もぐらたたき!

CDのレビューとかなんとか

Powerslave/Iron Maiden

2015-08-08 23:24:25 | レビュー

<List>
1. Aces High
2. 2 Minutes to Midnight
3. Losfer Words (Big 'Orra)
4. Flash of the Blade
5. The Duellists
6. Back in the Village
7. Powerslave
8. Rime of the Ancient Mariner

<Member>
・Bruce Dickinson(Vocal)
・Dave Murray(Guitar)
・Adrian Smith(Guitar)
・Steve Harris(Bass)
・Nicko McBrain(Drums)

1984年リリースの5th。バンドはアルバムごとによりプログレッシヴ、そして大作志向に傾倒していきます。
 
それまでディストーションで着飾ったLAメタルを聴いていた耳にはアルバム冒頭のイントロから笑わせてくれるなぁと思いました。
エフェクターを使わずアンプのドライブトーンだけの様なそのサウンドは、これがブリティッシュ・へヴィーメタルの音像なのかと確認させてくれたアルバムです。

で、その"Aces High"。ファストなうえに高音を駆使しないと歌いこなせないBruce Dickinsonには過酷な曲。
声域が広いからと言って高音を駆使した曲を作ると、後々困ります。なのでライブの定番にはなり得なかった名曲です。
 
2曲目の"2 Minutes to Midnight"はAdrian Smithの指向するものが良い方向で反映されたこれも名曲ですね。Iron MaidenにAdrian Smithは必要な人です。
 
アルバム曲"Powerslave"辺りから大作志向を強めていきます。エジプト風のメロディーを加味しても陳腐なものにならなかったのは素晴らしいですね。
 
そして最後の曲、"Rime of the Ancient Mariner"はIron Meidenの中で一番長い曲ではないかと思いますけど、ある音楽評論家が「冗長である」という否定的な趣旨を事を言っていました。それはこの曲人関してはあたらないと思います。曲の長さに上手くフィーリングを込めた傑作だと思います。無駄に長くはありません。Pink Floydの"Echoes"の様に。似通った曲ではありませんが、あの曲と同じような説得力を感じます。
 
大作主義となるとインストゥルメンタルパートが多くなる訳ですが、プログレバンドは一部を除き専任にボーカリストを置かないですね。専任ボーカリストを置くと暇を与えられます。少ない人数で緊張感とテンションを保って演奏するのが良いですね。
 
なので、ギターは3本も要りません。
 
このアルバムに続いてライブアルバム、"Live After Death"をリリースします。その下地となった充実した内容のアルバムである事は疑いの余地がありません。