎回見るたびに下草が

刈られ、森が整備されて欝蒼とした森が、明るい気持ちのいい森に

変化してきています・・・    いつも感謝して通ります。  

 

やっと山頂に到着です・・・

低山(395.8m)ですから下から25分の表示もうなづけますが、ビルの

階数にすると130階の屋上に昇ったと同じですから・・・ 

やはり私には大変です! 

そうだ!

時計を見ると何と!  私は75分もかかっています・・・  

普通の人の3倍か!

いつもこんな調子で歩いているんだな・・・  先程のおじいさんの

3倍か!  改めて自分の浸り歩きの認識を新たにしました  (笑)

 

山頂で一休みをしていると、二人の中年の方が軽リュックを背に走り

ながら上ってこられました・・・  

見ていると、水筒を出して一口 口に含むとまもなく・・・

   *  さあ!  行こか!  

その間わずか一分・・・   再び走って下っていきました・・・

ものすごい肺活量と脚力に、私はただあ然としていましたが・・・  

いろんな形でこの箕面の山や森を活用している人々がおられるの

ですね。

 私は小さくつぶやいたものです・・・

ウサギ走りもいいけど、カメ歩きもいいものだよ・・・  (笑)

'13  1/17
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 冬の森歩き! | トップ | ドンカメ! 真冬の森を駆ける »
最新の画像もっと見る

*編集・冬/1月」カテゴリの最新記事