やさしさ味のワイン

 

人間には、それぞれ「立ち位置」というものがある。

その立ち位置を間違えるな。

隣の芝生ばかり見ていたらなにも作り出せない。
いつまでたっても隣の庭以上の庭を造ることはできないのだ。

自分が持っているものを、そこで醸造することが大事…

と・・・生前の市川団十郎さんが語っていた。

これは歌舞伎の根本的な生き方だが、
我々の生き方にも通じるという。

はて、今の自分はどうだろう・・・・

 

若いときは

隣の芝生が青く見えるばかりかもしれない。
しかしそれは、比べ方が下手だっただけ　かもしれない。

そして、立ち位置も良くわからず
うろうろしていた。

でも、もうそろそろ自分の立ち位置を理解しなくてはと思う。

少なくても自分はセンターではない（笑）

お芝居や歌舞伎もストーリーがあり
どんでん返しもある。

しかし、自分の適役というものは

たぶん、どんな役者でも持っていて

脇役でも名わき役がいるし
名わき役は意外に息が長い。

才能や能力は他人との「差」なのかもしれないけれど
その差は、個性でもあるはずだ。

それを自分自身で認めてあげられたら
苦しいときでも不安にならずに歩いて行けるはずだ。

いつも身近にいる大切な人に
パワーを注げることは幸せだ。
それが自分の立ち位置でありたい。

新しい心の扉はいつも
「誰か」にパワーを注ぎ、願うことで
開かれているような気がする。

もちろん、自分にパワーがなければならない。
それが　自分を醸造する　という事なのかもしれない。

押し付けであってはならない。
ストレスになってはならない。

そのパワーを逆に相手からも頂いている

という事にも　気が付かなければならない。

答えは誰も教えてはくれないから
不器用なりのヒューマニティで
日々の現実を充実させられたら最高だ。

ほのかなやさしさ味のワインが醸造できたら最高だ。

そしてワイングラスを一緒に傾けて

美味しいね　と語り合える人たちと

良い時間を過ごす事を楽しみにして行けたら最高だ。

 

虹になりたい /カバー　-萌香-

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