西尾根道を散策する・・・
今日は蒸し暑い日です。
涼しさを求めて近くの教学の森に入っていきました。
箕面市立青少年野外活動センターへ続く道の途中から左の山道に入り
ます。
ここから六箇山までが西尾根道です。
入ってしばらく上ると右斜面に大きな あかがしの木が見えてきます。
私はいつもここを通る度にそっくり返ってこの大木を見上げるのです。
腰を伸ばすのを兼ねていますが・・・
あかがし は どうだ・・・! と言わんばかりに立派な枝を広げています。
常緑樹ですからいつもこの木の下は日陰ですが、夏場はお陰で涼しい
のです。
斜面にある大きな根元からは何本もの大きな根が地表に出て下に
向かっているのでまるで蛸(たこ)の大足のようです。
想像すると襲われそうで恐いので、いつもは考えません。
ふと見ると、今日はその大木の左右と前にこれまた大きなキノコが生えて
いるではありませんか!
その数10本ぐらいか?
近づいてみると原色に近い黄色のキノコ と 茶色の傘のキノコで
どちらも直径10-15cm位の大きなものです。
いかにも毒キノコ? の様相です。
箕面の森の中にはいろんなキノコが見つかりますが、こればかりはいくら
覚えて帰ってその度に図鑑で調べてもいまだによく分かりません。
樹木や植物、昆虫の名前がいつまでたっても右から左でよく覚えられ
ないのと同じです。
今は全山がセミの大合唱隊コンサートの真っ最中です。
ミ~ン ミ~ン・・・ジ- ジ-・・・ツクツクボーシ、ツクツクボーシ・・・
何しろいろんなセミの演奏会でしかも指揮者不在ですから、耳障りと
言えば耳障りな雑音ですが、気にならないときは全く気にならない
不思議な夏の音色です。
都市近郊では今 クマゼミが大発生しているようですがあのうるさい音!
何と! 80-90デシベルあるとか・・・電車の高架下の音だそうですね。
でも、箕面の森にはいろんなセミの鳴き声が聞え、そんなに気になりま
せん!
やがて葉が繁った自然のトンネルを通り尾根筋に出ると涼しい風が吹い
てきました。
毎年、お盆を過ぎると心なしか風が冷たく涼しくなり、季節の変化を肌で
感じます。
でも、まだ谷間で風が止まると蒸し風呂状態になりますから、残暑はしばし
厳しい限りですね。
コナラの木の下で一休みにしました。
見上げるとドングリの実がなっています・・・
秋にこの木の下で一休みした時、上からドングリがいっぱい落ちてきて
頭がボコボコになったことがあります。
汗を拭い、水で喉を潤していると横でごそごそ・・・ なに?
見るときれいな水色の柄のトカゲが藪に入っていくところでした・・・
この時期、見事な柄模様のトカゲ君ををいろいろと見ることが出来ます。
本当は爬虫類はみんな苦手です!
真っ黒なアゲハ蝶が飛んできました・・・ 実に優雅な舞です。
昔、悪魔の誘いがやってきた・・・ なんて驚かされ、今でも残像があり
ます。
横の松の木にセミが止まり、お尻を震わせてミ~ン ミ~ンと鳴き始め
ました。
この小さな可愛い生き物が大きな声で晩夏を謳歌している・・・
それにしても自然の生き物達の造形美、色彩美はなんと素晴らしいもの
なんだろう・・・と、どれも見とれてしまいました。
目の前の樹木・・・ ソヨゴ、ねじ木、アベマキ、コナラ、ヤマザクラ、
ヒサカキ、ヤブツバキ、松、山栗、モチツツジ・・・
これが私の知識の限界!
まだ知らない樹木や植物がいっぱい目の前にあります。
その雑木林には沢山の昆虫や動物、生き物が住んでいるんですね。
箕面の森は京都の貴船、東京の高尾の森と並ぶ日本三大昆虫生息地
だそうですよ。
約3000種もいて、あの懐かしい漫画家 手塚 治虫さんもこの箕面の森
で子供のころはよく昆虫採集を楽しんでいたそうです。
その頃からあのトレードマークの帽子をかぶっていたのでしょうか?
森に浸りながら森の中をのぞいて見ていると、いつ迄も飽きる事がありま
せん。 でももうすぐ夏の終わりの様相です。
少し先のほうから風に乗って水の流れる音が聞えます・・・
石澄(いしずみ)の滝の流れです・・・
のんびりと 浸れる森の ありがたさ 花詩
’13 8・30