箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

箕面のタカ渡り!

2020-08-26 | *編集・秋/9月

箕面のタカ渡り!

 今日は箕面・聖天の森の上空で、毎年 今頃繰り広げられるタカ渡りを

観察してみたいと思いでかけました・・・

とは言っても、何の知識も情報もないので、前夜 箕面市の公報

「もみじだより」 に案内されていた観察会(タカ渡りと10種類の雲)に

参加してみようと思いでかけたのです。

 

数年前に、才が原林道からの下り時でした。

一人の方が双眼鏡で熱心に上空を覗いていたので・・・

 ・  何が見えるんですか?  と、尋ねてみたところ・・・

      *  知らないの?  という顔をされて・・・

少し恥かしい思いをしたことがありました。

手を休め、その方に教えていただいたのが、あの猛禽類の鷹の飛翔、

タカ渡りということでした・・・

その意味さえも分からずにいると・・・

その方が急に双眼鏡を構えて見上げると・・・ ハチクマだ!

ハチ?  クマ?  と、トンチンカンな私のリアクションに、再び失笑を

かってしまいました。

その後で私が見つけて あそこにも!・・・ と、得意になって指さすと、

      *  あれはカラスです!

と、またまた失笑をかい、散々だったことを思い出します。

 

箕面には沢山の自然活動団体があり、週末の箕面駅前にはそんな

人たちの集まりが多く見受けられます。

私は今まで団体活動が苦手な為に、いつも一人で気のおもむくまま

歩いてきました・・・

しかし、知らない事は時には知識も、情報も、謙虚に人に教えてもらう

事が大切です。

 

駅前の緑の旗が目に付き・・・

  ・  あの~ 初めてなんですが・・・ と。

参加を申し込み、登録をし、200円の保険代を払う。

主催は(財)日本自然保護協会の自然観察指導員が中心となって

いる 「箕面の自然と遊ぶ会」 とあります・・・

頂いた資料を見ると毎月2回、箕面山麓の各地でいろんな自然活動を

されているようで、かなり専門的なテーマから対応し、子供から老人迄

遊べ、楽しめそうな内容です。

 

今日の一般参加は15~6人・・・

今日は小学校の運動会が多く、子供の参加がないな~ と、スタッフの

方が残念がっていました。

 

西江寺まで歩き、涼しい秋風の吹く境内で各々自己紹介をした後、

タカ渡りと関係する雲の様子について、レクチャーを受けました。

きれいに澄み渡った空に、白く浮かぶ雲を見上げながら、そんな雲の

絵を描いて各々名前を付けたりもして遊びました・・・

雲の種類などものすごい数だろうなと思いきや、なんと十種位とか・・・

その雲形は高い空から順に・・・

すじ雲--うす雲--うろこ雲--ひつじ雲--おぼろ雲--あま雲--

にゅうどう雲--わた雲--うね雲--きり雲-- となるらしい。

  ・  あの~ いわし雲 はどこに入るのでしょうか? と、

聞きそびれましたが・・・ (笑)

 

西江寺裏山を上り、聖天展望台に向う途中で・・・

あっ!  あれ あれ・・・! と、リーダーの指差す方向に、

2羽のタカが上空を旋回しています・・・

みんなが一斉に双眼鏡で見上げる・・・ いた いた あれが・・・! と

一気に賑やかになりました。

リーダーの説明を聞きながら少し興奮です。

 

なんでも北は青森方面から下り、信州、伊良子岬などを通って箕面、

甲山、四国から佐多岬、沖縄諸島を伝って何千キロかなたの

フイリピン、インドネシアなどの熱帯地に渡るのだと言う。

そして春になると、今度は逆ルートで日本に渡り来て、子供を作り、

育て、秋にはまた新たな一家で渡るのだと・・・

旋回中のタカが一気に上空の強い上昇気流に乗ると、すごいスピード

で南下していく・・・

あの他を寄せ付けない孤高のタカが、この時ばかりは不思議と数百羽

も集まり、上昇気流にのって旋回し、空高く舞い上がる姿を蚊柱に

なぞらえて「鷹柱」と呼ぶのだそうですが、不思議な現象です。

 

やがて展望台に着くと、先着の方々でいっぱいです・・・

日本野鳥の会の袋が見え、各サークルや大型望遠鏡つきカメラで構え

ている人などで賑やかです。

あれはサシバだ!  いやノリスだ、ハチクマだ、ハイタカだ! と、

私にはどのタカも同じに見えますが・・・

       *  あっ! あそこにも・・・

一斉にみんなが双眼鏡を向けると・・・  カラスや! と、

ガッカリの声 (笑)

後方では、タカに詳しい方々の説明や会話が入り混じり、ここで聞き耳

を立てているだけで、大いに勉強になります。

今日はなかなか面白い企画に参加できてよかった!   感謝です。

 

私は現地解散となったのでお礼を述べた後、裏山からみのお山荘へ

登り、才が原林道に入った後、望海展望台に向いました。

ここは先ほどの展望台の上方にあり、屋根つきベンチ付きで

大阪湾まで眺望できる森の中にあります。

私はここでしばしタカ渡りのことを忘れて昼食に・・・

 

やがて私はリュックに入れていたA-5の小さなキャンバスに、

この風景をスケッチしてみることにしました。

手前下 森の谷間に昆虫館を見、左右の山間から遠望する箕面、

豊中、大阪の市街地、更に泉南から生駒の山々・・・

更に、秋空に浮かぶ雄大な雲を入れると、広大な構図です。

 

下方は観察の沢山の人で溢れていたのに、ここは私のいる間は

貸切で、一人も来る人がいなく、不思議な空間でした。

静かに流れる秋風と戯れながら、そんな森の音色を楽しみながら

絵を描くひと時・・・ 至福の時間でした。

 

一段落して前方を見ると・・・ 

   タカだ!

双眼鏡で覗いてみると、教えてもらったばかりのサシバが3羽、

上空を旋回しています・・・ 親子だろうか?

やがて上昇気流を捉えたのか、羽根を広げたまま~ うす雲 の中を

一気に甲山の方へ飛んでいきました・・・ ここは特等席です。

 

観察会で教えていただき・・・ 楽しむのは一人で・・・!

このパターンが、私には心地良さそうです (笑)

ありがとうございました・・・ 

いい秋の一日でした。

 09-9-26 (完)

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