宮城の作家希望

作品など

共鳴現象

2020-08-15 04:30:00 | 小説
『えっ一人で帰ったの?』
『また、彼女に興味あるの?』
そんな会話をした瞬間
私達は空間を捻じ曲げていた、正確に言うと私が心さんの手に触れた瞬間の出来事だった。
黒井さんが廊下を歩いていると目の前に何かが現れたのと私達がその場に現れるのは同時だった。何かは消えて倒れた彼女を抱く感じで私達が立っていた。
『えっ何』心さんが咄嗟に声を発した。
『私達の最初の出会いと同じだよ共鳴現象だ同等の力同士が呼び合ったんだよ今は私達の力が上だったから消えたけどね』
今起きた現象の説明をした。しかし異世界間でも起きるのかと私自身驚いていた。

翌日から特訓がはじまった。この現象は黒井さんが自分自身の力の制御が出来ていない所に問題がある。そこで私が訓練をかって出た訳だ。

訓練は以前、心さんが同人誌を書いていた部屋で行われた。何故か心さんまで
『保護者が必要でしょう』見た目同世代の彼女に言われても説得力に欠ける。
『あのっこれは何ですか?』
自体を飲み込めない黒井さんが質問した。
『これは君の中に眠る力を自分自身でコントロールする為の訓練だよ。そうでないと昨日の様な事がまた起こるからだ、次いでに私が異世界人だとも伝えておく』
色々あり過ぎて付いて来れない様子だが躊躇している時間は無い本来ならもう少し早く会得すべき能力なのだから。そうしないと、そこら中に異世界の生物が現れる事になる。

『ごめんねこんなに遅くまで』
訓練は夜遅くまで続いてやっとコントロール出来るレベルに達した。この世界の人間には魔力を理解するのは難しいのか、かなり難航したが会得してくれたから問題は無いだろう。
『勉強の方遅れちゃったね』
『いえ私の心配してくれたのだから有難う御座います』
そう言うと一礼して教室を出て行った。これで問題はなくなった私達も帰るか!妙な気配が、見ると心さんが何時にもまして機嫌が悪い様な
『どうしたの?』
教室のドアを勢い良く閉めて出て行った。
『もう少し淑やかに出来ないのかな』