忘れな草の花籠

確かハンドメイドブログだったはず・・・

図書館危機

2011-06-07 20:50:39 | BOOK
有川浩さんの「図書館戦争」シリーズの第三弾、「図書館危機」を読みました。
今回もすばらしい!
さらにパワーアップしています。
特に茨城県展警備の話はすごかったです。
息をもつかせぬ展開。
雄々しい戦闘シーンがあると思ったら、
人間関係の複雑さを非常に巧みに描写していたり、
乙女ちっくなロマンスもあったり・・・と、とにかくすごいです。

人間のどろどろしたところまで踏み込んで
描写しているのがすごいです。
自分の経歴や出世のために足元をすくわれ、
よからぬところと癒着して結局堕ちるとこまで堕ちてしまう女性館長。
実際にこういう人、いそうでちょっと怖いですよね。
その館長のもとでのさばっていた業務部の女子たち。
これが本当にいや~な感じで。
県展の警備がひと段落した後、
自分たちの立場が悪くなりそうだった業務部の女子たちの高圧的な謝りかたを一喝する郁。
これにはすごくすっとしました~。

カミツレのエピソードや両親とのいざこざの解消、
少しずつ距離の縮まっていく二人の恋、など
本編の表現の自由をめぐる攻防のほかに見どころ(読みどころ?)、もりだくさんです。
そして今回のヒーローは玄田隊長と稲嶺司令でしょう。
どちらも上司としては最高です。
(玄田隊長はかなりムチャやってますが。)

巻末には解説の対談もあるのですが
それは先日亡くなられた児玉清さんとの対談になっています。
児玉さん、本当に本がお好きだったのですね・・・。
ご冥福をお祈りいたします。
コメント (6)
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