箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

石澄の滝へはどこから行けば・・・?  

2021-07-17 | *編集・夏/8月

石澄の滝(いしずみのたき)へはどこから行けば・・・? 

 教学の森から散策路の西尾根コースに入り、第一キャンプ場を過ぎた

所の木の幹に一枚の紙片が取り付けられているのが見えました。

 

紙片には・・・

「 石澄の滝へは やぶこぎ(登山道のない藪の密生地をかき分けて

進むこと)が必要です。  右側の正規ルート(西尾根---六箇山山頂)

お勧めいたします。  光衛門より 」 とありました。

やぶこぎ・・・ と言う言葉を初めて知りましたが、その意味を(  )して

書いてありましたのでよく理解できました。

 

その通りなのです。

何年か前に初めてこの道を通った時はまさに藪との戦いでどうしようか

思いましたよ・・・

道に迷い・・・ と言っても元々道の無い所ですから闇雲に滝の音の

する方に進んだだけでしたがよく脱出できたものだと思いました。

最初は興味深々ですから恐いもの知らずですが、今思うとよく入って

いったものです。

 

そしてその都度、自分の無責任さを棚に挙げて、山を管理する行政が

悪い・・・  こんな危険な所に表示でもしておけよ・・・ なんて! 

他人を非難し、高慢にも怒っていたものです。

全てが山では自己責任である・・・ と分かるまで、一年ぐらいかかり

ましたね。

赤面の思いです。

 

あるご婦人が箕面の山を歩いていて猿に出会い、ビックリして転んで

ケガをされ・・・

その責任追及に箕面市や行政を訴えた裁判がありましたね・・・

当然ながら判決は棄却でしたが・・・

私も初期は同じような考えでしたから人の事を笑えません。

 

あれから6年・・・

今、「みのお里山プラットホーム」のボランテイアの皆さんが、箕面の森

あちらこちらの要所々に道案内版を取り付けてくれています。

木片に焼印をした表示板で、麻紐で近くの木の幹にしっかりと取り付け

られていて、ハイカーの心強い道しるべになっています。

木の幹が大きくなってもいいように麻紐の先にはスプリングが着いていて

伸び縮みができるのも、樹木や自然に優しい心配りで頭が下がる思い

です。

 

六箇山(395m)へ向かう山道の西側には細い4ケ所の石澄の滝

(いしずみのたき)へ下りる道が見受けられます。

あの紙片のあった道の次には石の立て看板のある道・・・ 

これも曲者の道? 

次いで古いかまぼこ板に 「石澄の滝へはここが近道です」 と書かれ

たものが、枝にぶら下がっています・・・ 

ここは何とかいけそうですが・・・?

そして最後は 「海の見える丘」 の前にある笹薮の細道から下っていく

もの・・・ 私はここからは行った事がありませんが・・・。

 

いずれも滝へ下りるまでの道は細く険しく大変ですが、それだけに馬の

尾っぽのような細長い石澄の滝を前方に見たときは感激です。

今まで私はここで一人として人に出会ったことがありません。

穴場ですね。

 

年間120万人が訪れると言う箕面の大滝とは全く違った様相を呈して

います。

 

 

「大阪・自然の歴史」(菅野 耕三著)にある「石澄の滝」の記載には

その大昔、箕面山地から流れ出た三つの川、箕面川、石澄川、

如意谷才川・・・  それぞれに滝があったようですよ。

その滝の誕生は地質時代区分から言うと今から2000万年前の新生代

・第三記の頃とか・・・この近くの六甲山や生駒山などは箕面山から

1500万年後の事とか・・・ 想像できますか?   

余りの昔に絶句! (笑)

まだ日本海が広い陸地だった頃、今の箕面渓谷の入り口付近で海に

面した崖っぷちから海に向かって勢いよく滝が流れていた・・・

はず?   とか。

 

地質学者の先生はものすごい事を研究しているのですね。

なんとも壮大なロマンを感じさせてくれる滝物語ではありませんか・・・!

 

石澄の滝への案内紙片からの小さな発見でした。

 07-8・20 (完) 

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